チューバッカとオールデン・エアエンライク

 映画『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』(6月29日公開)で主演のハン・ソロを務めた俳優のオールデン・エアエンライクと、メガホンをとったロン・ハワード監督が来日、11日には都内で来日記念会見がおこなわれた。エアエンライクはハン・ソロを演じるにあたってのアプローチや、オリジナルシリーズで同役を演じたハリソン・フォードと対面したエピソードなどを語った。またこの日は、本作の日本語吹き替え版でカメオ声優を務めた歌舞伎俳優の市川海老蔵も登場した。

オールデン・エアエンライク

 本作はハン・ソロを主人公として描いた『スター・ウォーズ』シリーズの最新作。『スター・ウォーズ』シリーズで宇宙を駆ける密輸業者から一転、ヒーローになった彼の、若き日の冒険を追う。

 今作の撮影についてエアエンライクは「実際に本編を見てもらうとわかるけど、この作品はCGがとても少ない。たとえばミレニアムファルコンは、通常であればグリーンスクリーンを使うような場合でも、今作ではちゃんと目の前にスクリーンで宇宙が映像として投影されている。なのでまるで究極の、ディズニーランド・アトラクションの冒険に出ているような気分にもなりながら、どういうことをすべきかということも学びながら、そういったとてつもない大きな素晴らしい環境の中で楽しみながら仕事をさせてもらった」と充実した撮影を回想する。

 一方で今回、ハン・ソロというキャラクターを演じるにあたり、プレッシャーを感じていたということを明かしつつ、それはどの作品でも同じようにあることとコメントしながら「与えられた役に対して、責任を持って演じるということで、最善を尽くした」と自分なりのベストを尽くして演じきったことを振り返る。

チューバッカ

 今回、若き日のハン・ソロ役を演じた感想については「この出演でワクワクすることは、皆さんがご存知のこのハン・ソロという役を演じることだった。ただ皆さんがご存知の彼ではなく、ご存知の彼になるまでの過程を演じている。この映画で見られるハン・ソロというのは、夢見る理想主義者。だから自分の仕事としては、まずバランスというところを見出さなければならないということがあった。彼が色んなところを通っていくことにより、いずれ皆さんご存知のキャラクターになるということで演じるという部分に留意した」とコメント。

 さらに今回エアエンライクは、シリーズの本編でハン・ソロを演じたハリソン・フォードとも対面していたことを明かし「彼が持っているプライベートの飛行機の格納庫で会った。とても応援してくれ、支持し助けてくれた。実際に作品も見てくれて、本当に気に入ってくれて。私たちにとってはそれが一番大切なことだと思っている」と大きく感銘を受けた様子。またフォードとの会話について「必要なことは全て教えてもらった」とアドバイスを受けたことと合わせ「その内容に付いては口外しないように言われた」と釘を刺されたことを語り、笑いを誘う。

 そんなエアエンライクに対して「1日目から感服し通しだった」と語るハワード監督は、今作について「(『スター・ウォーズ』シリーズ)の本編は群像劇で描かれることが多く、実は今作のこのようなストーリーは、シリーズの中では初めて。その主役として、周りからは無理していないような雰囲気を見せながら、その挑戦を見事に受けていたオールデン(の演じ振り)は、自分からしても感服するものだった。彼の人間というものに対して、リスペクトするとともに感謝している」と振り返りながら、エアエンライクへ賞賛の言葉を贈った。

 またこの日一緒に登壇したチューバッカの挨拶について、エアエンライクが司会者より翻訳して欲しいと無茶振りをされると「“日本に来ることができて、とてもワクワクしています”と。“あと日本はとても大好きな国だ”って。そして皆さんにお会いできてとても嬉しいと言っているのと、あと“ちょっと(カメラの)フラッシュが多いけど、大丈夫だ”って」とジョークなどを織り交ぜてコメント。さらに映画の見所をたずねられたチューバッカの言葉を「オールデンと仕事をしたこと」など訳し、会場を沸かせていた。【取材・撮影=桂 伸也】

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