TOKIO山口達也の謝罪会見に複雑な思い、メンバーの個性と深い絆
TOKIOの山口達也(46)が26日、都内で強制わいせつの疑いで警視庁に書類送検されたことについて記者会見をおこなった。会見では山口の無期限の謹慎処分が発表。被害者の両親からの手紙に涙を流し、メンバーとファンへの想いを泣きながら語った山口の姿に、TOKIOのメンバーを幾度か取材してきた記者は様々な気持ちが交錯した。
会見で山口は、メンバーへの想いについて「今回私の身勝手な件で、彼らがどれだけ辛い想いをしているのかと思うとどうしていいかわからないです。甘い考えかもしれませんが、怒ってくれるのももう彼らくらいしかいないので、彼らを信じて、もし彼らが待っていてくれて私の席がそこにあるならまたTOKIOとしてやっていけたら」と涙ながらに語った。来年にはデビュー25週年を迎えるTOKIO。山口自身「もう怒ってくれるのはメンバーぐらいしかいない年齢になった」とその存在の大きさを語っていた。
TOKIOは東京五輪・東京パラ五輪のフラッグツアーの特別アンバサダー。山口は2016年10月に東京都八丈島八丈町でおこなわれた、東京五輪のフラッグツアー歓迎セレモニーに出席し、TOKIOのトップバッターとして五輪旗を引き渡した。
その五輪旗を引き継いだのは、26日にTBS系朝の情報番組『ビビット』の生放送中に、「本当に申し訳ないです。情けない。本当に情けないです」と山口の書類送検を謝罪した国分太一(43)だ。国分は、2016年11月に出身地である東京・東久留米市で開催されたセレモニーに出席。久留米市長などに積極的に話しかけ、現場の雰囲気を和ませていたことが印象的だった。『ビビット』の放送でも明かされていたが、出演者一人ひとりに番組が始まる前に謝罪をしていたという。番組内でも「TOKIOとして連帯責任です」と発言するなど、今回の報道で誰よりも仲間というものを大事にする一面が色濃く出たのではないだろうか。
国分に続き五輪旗を引き継いだのは、リーダーである城島茂(47)。2017年1月に東京・町田市で開催されたセレモニーに出席した。式典では持ち前の親父ギャグも飛び出し、会場を賑やかにしていた。城島は今月30日に放送されるNHK総合の『民謡魂 ふるさとの唄』で三味線プレイヤーとしてデビューする。その収録前には山口にメールで連絡を取ったと話しており、2人の仲の良さも窺えた。
続く長瀬智也(39)は、東京・北区のセレモニーに出席。そのクールな外見とは裏腹に積極的に周囲に気を使い、打ち解ける様子が好印象だった。TOKIOは昨年ジャニーズではSMAPを抜き、最多出場となる24回目の出場となった『NHK紅白歌合戦』に出演。リハーサル時に長瀬は「TOKIO的には25周年に向けて動いていくので」と来年のデビュー25周年に向けた想いを語っていた。
そして、最後に五輪旗を受け取ったのは昨年3月に葛飾区の堀切水辺公園でおこなわれたセレモニーに出席した、松岡昌宏(41)。「メンバー5人、それぞれの地区でこうやってフラッグツアーに参加してきました」と述べ、メンバーが今まで繋いできたバトンのようなものに想いを馳せている様子が見受けられた。5人が揃った紅白の囲み取材などでも、積極的にメンバーをいじり、それぞれの個性を引き出していた様子からは、松岡のTOKIOというグループへの深い愛情がにじみ出ていた。
会見で、山口はファンについて「TOKIOが5人いるだけではこの世界にいることはできなくて、もちろんそれはファンの支えがあったからです。長く活動すればするほど、たくさんのファンが応援してくれて、小さなお子様から年配の方まで応援してくれるようなグループになりました。皆さまの手本となるような人間でなければいけなかったのですが、そのファン全て、関係者やスタッフの皆さまにも謝っても謝りきれません」と涙ながらに謝罪。
謹慎処分について「謹慎が明けるということは、まだ考えていません。被害者、被害者の友人、ご家族の心が穏やかになってまた元のように過ごせる日が来ることを願って日々過ごそうと思います」と神妙な面持ちで述べた。
2016年の離婚会見では、出入り口でリポーターらに「ありがとうございました」と見送る姿も見られ、紳士的で前向きな姿が好印象だっただけに今回の報道を残念に感じた人々は多いだろう。
今回は被害者が被害届を取り下げ、示談も成立し謝罪もおこなっているとのことだが、警察も書類送検をおこなったということは重大に受け止めるべきだろう。山口が涙ながらに語ったように、無期限の謹慎期間に入る彼をTOKIOとして23年の間ともに過ごしてきたメンバーが受け入れるのか定かではないが、メンバーと彼らを支えてきたファン、関係者の為に彼が猛省し具体的に禁酒など行動で示して欲しい。
そして、何よりも被害者とその友人、家族が元の生活を穏やかに過ごせるようになることを祈るばかりだ。【松尾模糊】
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