w-inds.が10月4日、東京・国際フォーラムホールAで全国ツアー『w-inds. LIVE TOUR 2019 "Future/Past”』のツアーファイナルをおこなった。ツアーは7月26日の東京・オリンパスホール八王子から10月4日の東京・国際フォーラム ホールAまで全国11公演をおこなうというもの。ライブは7月31日にリリースされた「Get Down」やレアなナンバー「タイムマシーン」、デビュー曲「Forever Memories」などアンコール含め全23曲を披露し、オーディエンスを魅了した。まさに"Future/Past”、未来と過去を感じさせたライブの模様を以下にレポートする。【取材=村上順一】

一緒に“PAST”の旅へ出かけましょう!

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 暦の上では10月に入ったがまだまだ暑さが残る今日このごろ。更に熱くなる場所を求めて、多くのオーディエンスが国際フォーラムに集まった。開演時刻になると大きなフラッグを持ったパフォーマーが登場し高揚感を煽る。そして、ステージの上段から橘慶太、千葉涼平、緒方龍一の3人が威風堂々と登場した。オープニングを飾ったのは7月31日にリリースされた「Get Down」。異例の1曲目が撮影OKということで、スマホでステージに向けながらも3人のアグレッシブなダンスと歌に、<さあ踊ろうぜ>と煽る歌詞に。

 ここから重低音が聴いたナンバー「Let’s get it on」や「We Don’t Need To Talk Anymore」など、洗練された洋楽のEDMテイストを感じさせるナンバーを立て続けに披露。繊細さとパワフルさの両方を魅せる。キャリアを重ねてきた3人のハイレベルなダンスと歌は、観るものを虜にしていく。国際フォーラムという広い会場を、あっという間にひとつにしてしまった。

 ロックを感じさせる黒色の衣装にチェンジした3人。ここからは生バンドの演奏によるパフォーマンス。「一緒に“PAST”の旅へ出かけましょう!」とレアなナンバー「タイムマシーン」へ。生のグルーヴに乗った3人のアグレッシブなパフォーマンスで、先程とはまた違ったスタイルのw-inds.の側面を堪能。

 そして、「Break Down, Build Up」から、ガラッと空気感を変えたのは切ないバラード「Perfect Day」だ。慶太の甘い歌声をメインに3人のハーモニーが涙を誘う。感情を揺さぶりかけるボーカリストとしての表現力の高さを見せ、オーディエンスもその歌声に静かに耳を傾けていた。

 3人はこのツアーを振り返り、慶太は「皆さんのおかげで良いツアーになったんじゃないかなと思います。一人ひとりの力が重なり合って大きなライブが出来たと思います」と、このツアーを振り返る。龍一は「楽しくなったり、悲しくなったり音楽にはいろんな力があります。ここからちょっとセクシーな僕たちをお届けしたいと思います」と話し始まったのは、アーバンでソウルフルな「Make your mine」へ。夜の都会をイメージさせるサウンドに、3人はハットを被り、フォーマルなw-inds.でのパフォーマンス。

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 さらに「Drive-Me-Crazy」から「NEVER MIND」と華麗なダンスで魅了していく。彼らのポテンシャルの高さを改めて感じさせるパフォーマンスに、会場の熱量はどんどん上がっていく。「Sweetest love」を終え、ステージを後にした3人。生バンドによるインストナンバーに続いて、カジュアルな衣装にチェンジした3人が再び登場し「キレイだ」を歌唱。美しいメロディと言葉がグッと心を掴んでいく。

 続いて、「Feel The Fate」や「Paradox」、「SUPER LOVER~I need you tonight~」と懐かしいナンバーを立て続けに投下。ノスタルジーを感じさせる曲たちは、当時に引き戻してくれるかのよう音楽の力を感じさせる。ファンも様々な思いを馳せながら、体を揺らし今のw-inds.を楽しむ。

奇跡のグループかな――

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 龍一はここまでステージの感想として「きっと俺が一番楽しんでる!」と嬉しそうな表情をみせ、8月と9月に開催された「SOUL POWER ヨコハマ SUMMIT 2019/なにわ SUMMIT 2019」の話題へ。すごく刺激を受けたことを語り、「SUPER LOVER~I need you tonight~」でのボックスステップを解説。それを会場のみんなでやってみようということになり、オーディエンスも参加してのボックスステップ。段々とテンポが上がっていくと「こんなに速いのはやったことないけどね」と。

