ラストライブ『FRONT CHAPTER - THE FINAL SESSION - LAY YOUR HANDS ON ME SPECIAL LIVE』を開催したBOOM BOOM SATELLITES

 BOOM BOOM SATELLITESが18日、東京・新木場STUDIO COASTでラストライブ『FRONT CHAPTER - THE FINAL SESSION - LAY YOUR HANDS ON ME SPECIAL LIVE』を開催した。ファンとコミュニケーションが取れるライブでバンド活動を締めくくりたいという思いから企画。中野雅之(Ba)は、昨年亡くなった川島道行さん(Vo)への想いとともに「僕たちが作ってきた音楽を大事にしてください」と涙ながらに伝え、“2人の想い”を形にしたステージをみせた。

 このライブは、昨年3月に発売したベストアルバム『19972016』のリリースとともに開催が発表されたもの。

 ライブは、ファンの前で初披露となったラストシングル「LAY YOUR HANDS ON ME」で幕開け。紗幕が張られたステージからイントロの雑踏音が流れる中、会場が一瞬静まったと同時に、川島さんの大きなブレスが響き渡り、ボーカルとともに動く波紋が映し出された。

 続く「NINE」では、川島さんのシルエットを思わせる映像が投影され、歓声がわき上がると、4曲目「BACK ON MY FEET」で紗幕が開き、中野、サポートの福田洋子(Dr)、サポートの山本幹宗(Gt)のツアーメンバーに加え、ボーカルの立ち位置には川島さんのマイクスタンドも並び、まるで4人で演奏しているかのような光景が広がった。

 その後、ライブでの定番曲「MORNING AFTER」や、代表曲ともいうべき「KICK IT OUT」を披露し、中野が川島さんと“ともに”熱唱した。

 そして「BLIND BIRD」が始まると、再び下りた紗幕に歌詞と都会の映像が浮かび上がり、幻想的な世界が映し出された。最後のEPに収録されている「STARS AND CLOUDS」が鳴り響くと、会場は一斉に静まり返り、川島さん最愛のバラード「STAY」が演奏され、感動的なクライマックスともとれる演出に拍手が巻き起こった。

川島のマイクスタンド

 川島さんが最後にレコーディングしたコーラスとともにライブで初披露となった「FLARE」「NARCOSIS」が会場を包むと、彼らのこれまでの軌跡を辿る映像が投影され、涙ぐむ観客の姿も。

 「最後に言いたいことがあります。BOOM BOOM SATELLITESでした! ありがとうございました!」と2013年の武道館ライブで川島さんが放ったMCが流れ、20年の軌跡に幕を閉じた。

 全てを出し切った中野は「長いこと支えていただいて言葉がありません。本当にBOOM BOOM SATELLITESのことを大事にしてくれてありがとうございました。あなたたちは僕と、川島くんが一番大切にしてきた誇りです。これからも僕たちが作ってきた音楽を大事にしてください」と涙ながらに語りかけた。

 「6月18日、きっと川島くんはステージにいるだろうなという確信がある」という中野の言葉通り、川島と中野2人で作ったライブでバンドの集大成を迎えることができた。

 さらにこの日は、ブンブンのドキュメンタリー映画が制作されることが発表され、ファンにとっては“最後のプレゼント”となった。

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