5人組ダンス&ボーカルグループのFlowBackが9月6日に、通算4枚目となるシングル「WE ARE!」をリリース。去る7月9日に東京・赤坂BLITZでおこなわれた、メジャーデビュー後初の単独公演『FlowBackワンマンライブ 2017 「VERSUS」』のアンコールで初披露された楽曲。立ちはだかる大きな壁に立ち向かっていくことをテーマに、キーワードはソルジャー感だという「WE ARE!」についてや、赤坂BLITZを振り返り「もっとやれたんじゃないかみたいな気持ちが大きかった」と話すその思いについて、5人に話を聞いた。
もっとやれたんじゃないか
――「WE ARE!」は、ゴリゴリのヒップホップ系サウンドで、熱い楽曲ですね。
TATSUKI 5月に挑戦をテーマに作った1stフルアルバム『VERSUS』をリリースして、それを引っ提げてのワンマンライブを終えて感じたのは、僕たちだけの力でここまで来られた訳ではないということです。それで応援してくれるファンや支えてくれるスタッフと一緒に、また一つ立ちはだかる大きな壁に立ち向かっていきたいと思って制作しました。メンバーやみんなとの団結力をテーマにしたので、「WE ARE!」というタイトルにしました。
――その大きな壁と言うのは、どんな壁ですか?
TATSUKI 来年のツアーではZepp Tokyoが決まっていて、キャパは2300人なので、初めて見るお客さんもすごくたくさんいると思います。初めての人全員に満足して欲しいし、一番後ろの席のお客さんまで満足してもらえるライブにしなきゃいけないと思って。
REIJI 赤坂BLITZでのワンマンでは、もっとやれたんじゃないかみたいな気持ちが大きかったです。このままではまだダメだなと言いますか。
MARK 僕も一緒です。赤坂BLITZは、初期から目標として掲げていた会場で。決して悔いの残るステージをやったわけではなかったし、その時の全力でやり切った感はあったけど、思っていた以上に満足感は得られなかったんです。
MASAHARU ダンス&ボーカルが好きな人たちが好いてくれるだけのグループではなくて、それ以外の人にも気に入ってもらえるグループにならなければ、きっとこの先はやっていけないと思って。ステージに立ちながら、同時に次の壁を乗り越えてやるぞという気持ちでいました。
JUDAI 今振り返ると思っていた以上に爆発出来ていなかったなと思います。失神するくらい熱いライブをするつもりだったんですけど、そこの壁を今一歩越えられなかったかなと。自分の中では若干置きに行ってしまった感がありました。
――その壁を乗り越えるための1枚が、今回のシングル「WE ARE!」ということで。次はどういうシングルにしたいかと、みんなで相談を?
JUDAI メンバー、スタッフみんなで相談しました。最初は、自分たちの今の想いをどう表現したら良いか、自分たちの気持ちを一言で言い表した、何かキーワードとなるような言葉がなかなか出て来なくて。いろいろな案を出していく中で、スタッフから「ソルジャー感」という言葉が出て。それを聞いた瞬間、みんなで「それだ!」となりまして。
――戦地に向かう兵士のような気持ちということですね。
JUDAI 燃え尽きる覚悟を持って臨む。そこから肉付けしていって、この曲になりました。自分たち自身、壁を感じていた時だったので、それをぶっ壊していくんだと。気持ちが曲とすごくリンクしたので、ラップの歌詞もスムースに書けましたね。
MASAHARU ラップのフロウは、前とだいぶ変わった気がします。トラックに対する言葉のハメ方に深みが増したと思うし、間を上手く使って緩急も出ているし。今後がもっと楽しみです。
JUDAI そんな風に褒められると、恥ずかしいんだけど(笑)。
FlowBack永遠のテーマ「WE ARE CHALLENGER」
――歌はどんなイメージで歌いましたか?
