w-inds.「トレンドを取り入れながらもらしさを」新譜で見せた新たな一面
INTERVIEW

w-inds.「トレンドを取り入れながらもらしさを」新譜で見せた新たな一面


記者:村上順一

撮影:

掲載:20年01月22日

読了時間:約13分

 3人組ダンス&ボーカルユニットのw-inds.が1月22日、42枚目となるシングル「DoU」をリリース。昨年はファンクラブツアー『FAN CLUB TOUR 2019 〜Talk Session〜』に始まり、下半期にシングル「Get Down」のリリースから全国ツアー『w-inds. LIVE TOUR 2019 “Future/Past”』、主催フェス『w-inds. Fes ADSR 2019 -Attitude Dance Sing Rhythm-』とライブを中心の1年だったw-inds.。今作「DoU」はブレイクビーツ、EDM、トラップと様々なジャンルをミックスしたキャッチーなナンバーで、多彩なw-inds.を堪能出来る一曲に仕上がった。インタビューでは、2019年を振り返ってもらい印象的だったことや変化、今作「DoU」の制作背景について3人に話を聞いた。【取材・撮影=村上順一】

2019年は耐え忍んだ1年

「DoU」初回盤ジャケ写

――2020年に突入しましたが、昨年を振り返ると、それぞれどんな1年でしたか。

千葉涼平 個人的なところだとケガもあったので、僕は耐え忍んだ1年だったなと感じています。w-inds.だと今年最初のシングル「Get Down」のゴーサインが中々出なくて、もともと予定したスケジュールよりだいぶ遅れてしまって。それもあって2019年の前半は進みにくかった感覚があったんですけど、逆に後半はすごくスムーズで、ツアー『w-inds. LIVE TOUR 2019 "Future/Past”』が始まってからはあっという間でしたから。

緒方龍一 確かにあっという間に12月まで来てしまった感覚はありました。

――緒方さんはいかがでした。

緒方龍一 僕は2019年のスタートだったファンクラブツアー『FAN CLUB TOUR 2019 〜Talk Session〜』で1日2回公演、計26公演行ったトークショーです。1時間半を台本なしでやれたのは良かったです。一つのツアーで26公演というのは、トークショーだとしても数字としてすごいですし、達成感が自分の中にありました。

――台本なしで1時間半はすごいですね!

緒方龍一 マネージャーが台本はなくても大丈夫だと言うので。

橘慶太 あったとしても僕らは読まないし、覚えないですから(笑)。

千葉涼平 このトークショーを回ってから、ライブでのMCの怖さや心配がなくなりましたから。

緒方龍一 僕と涼平君は、ライブの事を考えると寝れなくなる時もあるんです。

橘慶太 僕はそういうのは特にないんですけどね(笑)。

――橘さんは2019年いかがでしたか。

橘慶太 僕も2人と同じく前半に印象があります。涼平君のケガもなんですけど、僕も体調を崩したりしてしまったので。それがあって仕事への取り組み方など考え方が変わりました。今まで詰め込むタイプだったんですけど、効率が悪い事に気が付きました。そこからしっかりと休む時間を作って活動していたので、2019年後半は人生の中でも一番調子が良かったんです。

――生活スタイルの改革があって。

橘慶太 はい。今までは気合いで乗り切る、というのがあったんですけど、考え方から変えましたから。それもあって体のキレが良くなって、ダンスもすごく軽快になったんです。

――良いこと尽くめですね。

橘慶太 そうなんです。軽快になったことでダンス以外にも良くなったことがあって、それはサッカーなんです。僕はサッカーが趣味で、周りに上手い人たちが沢山いるのですが、その方達からも僕を見てきたなかで、今サッカーが一番上手いと言ってもらえました。突然上手くなったみたいな感じみたいなんです。あと、体の調子もなんですけど、メンタルもすごく良い状態なんです。

緒方龍一 睡眠をしっかり取らないとダメだと話してたよね。

橘慶太 睡眠を取らないと頭の回転が遅いですし、徹夜でやるよりは早く寝て、朝早く起きて作業したほうがいいんです。これ本当に良いので、アーティストやミュージシャン、色んな人に勧めています。

――やっぱり健康第一ですしね。さて、昨年は全国ツアー『w-inds. LIVE TOUR 2019 "Future/Past”』を回って、改めて気づいたことなどありましたか。

