東京・日本武道館で、全国ツアー『w-inds. LIVE TOUR 2017 “INVISIBLE”』のファイナル公演をおこなったw-inds.(撮影=福岡諒祠)

 3人組ダンスボーカルユニットのw-inds.が27日、東京・日本武道館で、全国ツアー『w-inds. LIVE TOUR 2017 “INVISIBLE”』のファイナル公演をおこなった。3月15日リリースの12枚目アルバム『INVISIBLE』を引っ提げ、7月20日の埼玉公演を皮切りに全12都市14公演を展開。ファイナルのこの日は、同アルバム収録曲を中心に「Come Back to Bed」や、この日に発売したシングル「Time Has Gone」など全23曲を披露した。また、スマートフォンで動画撮影をしても良いという粋なはからいもみせた。さらに、11月11日に香港での海外公演も発表。橘慶太は、約8000人のファンを前に「僕達がもっともっと良い音楽を、もっともっと良いステージを20周年、30周年、届けることを約束します」と宣言した。

w-inds.と一緒に素敵な思い出作りませんか!

ライブのもよう(撮影=福岡諒祠)

 開演時刻を過ぎると照明が暗転。ステージ中央へ煌びやかな光が向けられ、紗幕奥に橘慶太、千葉涼平、緒方龍一の姿が現れる。紗幕越しに佇む彼らを見た観客は一気に大声をあげ、手にしていた青いペンライトをユラユラと揺らす。その中で1曲目を飾ったのは「Come Back to Bed」。エモーショナルに歌い上げる彼らを、目を奪われる程の綺麗なライトがキラキラと照らし、スタートからw-inds.が創り出す美しい世界に引き込まれる。

 「武道館盛り上がっていけますか!?」と橘が叫ぶとようやく紗幕が上がり、ステージに飛び出すかのように3人が登場。6人のダンサーをバックに、爽快感漂う37枚目のシングル「Backstage」と「Complicated」を立て続けに披露。躍動感のあるパフォーマンスで序盤から会場の熱を上げていく。

 緒方は「東京の皆さんこんばんは! お元気ですか!?」と元気いっぱいに挨拶。そして「今日はこんなに沢山の人が集まってくれてありがとうございます! ツアーは今日で最終公演となってしまいますが、皆さん一緒に楽しんでくれますか?今日一日楽しんで、w-inds.と一緒に素敵な思い出作りませんか!」と観客に投げかけ、それに応えるように大歓声が響いた。

 この日のステージセットは、傾斜がついている三角形の舞台。ステージ床には装飾のほか、映像が投影されており、時折、閃光が走る。そうした煌びやかなステージの上で彼らは、甘く切ないメロディーが印象的な「TABOO」、橘のハイトーンボイスが際立つ「CAMOUFLAGE」を華麗に披露していく。映像と光をリンクさせた中で踊る彼らの演出には、とても最先端の技術を感じるのと同時に、ステージから目が離せなくなるぐらいだ。8曲目では、緑と青のレーザーが場内をせわしなく照らす中、38枚目のシングル「We Don’t Need To Talk Anymore」へと続き、一切のブレも感じさせないダンスを魅せていく。

ライブのもよう(撮影=福岡諒祠)

 中盤のMCでは先ほど披露した「We Don’t Need To Talk Anymore」についての話題に。緒方が「この曲は、慶太君が作詞・作曲・アレンジしてくれた曲です。今日ここで披露できることが凄い事だと思います」と語ると、橘は「自分で凄いことだって言ったら凄い嫌な感じしませんか(笑)」と照れ臭く笑みを浮かべながらも「僕が、作詞・作曲・アレンジまでやった曲が、この武道館で、爆音で流れてるなんて最高です! リハーサルの時に『曲作って良かった』と思ったもん」と嬉しそうに語った。

 その後は、橘が昔はやせ細っていたという話題を挟み、滅多に喋らないリーダー・千葉のトークへ。「僕は今日という日を楽しみにしてました。7月から始まったツアーも今日が最後ということで感慨深いです。思い返したら2013年のツアーを武道館でやらせて頂いて、それ以来なので、3年振りの武道館です。武道館への思い入れもあるけど、緊張感もある。ホームなのかアウェイなのかわかんないけど(笑)。またこのステージでやりたいなって思っていたので、ここに立てて本当に嬉しいです。皆さんあってこそです」と改めてファンに感謝した。

だから黙ってついてこい!

