人の気持ちになるのが好き、w-inds. 曲は一つのドラマ作る感覚
INTERVIEW

人の気持ちになるのが好き、w-inds. 曲は一つのドラマ作る感覚


記者:村上順一

撮影:

掲載:18年03月27日

読了時間:約15分

2人のラップに着目した制作

――みなさんでDirty Talkはされるのでしょうか?

緒方龍一

橘慶太 むしろDirty Talkしかしないですよ。

千葉涼平 (笑)。

緒方龍一 そこから色んな話をするかもしれないですけど、基本、Dirty Talkしかしないです(笑)。

橘慶太 基本的にDirty Talkから始まって、その間に真面目な話を挟んでから、パスをして戻るところもDirty Talkです。

――凄いグループだったんですね…。(笑)この曲を作るにあたって慶太さんがこだわったポイントは?

橘慶太 2人のラップの部分は今回の曲の中の見どころで、最初に歌詞を書き始めたのもそこですし、2人のキャラクター性、言いそうなこと、人格を出しながら、こういうアダルトな詞を書くというのが個人的には楽しかったです。

――慶太さんは声帯マニアと聞きましたが、お2人の声帯についても造詣が深いのでしょうか?

橘慶太 レコーディングのときに「こういう発声をしてほしい」とか、けっこう注文をつけたりします。

千葉涼平 難しいですけど、やりながらその感覚に慣れていくという感じです。一発目から歌に落とし込むというのはやっぱり難しくて。

――今回はどのような注文をされたのでしょうか。

橘慶太 息の混ぜ方もそうですし、息のコントロールで欲しい声質をチョイスするので、「もっと息を増やして」とか、そういう簡単なところから…。息を増やして歌うと、声帯の閉鎖が必然的に減るので。声帯を出た後の母音と子音の使い方とか、口の中の響きとか。ベロの位置でも響きが変わったりするので、そういったところを細かくです。

――ラップでも変化がある?

橘慶太 全然違うと思います。そこで歌のグルーヴをつくるところもあると思うので。後は2人の声を聴いて「もっとこうした方がカッコ良くなるだろうな」というのもありますし、もちろん、もともと良い部分もたくさんあるので、そこはそのままにして、みたいな。

――長年やってきているので、一番良い部分が見つけられるのですね。

橘慶太 そうですね。気を遣わずに言いたいこと言えるし、関係性がいいというか。

緒方龍一 具体的な説明がうまいので、難しく感じないままできちゃうという。

橘慶太 一時期はボイストレーナーになりたいくらい声帯の勉強をしていて。でもよくよく考えたら別にならなくてもいいかと(笑)。

――今はトラックメイカーとしての興味の方が強い?

橘慶太 そうですね。筋トレから始まって、声帯に行って、音楽のトラック制作へ、という興味の順番ですね。

緒方龍一 だいたい5年スパンくらいだよね。

橘慶太 そうだね! 筋トレも理論を勉強して、とんでもないガタイになって(笑)。それで今度は声帯の筋肉に興味を持ち始めて、発声、声楽の勉強をして、今度は曲作りを始めて、今は曲作りがひと段落してきた頃ですね(笑)。

千葉涼平 もう5年くらい経ったしね。

橘慶太 次は何をしようかと。何かを勉強していないと嫌なんですよ。知らないことができるようになるということが好きで。

――涼平さんが今ハマっていることは?

千葉涼平 ずっとブレイクダンスをやっているんですよ。僕はずっと同じことをやっているので。他のことをやることにテンションがあまり上がらないんです。

――全てがダンスに還元されるのでしょうね。もしダンスができなくなってしまったらどうしますか?

千葉涼平 実はそれを20代の頃からずっと考えていて。

橘 慶太 とりあえず今の答を出しておこうよ。

千葉涼平 ブレイクダンスは30歳になったらやめようと思っていたんです。28、29歳の頃から上手い具合に違うことにシフトできたらなと思っていたら、29歳のときにダンス舞台でアクロバティックなことを要求されるのを3年連続でやらせていただいて。それをやるにあたってクオリティが下がっていくのが嫌で、逆に上げていかなきゃなと。

橘慶太 結局上げていったんだ?

緒方龍一 素晴らしいじゃない。

千葉涼平 ソロの仕事をするときはダンスの舞台などをやるので、そのときに「ショボい」となるのが嫌なので、そうなるとやめられなくなっちゃったなと。ちょうどやめたいなと思ったときに、そういう話がきて自分の生活のリズムが変わったので。

――そういう意味では慶太さんは次に移行するのが上手いですよね。

橘慶太 僕は凄く心配性で、もし声が出なくなったら、「曲を作ることができればいいや」と。そういう安心材料が欲しくて。今、曲を作れなくなったらどうしようということで、次に何をしようかなと悩んでいます。究極、音楽ができなくなったらどうしようというのを視野に入れて、何か始めないといけないですよね。

千葉涼平 もう生きていくための話だよね。

――龍一さんはハマることが変わっていくタイプ? それとも一途な感じでしょうか。

緒方龍一 僕はハマったらどっぷりいってしまうので。

橘慶太 大工は?

緒方龍一 やらなくなった! 大工は早かったですね。むしろあまりどっぷりいかなくて良かったと今は思ってますけど。

千葉涼平 一時期、大工さんになりたいって言ってたよね(笑)。

橘慶太 楽屋に入ってきて「この壁いいなあ!」って急に言い始める時期があって。どの方向に行くのだろうと。いつかw-inds.の舞台を作ってもらおうかなと思っていたんですけど。

緒方龍一 今も嫌いになってはいないので、やるタイミングがあったら多分楽しんでやると思いますけど。最近は食生活とトレーニングと、好きなのは基本的な体づくりですね。何をするにも健康はベースになるので。

――大事なところですよね。健康じゃないと“Dirty Talk”もできませんからね。

橘慶太 健康の証ですよ。

――健康的なのかわからないですけど、「Dirty Talk」のMVは、全体がピンクですごい世界観ですよね。

橘慶太 僕はイメージができていたので、MVのことを監督と話しながらやっていたんですけど、龍一君はずっとピンクに恐怖を覚えていたらしくて(笑)。

緒方龍一 僕はピンクに馴染みがないので(笑)。ただ、w-inds.がピンクを基調としたのMVを「Dirty Talk」で表現するというのは絶対に大丈夫だろうと。w-inds.の新しい作品になるだろうという確信をもっていたので撮影に臨む訳ですけど、個人的には…。

千葉涼平 ずっとソワソワしてましたもんね。

緒方龍一 なかなかピンクに馴染みがなかったんですけど、その日の下着はピンクだったんです。ここで共通点があるんだと思って(笑)。でも、今回は慶太くんが先陣を切って行ってくれたので、ビビらずにその世界観に行けましたけど。これで3人ビクビクしていたらあの絵にはならなかったと思うので。

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