MARK 僕ら自身はオラオラした性格ではないけど、胸の内にはそういう部分もあって。この曲は、そういう胸の内にある熱い部分を表現出来たと思います。
MASAHARU 今までは、1番のAメロを歌った人が2番のAメロも歌うことが多かったんですけど、今回はそういう順番もまったく変えていて。以前と違うところがあるのは、新鮮だったしレコーディングも楽しかったです。
REIJI 今回は上手く歌うよりも、自分を表現することを考えて。自分にしか歌えない歌を歌いたいと、自分の中でテーマを決めてレコーディングには臨みました。まだまだだけど、前よりは自分を表現出来たんじゃないかと思います。
TATSUKI きれいに歌うより、感情を込めることを優先しました。聴いてくれる人が、仲間に入りたいと思ってくれるような歌と言うか。この人について行きたい! と思われるような気持ちを込めました。
――MVではワイルドな感じですね。
MARK 今回は、反骨精神を持って臨みたいと思ったので、反骨精神と言えばパンクで、パンクっぽいファッションを採り入れました。
――壁に落書きするのも反骨精神の表れ。
REIJI ジャケットの背景文字は、僕が描きました。学生時代はテスト用紙の裏に落書きをしていた延長で、FlowBackに入ってから、空いた時間に会議室のホワイトボードに落書きしたりしていたら、メンバーから「良いね」と言ってもらえて。
それでグッズのデザインを担当することになったので、その流れでジャケットでも自分たちを表現したいと思った時に、僕が描かせてもらえることになって。メンバーが描いてる部分も一カ所ずつあるので、細かいところまで見て欲しいです。
――「WE ARE ○○」で、○○には何を入れますか?
REIJI 挑戦者じゃないですか?
TATSUKI “WE ARE CHALLENGER”です。これはFlowBackの永遠のテーマでもあると思います。
各公演で100%を出して楽しみたい
――カップリング「See you again」は、切ない感じ。
TATSUKI 友だちとのことを歌った曲で、「またね!」みたいな感じですね。中高時代の友だちはみんな就職して、僕らもこういう活動をやっていると、なかなか会う機会がなくて。それでも1年に一度くらい集まって、また来年も会おうなと歌っていて。季節的にも9月に入り少し秋っぽさを感じて涼しくなって来た頃に、すごくフィットする曲調だと思います。
MARK この曲はレコーディングで苦戦しました。FlowBackの曲で、こういうミディアムテンポは少ないので。TATSUKIが言ったテーマは、僕の年齢だとまだピンと来なくて。もっと上の世代の気持ちかなと思って、少し想像を交えながら歌いました。「WE ARE!」は自分の気持ちを歌っているからストレートに気持ちをぶつけられるけど、この曲はそういう訳にもいかなくて。感情の入れどころ、声や表情など考えました。
――ラップの歌詞に<捨てた教科書>と
MARK 勉強出来ないじゃん!
JUDAI 勉強のことは忘れて、このまま友だちと遊んでいたいという15歳の時の気持ちの比喩です(笑)。ノリと勢いで本当にやると、後々困るのでやらないほうが良いですよ、と(笑)。
REIJI 1番はMASAHARUと僕、2番はMARKとTATSUKIに分かれて歌っています。1番と2番で、声や表現が違うので、世界観も変わって聴き応えがあると思います。FlowBackにはなかったタイプの曲なので難しかったけど、自分なりにいろいろな歌い方を試して録ったので、ぜひ聴いて欲しいです。
MASAHARU ナチュラルに歌うように意識しました。流れるようにと言うか。後半のフェイクは、メロディがすごく格好良くて好きだなと思っていて。そこを歌えるのは嬉しくて、頑張りました。
――来年にツアーがありますが。
TATSUKI 初めての単独ツアーです。ファイナルのZepp Tokyoも僕ら史上最大のキャパだし、初めて尽くしのツアー。赤坂BLITZで出来なかったこと、演出面でも自分たちで意見を出し合っているところです。この1年で学んだことをすべてぶつけたいと思っています。
JUDAI ツアーは5公演あって。最初から100%でいくつもりだけど、きっとその中で修正点を改善したり成長出来る部分もあると思います。なのでファイナルは、どんな120%を見せられるか自分たちでも楽しみです。
MASAHARU 今までのライブでは、どこか音程とか細かいところを気にしていて。それも大事だけど、それはツアーまでにしっかりと身につけて自然に出来るようにして。ツアー本番では、純粋に楽しみたいです。
MARK せっかく5カ所も出来るのだから、各都市のカラーを活かしたステージをやりたいです。全公演違ったライブにしたいので、全会場見に来て欲しいです。セットリストも変えると思うし。1回1回新鮮に楽しめるものにしたいです。
REIJI 5公演、同じ曲でも会場事に違った色で聴かせたいし。個々で目標を決めてやりたいです。名古屋と東京では歌い方が違ったねとか、そういう遊び心を持てるくらいの余裕を持ったメンタルで楽しみたい。尚且つ、各公演で100%を出して楽しみたいです。
【取材・撮影=榑林史章】
作品情報4th Single「WE ARE!」 9月6日リリース <収録曲> 01 WE ARE! 【特典DVD】 ●通常盤(CD のみ) <収録曲> |