ライブのもよう(撮影=福岡諒祠)

 ライブ中盤では、ニューアルバムに収録されている3人のソロナンバーを披露することに。緒方の弾き語りで橘が歌う「Separate Way」から始まり、男女のダンサーが哀愁漂う動きを表現する中で、千葉が歌唱する「In your warmth」、緒方のソロナンバー「ORIGINAL LOVE」などを含むソロ曲を歌い上げる。それぞれの個性が映えた楽曲で魅了した。

 後半に突入すると、ステージにはフェンスや、ドラム缶、大きなレコードのオブジェといったステージセットが設置されていた。そこへ、マウンテンバイクに乗ったダンサーがステージを走り回る。そんな中で、赤いジャケットを羽織った橘、迷彩柄のジャケットの千葉、ジージャン姿の緒方が登場し、36枚目のニューシングル「Boom Word Up」を披露。少しヤンチャな雰囲気を漂わせながら、アクロバティックな動きを表現していく。

 ライブ終盤では新曲「Time Has Gone」を披露へ。この時、橘から「この曲はスマホで撮影してもOKなんで、その動画を拡散してねっ!」とし、特別にこのステージが撮影可能に。粋なサプライズに、観客は嬉しそうな声を上げ、必死にスマホで撮影をしていた。

 ラストは27枚目のシングル「New World」を披露し、彼らはステージを後にした。だが、鳴りやまないアンコールに応えるように再びステージに。アンコールでは、アップナンバー「FANTASY」から始まり、ラストスパートに向けて最大限の力を発揮するように力強いダンスをみせていった。

 そして、興奮の度合いを高める「In Love With The Music」や、懐かしのセカンドシングル「Feel The Fate」を披露していき、場内のボルテージは再び最高潮に。体全身を使って楽しむファンの姿が場内に広がった。

 最後に橘は「本当にこんな最高な時間があっていいのかなって。生きていたら良い事あるんだなと(笑)。みんなが僕達のことをこうやって見に来てくれて、『最高!』って言ってくれてますけど、僕達からしたら皆さんの方が最高です! こんなに17年間もずっと応援してくれるんですね」と再び感謝の言葉を送った。

ライブのもよう(撮影=福岡諒祠)

 そして「これは容易いことじゃないと思います。それでも皆がいるからこうやってまた、武道館でライブをやることができる。17年目でもこうやって、武道館で出来たのも皆さん一人一人のおかげです。僕達もまだまだ未熟ですけど、未熟だからこそ皆さんの力を借りて次のステージへステップアップしていきます。これからもっともっと、自分たちのスキルを上げていこうと思ってます。皆さん、ついてきてくれますか!? 僕達がもっともっと良い音楽を、もっともっと良いステージを20周年、30周年、届けることを約束します! だから黙ってついてこい!」と威勢の良い言葉で、ファンに想いを伝え、3年ぶりの武道館公演は幕を閉じた。(取材=橋本美波)

セットリスト

1Come Back to Bed
2Backstage
3Complicated
4No matter where you are
5TABOO
6CAMOUFLAGE
7wind wind blow
8 We Don’t Need To Talk Anymore
9 Separate Way
10 In your warmth
11A trip in my hard days
12 ORIGINAL LOVE
13 Boom Word Up
14 Players
15Drop Drop
16 Time Has Gone
17 Let's get it on
18Superstar
19 SAY YES
20New World
ENCORE1FANTASY
ENCORE2In Love With The Music
WEN Feel The Fate

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