橘慶太 ツアーはある程度予想通りといいますか、イメージ通りに出来ました。セットリストの流れでのお客さんの反応とか、自分たちのテンション感も想像していた通りになったんです。

千葉涼平 本当にお客さんの反応が良くて。

――SNSを見ても、レアな曲にすごく皆さん喜んでいました。

緒方龍一 過去の曲を知っている、昔から応援してくれている人が沢山いるというのは、めちゃくちゃ嬉しいです。昔の曲をやっても、当時とは変わる部分もあるんですけど、そこも楽しんでもらえたみたいで。

――懐かしい曲をやると思い出すこともあるんじゃないですか。

緒方龍一 当時を振り返ると僕らは一番多感な時期に一番忙しくて、新曲をリリースするスパンも短かったですし、その流れについていけてない感じもあったことを思い出します。でも、今は当時の楽曲に対して「この曲はこういうコード進行だったんだな」など、当時の曲を冷静に見れている部分も出てきて。

――昔と比べたら楽曲の意図もより理解できるようになって。それこそ現在はご自身たちで作り上げているので、こういったインタビューでも質は変わってきているんじゃないですか。

橘慶太 そうですね。でも、僕は自分で作った曲の方が答え辛いかも知れないです。自分で「カッコいい曲です」というとちょっと変な感じもあるじゃないですか? 誰かに作って頂いた曲の方が話しやすいかなって。

――そこは自信をもって言ってもらっても良いと思いますけど。さて、今作のタイトルなんですけど「TRY」じゃないんですね(笑)。10月のツアーファイナルの時に新曲は「TRY」になるんじゃないかとお話していたのが印象的で。(※w-inds.「20周年に向けて19年目もチャレンジ」過去と未来見せたツアーに幕:https://www.musicvoice.jp/news/201910110130984/)

橘慶太 それはライブのMCの時に龍一くんが勝手に言っていただけなので(笑)。

緒方龍一 いやーこれは歌詞が難しくて、“TRY”は無理でしたね。ぶっちゃけ忘れてたんですけど(笑)。

――ライブのMC楽しかったですよ(笑)。さて、今作はどのようなコンセプトで作ろうと思ったのでしょうか。

「DoU」通常盤ジャケ写

橘慶太 まずキャッチーでありたいということ、自分が好きなジャンルだったり、シンプルなところと派手な部分など色んな要素を入れたいと思いました。トレンドを取り入れながらもw-inds.らしさのあるダンス部分だったり、色んなものを混ぜられるだけ混ぜてみようと、ダメだったらダメでいいやと思って作り始めたんですけど、出来てみたら良いトラックが出来まして。でも、メロディを考えるのが大変でした。トラックは2日ぐらいで出来て、メロディは1週間ぐらい掛かったと思います。

――苦労された部分なんですね。タイトルの「DoU」という言葉はどこから出てきたんですか。

橘慶太 日本語でサビを歌い切りたいというのがきっかけでした。近年は「Get Down」や「We Don't Need To Talk Anymore」など英語でカッコいい言葉を付けていたんですけど、日本語で面白い言葉が良いなと思って。メロディを聴いていたら、<DoUしたい? >という言葉が出てきて「どう」って響きが良いなと思いました。それをアルファベット表記にしたらDo U(you)になるなと気付いて、どう? とDo you? は同じ意味だし、面白いなと思ってこのタイトルにしました。

――千葉さんはこの曲を聴いて、今までと変化を感じた部分はありましたか。

千葉涼平 展開がどんどん変わっていくのが面白いなと思いました。最初にビートが入ってきた時に“B-boy心”をくすぐられる感じで、そういうステップを踏みたくなるんです。サビはまた違う感じに変化していくんですけど。

緒方龍一 わかる! ポップスでブレイクビーツってあまり聞かないよね。

橘慶太 AメロがB-boy心をくすぐって、BメロとサビはEDM系でパーティピーポーの心をくすぐる感じなんです。ラップパートはトラップ(※ハードコア・ヒップホップから派生したヒップホップの1つ)を取り入れたアレンジで、色々入っています。

――途中で登場するラップの歌い方も面白いですよね。

緒方龍一 かなり激しめなキャラクターと声でやらせてもらいました(笑)。

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