僕らは悲観的になっていないよ、175R・SHOGO KAZYA脱退も前向き
INTERVIEW

僕らは悲観的になっていないよ、175R・SHOGO KAZYA脱退も前向き


記者:村上順一

撮影:

掲載:17年07月10日

読了時間:約16分

新曲は夏をコンセプトに作ったという。175R・SHOGOが込めた想いとは

 パンクロックバンドの175Rが7月5日に、通算17枚目となるシングル「SUMMER VACATION」をリリースした。4月19日にメンバーであるギタリストのKAZYAが脱退。3人体制でのリリースとなった。今作は『GET UP YOUTH!』の制作段階から構想があり、「夏のマボロシ」は4月に開催されたライブでも披露されていた。175Rとしては初の夏というコンセプトで作られた4曲。そのうち「サマバケ!」は爆風スランプの「リゾ・ラバ -Resort Lovers-」をイメージしたという。また、KAZYA脱退については「またどこかで一緒に音を出すタイミングもあると思う」と悲観的になっているわけではないと話す。今回はKAZYA脱退後の活動や楽曲に込められた背景など、フロントマンであるSHOGOに話を聞いた。

またどこかで一緒に音を出すタイミングもあるかも

――7年ぶりの野音ライブでの手応えはいかがでしたか?

 野音は独特な空気感があるので、それを今回も楽しもうという感じでした。僕らの場合は何度もやってきているので「帰ってきたな」という気持ちが強かったですね。実際にやってみての感想は、久しぶりにリリースしたアルバム『GET UP YOUTH!』の曲もいくつかやったので、もうちょっとみんなが「ダイブやモッシュをしたかったんじゃないかな?」ということを感じながらやっていました。

――当日もお客さんから「(モッシュ)していいの?」など聞かれていましたよね。

 そうでしたね。MCで客席と話したりするのが好きなんですよね。ライブハウスだと話を拾いすぎてなかなか進まなかったり(笑)。

――イヤモニ(耳に装着するモニター)をしていてもお客さんの声はけっこう聴こえる?

 いえ、僕はイヤモニをどんな広い場所でも使ってないです。興味はあるのですが、なんとなく気持ち悪いという感じで…。前のスピーカーから聴こえてくる感覚でやった方が楽しいです。最近のバンドはイヤモニでライブをしていることが多いですよね。

――9割くらいのミュージシャンはイヤモニを使用している気がします。

 イベントなどになってくるとリハーサルができないということもあるので、いつもと同じ環境でやるためにもイヤモニをしたり、同期が入っていたりという理由かもしれません。僕らは打ち込みの同期もなくて基本的に生楽器ですから、今のところモニタースピーカーで十分です。

――いずれはイヤモニもチャレンジしたい?

 したいですね! 野音ではツインギターにチャレンジしたり、活動再開してからの175Rは色んなことを取り入れてみたいという興味があります。

――新しいことにどんどん挑んでいくのですね。そんななかでKAZYAさんが脱退ということになってしまいましたが、これは野音公演の前から決まっていたのでしょうか?

 実際に決まったのは野音が終わってからです。だから野音ライブをやっているときはそんなことは微塵も考えていませんでした。

――私もライブを観ていてそういった空気は感じなかったので、脱退については驚きました。ツインギターというのも新しい試みでしたし。

 今までキーボードを入れたりという試みはあっても、ツインギターは今までやったことがなかったので。僕らにとっては面白いというか、KAZYAも楽しんではいたのですが、やっぱり活動が活発化していくなかで、一人九州在住で特にレコーディングがたて込んだりと忙しかったので…そういうなかで色んなことがあったのかなと思います。

――やはり距離が離れているということは難しいのですね。

 そうですね。特にこのアルバムの流れからはレコーディングも立て続けだったので、本人もきっとキツかったのだろうと思うし、これからライブも色々あるなかで、活動休止中に各々がやっていたこともあるだろうから、KAZYA自身も制約的にはできないということで。

 でもKAZYAが死んだ訳ではないし、YOSHIAKI(Dr)の兄弟でもあるし、地元にいる時からの仲でもあるので、またどこかで一緒に音を出すタイミングもあると思います。なので、あまり悲観的には考えていませんね。

――スポット参戦的に、場所によっては弾いてもらうことも?

 全然アリですね。急だったし、まわりやファンの方は悲しんでいました。でも僕らはレコーディングも続いていて、「SUMMER VACATION」の制作もあったり、脱退が決まった週にもライブがありましたし、悲しむ暇もないくらいリハーサルなどに明け暮れていました。サポートに入っていたギタリストのWATAKに「ごめん! 急遽KAZYAパートを覚えて!」とけっこう無茶振りもありましたが、でもやりきれました。僕らはとにかくネガティブな感じに捉えてほしくない、という思いが強かったので、それは今回のレコーディングにも影響しました。

――今回のレコーディングのギタリストはWATAKさん?

 今回も一緒にプロデュースをしているakkinがギタリストなので、弾いてもらいました。もともと僕らは仲もいいし、そこはラッキーでした。

――akkinさんのギターの魅力は?

 ジェット機(バンド)時代からずっと見ているので、信頼もしています今回弾いてもらったのは「サマバケ!」の1曲だけです。他の3曲はKAZYAのギターでオケを録っています。

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175R・SHOG
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