“2次元+3次元=5次元”、DearDream リアルさ取り込む魅力
INTERVIEW

“2次元+3次元=5次元”、DearDream リアルさ取り込む魅力


記者:村上順一

撮影:

掲載:18年01月08日

読了時間:約17分

 DearDreamが2018年1月10日に、初の全国ツアー『ドリフェス!presents DearDream 1st LIVE TOUR 2018「ユメノコドウ」』を開催する。2次元の新人5人組男性アイドルと3次元である実際のキャストが連動した、5次元アイドル応援プロジェクト『ドリフェス!R』のメインキャラクターを演じるユニットで、メンバーは石原壮馬、溝口琢矢、富田健太郎、太田将熙、正木郁。特に若い女性から人気を博している。

 2016年3月に「NEW STAR EVOLUTION」でCDデビュー。アニメでは声優も担当し、一般的な2.5次元アイドルとは違った、“2次元+3次元=5次元”のリアルなステージを体現している。2017年12月20日には、アニメ「ドリフェス!R」挿入歌シングル「Symmetric love/You are my RIVAL」をリリースした彼ら。グループは結成3年目に突入し、唯一無二の世界観を提示している。俳優と声優の表現の違い、ヒューマンドラマと語る『ドリフェス!』について、ライブ、ステージに対する想いなど様々な観点から話を聞き、5人の魅力に迫った。【取材=村上順一】

劣等感があるからこその活動

石原壮馬

――DearDreamの活動はもう3年目に突入しています。新しい発見や成長はありましたか。

石原壮馬 はい。みんな何も知らないし不慣れなところから始まったから、歌もダンスも成長してきているなと感じます。

――ダンスは苦手だったんですか。

富田健太郎 全然できなかったです。

溝口琢矢 そこに劣等感があるからこそ、今こうやって活動できているのかなと思います。「このままじゃいけない」と。

石原壮馬 ネガティブをパワーにする、みたいな。

――DearDreamはポジティブなエネルギーの塊だと思っていたので、ネガティブという面が出てくるとは意外でした。みなさんは声優もやられていますが、俳優とは表現する感覚は違いますか?

石原壮馬 全然違いましたね。俳優と違って、声優だと身体も使えないし、画に合わせていかなければいけないので、ナチュラルにやっても足りない部分がけっこうあるんです。声優には声優の表現方法があるのだな、と実感しました。いざ完成したものを聴いてみたら、棒読みに聴こえたり…。アニメの画のパワーに対しては普通のお芝居では勝てなくて、デフォルメして表現する必要があるんです。そこが声優ならではの難しさと感じました。

溝口琢矢 (正木)郁はこの『ドリフェス!』プロジェクトからこの世界に入っているのですが、そんな中でもアニメがもともと好きということもあって、そういった表現のバリエーションは多いんです。

正木郁 そうですね。実力に伴わない部分はけっこう多かったんですけど、好きな演技の仕方や声優さんも多かったので、イメージはありました。それがある分、実際にアフレコで入れた自分の声を聴いたときに「まだまだ駄目だな」と感じました。

――アニメ1stシーズン『ドリフェス!』の1話目から2ndシーズン『ドリフェス!R』の変化を比べると、声優としてのレベルが上がったと感じました。メンバーの中で最も成長したのはどなただと思います?

溝口琢矢 各々意識が高いということもありますし、具体的に誰がというのは難しいんですけど、(太田)将熙はアニメにあまり触れてこなかった人間だったけど、アニメに興味を持ち始めるようになったというのは、大きな変化です。

太田将熙 そうですね…。『ドリフェス!』が始まるまでは、国民的アニメ、有名な作品しか見ていなかったんです。でも、今回の話が決まってからは、色んな作品に興味が出てきて「最近流行っているアニメを観てみようか」という感じで一気に全話観たりするようになりました。今では「この声優さん誰だろう?」というところまで気になったりします。勉強のためではなくて、単に興味が湧くようになりました。そういう変化はありました。

――みなさんの年代だとアニメ好きという方が多い、というイメージがありましたが意外でしたね。

太田将熙 『ドラゴンボール』とかは観ていましたけどね。『ドリフェス!』は“アイドルアニメ”という風に謳っているんですけど、人間ドラマ、ヒューマン部分が強いのが特徴なんです。だからこそ「心で芝居をする」ということを大事にと、音響監督さんにも言われました。みんなそれを意識して、声よりも気持ちというところでやらせてもらっています。

溝口琢矢 実体験をもとにしたストーリーも、実はけっこうあるんです。そういう部分も見どころのひとつですね。

――どなたの実体験なのでしょう?

溝口琢矢 メンバーの実体験もそうですし、監督とご飯に行ったりすると、話をしながら僕らの言葉をメモしてくれていて。それをアニメのどこかに反映してくれている部分も多いんです。

――実際にアフレコするとき「これってあのとき!」となりそうですね。

溝口琢矢 そうなんです。びっくりしますね。

石原壮馬 イベントも実際に観に来てくださって、そのときの風景などがリアルにアニメで出てきたりと。あと、ファンの人達の声も使っています。イベントでお客さんの歓声を録音していて、アニメの中で使っているんです。だから、お客さんもアニメに参加している感覚です。

太田将熙 『ドリフェス!R』の1話での歓声はまさにそうです。

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