いろいろなテイストが集まって一つに、KEYTALK 結成時への想い
INTERVIEW

いろいろなテイストが集まって一つに、KEYTALK 結成時への想い


記者:榑林史章

撮影:

掲載:18年03月16日

読了時間:約12分

歌詞に対する意欲が以前よりも沸いている

――「nayuta」は、小野さんが作曲されていますね。

『Rainbow』通常盤

小野武正 浮遊感を感じさせるサウンドと言うか。「nayuta」というタイトルと歌詞はあとから義勝がつけてくれたんですけど、僕は単純に自分が気持ちいいと感じる音を配置していったという感じだったと思います。確か、ど頭のドラムのパターンとコードを思いついて、そこから派生させていったんじゃなかったかな。

――イントロのドラムの入りが、ジャズっぽくて格好いいですね。

八木優樹 はい。フュージョンやドラムンベースのニュアンスもあって、武正くんらしい格好いいイントロです。すごく難しいので、ライブまでにしっかり練習しておかないと(笑)。

――いろんなジャンルがミックスされているみたいな。

小野武正 まあ、そうですね。

――もしかして、けっこう前に作った曲ですか?

小野武正 実は3年くらい前、2ndアルバム『OVERTONE』の時に作ったんです。でも、何で昔に作ったと分かったんですか?

――何となく(笑)。

首藤義勝 鋭い(笑)! 僕は、3年前に初めて聴いた時から、メロディとサビのキャッチーさが印象に残っていて。歌詞も好きに書いてほしいということだったので、変に“武正イズム”を出そうとかは考えずに書いたんですけど…。

――でも、少し小野さんっぽい感じがします。

首藤義勝 自然とそうなっちゃいました(笑)。曲が『OVERTONE』を出した当時にできたものなので、歌詞も当時僕が書いていた、言葉にリズムを持たせたようなものにしたらハマるんじゃないかなと思って書きました。

八木優樹 僕も3年前からお気に入りの曲だったので、今回出すことができてうれしいですね。今だったからこそ、こういうちょっとあか抜けて格好いい曲になったと思います。当時やっていたら、もっと渋い感じになっていたと思いますね。

――「雨宿り」は、音がシティポップとかジャズっぽさもあって。おしゃれなテイストで、アルバムのフックになっていますね。

首藤義勝 ずっとエレピがコードで走り続けているアレンジは、今までやっていなくて。ある意味でKEYTALKらしくないアレンジと曲調ですけど、こういうのはアルバムでないと出せないので、トライしてみたいと思いました。サウンド、アレンジ、歌詞、すべてにおいて満足のいくものになりました。それだけに、お客さんの反応が楽しみです。

――歌詞は情景が浮かぶ感じで、今までとは違う意味でキュンとすると言うか。

首藤義勝 付き合っている男女の女性目線で、今は一緒にいるけど、もうすぐ別れがくることを何となく悟っているみたいなストーリーです。今回は、今まで書いていなかった感じの歌詞を多く書きたいと思って、この曲もその1つです。

――もっと違った世界観をたくさん書きたいと?

首藤義勝 そうですね。歌詞そのものに対する意欲が、以前よりもどんどん沸いていて。歌詞もちゃんと届けたいという気持ちが、今までで一番強いアルバムかもしれないです。

――また、八木さんの作詞作曲による「テキーラキラー」も聴きどころです。<テキーラキラキラ>という歌詞を言いたくなります。

八木優樹 言いたくなってほしいです(笑)。サビのメロからできていって。サビメロを思いついた時に、お酒の曲にしようと思って、こういう歌詞になりました。お酒の席の楽しさが、表現された曲です。

――バンドには、打ち上げの飲み会が付きものですよね。テキーラを飲むことも?

八木優樹 毎回ではないけど、飲みますね。

小野武正 八木くんは、決してお酒が強いわけではないけど、場を最高に盛り上げてくれるんですよ。

首藤義勝 そういう部分でも、大事な存在です。ライブとかツアーって、打ち上げで終わるじゃないですか。どんなにいいツアーでも、そのあとの打ち上げが楽しくないと、ツアーの楽しさも半減してしまう。そこにおける、八木優樹という男の生き様が表れた曲です!

――まあでも、飲み過ぎには気をつけて。

八木優樹 はい。最近も飲み仲間のバンドマンから「そろそろ飲み方を考えたほうがいいよ」って(笑)。

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