 まだまだ話題は尽きず、現在開催中のラグビーワールドカップの話題へ。涼平の「トライしてる?」の言葉から、話は思わぬ方向へ。ラグビーの話に熱が入り、慶太が「もう曲作んないぞ!」と話すと、龍一が「じゃあ俺が変な曲を作るぞ」とおどかす場面も。そんな作曲の話題から次の新曲が「トライ」になるかもと話が発展。3人の仲睦まじいトークは続き、「最後だから楽しく喋っちゃったね」と、結果約15分間のロングMCとなった。

 「会場の皆さんと最後まで駆け抜けていきたい」とライブもラストスパート。「Boom Word Up」、「No matter where you are」とメリハリのあるダンスと歌で会場を沸かせる。その盛り上がりをさらにブーストさせるかのように、80年代後半から90年代前半に流行した、ニュージャックスウィングのテイストを取り入れた「Dirty Talk」を、ステージ上段でキレのあるパフォーマンスで煽情。

 「みんなのエネルギーをこの曲にぶつけて下さい!」とラストは「STEREO」を届けた。天井を突き抜けて空まで飛んでいきそうな、伸びやかで開放感のある歌声を届け、「バイバイ」と無邪気な声でさよならを告げ3人はステージの奥へと姿を消した。

 国際フォーラムに鳴り響くアンコールの声。鳴り響くベル音色のフレーズ。デビューシングルの「Forever Memories」を披露。落ちサビではオーディエンスのシンガロングで一体感のある空間を作り上げる。龍一は「デビューしてから18年ちょっと、多くの方々が支え続けてくれたおかげで、このステージに立てているんだなと改めて思います。ありがとうございます」と感謝。ここまで続けられてきたことに「奇跡のグループかな――」とぽつり。

 ここで記念撮影をすることに。カメラマンとして登場したのは、事務所の後輩グループであるLeadの3人がステージに登場。会場からは大きな歓声が飛んだ。Leadが写真を撮るのかと思いきや、「じゃあお願いします、慶太くん」とカメラを渡され、まさかの慶太がカメラマンとなって、Leadと涼平と龍一で観客をバックに撮影したが、もう一度気を取り直してw-inds.とLeadで"Future/Past”の掛け声で記念撮影をおこなった。

 慶太は「19年目もチャレンジして、新しいステージを作りながら20周年に向けて頑張っていきたい」と意気込みを語り、ラストは「More Than Words」を届けた。言葉以上のものがメロディと音に乗って、会場を包み込んでいく感動のフィナーレ。ステージ上のミラーボールが、輝かしい未来を暗示するかのように眩い光を放つなか、『w-inds. LIVE TOUR 2019 "Future/Past”』の幕は閉じた。

 この3人でしか出来ない、過去と未来を感じさせた唯一無二のステージで、多くの感動を届けた。10月20日には主催フェス「w-inds. Fes ADSR 2019 -Attitude Dance Sing Rhythm-」、2020年1月31日からファンクラブツアー「w-inds. FAN CLUB TOUR 2020 EDW-electro dance w-inds.-」の開催も発表したw-inds.が、未来にどのような姿を見せてくれるのか期待に胸が高鳴った。
 

セットリスト

『w-inds. LIVE TOUR 2019 "Future/Past”』
10月4日@東京・国際フォーラム ホールA

01.Get Down
02.Let’s get it on
03.FLY HIGH
04.Superstar
05.We Don’t Need To Talk Anymore
06.Felling U
07.タイムマシーン
08.Break Down, Build Up
09.Perfect Day
10.Make your mine
11.Drive-Me-Crazy
12.NEVER MIND
13.Sweetest love
14.キレイだ
15.Feel The Fate
16.Paradox
17.SUPER LOVER~I need you tonight~
18.Boom Word Up
19.No matter where you are
20.Dirty Talk
21.STEREO

ENCORE

EN1.Forever Memories
EN2.More Than Words

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