待っとうよ! HR、新曲は博多の魅力が詰まった“ガイドブック”
INTERVIEW

待っとうよ! HR、新曲は博多の魅力が詰まった“ガイドブック”


記者:木村武雄

撮影:

掲載:16年06月29日

読了時間:約23分

歌詞に散りばめられた思い出の場所

橋本菜々

橋本菜々

――印象に残っている歌詞はありますか?

安田玲 「気は強いけど優しさに溢れてるそんな街で」という部分。福岡は気が強い人が多いと思いますが、でも暖かい人ばかりだから歌詞にそういう部分が入っていて良いなと思いましたね。

渡辺心 私は「もつ鍋・水炊き・〆はラーメン!」のところです。初めて聴いた時は「何て言っているんだろ?」と聴き取れなかったんですけど、歌詞を見た時に「この短い何秒間の中に福岡の名物が3つも入ってる!」って感動しました。「こ、こんな作詞できるんだ…!」みたいな(笑)。ここは私のボキャブラリーには無かったですね。あと、レコーディングの時に歌を追っかける部分がすごく速くて滑舌が間に合わなかったんです。テイク10回超えとかして。ステージ上で歌ってる時もその部分は「滑舌が間に合わない!」って思ってます(笑)。

――そこはステージの見所でもあったりしますね(笑)。

渡辺心 そうですね(笑)。あと『待っとうよ!』は野外フェスなんかだと、メンバーの小嶋菜生さんと2人ででっかい旗を持って走り回ってお客さんを煽ったりとかするので、大きい会場ではみんなで一緒に盛り上がるというのも見所ですね。

――MVではお神輿を担いでいますね。

安田玲 みんなで必死になって(笑)。お神輿を担ぐって普通じゃありえん事やけん、貴重な体験をさせてもらったなって思います。

――安田さん、腰は大丈夫でしたか?(笑)

安田玲 肩を痛めました(笑)。

――橋本さんは歌詞で何か印象に残る事は?

橋本菜々 私は「飾り山笠色鮮やかに 夏の幕を開ける(気持ちはまた加速してゆく)」という部分です。気持ちが盛り上がっていくし、夏を楽しみにしている人達の気持ちが表れてるなって思うんです。2番の最初の「天神でショッピングもいい」っていう場所が入っている部分があって、福岡に来て何をすればいいか、何を食べればいいか、何があるか、というのがすごく分かるので『待っとうよ!』という曲はガイドブックみたいにも聞いてもらえると思います。

――その中でお勧めのスポットはありますか?

橋本菜々 福岡タワーがお勧めですね。福岡タワーはスカイツリー、東京タワーに次いでの高さなんですよ。だから自慢できますね! すぐ側には海があるし、街も自然も空も全てを見渡せるのがいいんです。夜のライトアップもすごく綺麗で、クリスマスの時期はサンタさんが動いたりしたり、春はピンク色でライトアップされたりとか。

安田玲 私のお勧めは大濠公園ですね。池があってボートを漕いだりできるし、スターバックスがあってテラスで景色を眺めながらオシャレにお茶をしたり出来るし、ジョギングも出来るし、老若男女が楽しめる場所なんです。夏は花火大会も。

――歌詞の「水面に映る(そう)打ち上げ花火(今)」というのはこの大濠公園なんですね。

安田玲 そうです。花火の時は、いつもそこに行きたいと思いますが、人の多さで毎年断念してしまうんです…。

――それだけ大勢の人が集まるスポットなんですね。渡辺さんのお勧めは?

渡辺心 私は百道浜がすごくお勧めです。この間、友達と行ってきたんですけど、まず百道浜の周りには色々なものがあって、マリゾンという公園があるんですけど、そこの雰囲気がアメリカみたいなんですよ。色んなお店があるんです。そこは陰になるものが何もないので日差しが照ってすごく明るいんです。海の家とかもあってバーベキューなんかも楽しめる場所ですね。浜が天神から15分くらいの距離ですごく近いんです。

――そういえば市内を走る短距離バスが高速道路を走っていて驚いたのですが。

渡辺心 走ってますよ? いつも利用してます。東京では走らないんですか?

――長距離はありますが、あまり聞かないですね…。いわゆる普通のバスではほとんどないです。

全員 ええ~!

東京で驚いたこと

安田玲

安田玲

――東京で驚いた事とかありますか?

橋本菜々 バスに前から乗るのとか運賃前払いというのが。福岡は降りる時に運賃払って前から降りるんです。

安田玲 私は人の多さが全然違うところですかね。スクランブル交差点とか「どこから人が湧き出てくるんだろう?」っていうくらいだから。福岡は多くてもそれの半分くらいやけん。

渡辺心 この前遠征で東京に来ましたが、帰りに電車でものすごく人が多くて、キャリーバックを持っていたので電車に乗れなくて! 他の5人のメンバーは乗れたんですけど、私のところで「もう乗らないでください!」って切られて5人だけ先に出発しちゃって、その時の悲壮感はもう…。

橋本菜々 もうあきらめきった顔してて。

安田玲 捨てられた子犬のようでしたね(笑)。

渡辺心 あの時はどうしようかと思いました。

――5月の遠征ですか?

渡辺心 はい。最近の遠征です。怖かったですね…。

安田玲 一つ次の駅で待ってました。

渡辺心 ちょうど昨日、メンバーと新小岩駅で降りたかったんですけど、「しんこいわい? シンコイワイってどこ?」って読み間違えてずっと言っていたら、後ろにいた優しいお姉さんが「新小岩は次ですよ」って教えてくれて。田舎者感丸出しですごい恥ずかしかったです…。

安田玲 一緒におらんで良かった(笑)。

――ところで、本日、皆さんはMVで着用された衣装を纏って下さっていますが、頭の飾り物は山笠をイメージしたものですか?

安田玲 そうですね、水引と大鉢巻をアレンジして。祭りっぽい華やかな感じがイイんです。

――MVで渡辺さんの青の衣装が神々しく光っていましたね。

渡辺心 本当ですか? やった! 青で良かった! フフフ。

――砂浜のシーンなんかはあの光り方は凄いですよね。

渡辺心 自分では全然気付かなかったです…。

――今回の衣装もすごく素敵ですね。

安田玲 福岡をイメージした衣装になっています。

――東京や他の地方などでのライブでは「トイ・ソルジャー」など、今までの楽曲とはまた違った思いで歌えるという感じでしょうか。

安田玲 そうですね。私たちは福岡に住んどるけん、福岡を全面にアピール出来て嬉しいし。遠征とか行ったらパッと見だけだと「どこの人達だろう?」ってなるじゃないですか? でも『待っとうよ!』を歌う事によって、福岡の名所とか入っとるけんすぐに「福岡の人達なんだ」って分かると思うんです。

渡辺心

渡辺心

――これまでの楽曲もどれもHRの代表曲だと思うんですけど、『待っとうよ!』は博多と一緒になっているからHRのカラーが全面に出ているというか、「この曲といえばHR」「HRといえば『待っとうよ!』」という風になっていくような?

安田玲 そうなっていきたいなって思っています。

――HRの代表曲に相応しいですね。楽しみにしています。それでは最後に一言ずつお願いします。

渡辺心 『待っとうよ!』を通して全国各地の人達に「福岡のHR」をアピールしたいし、福岡がすごくいい所だよっていうアピールをしていきたいです。HRが福岡にいるという事だけではなくて、全国的にもっと自分達の存在をアピールしていけたらいいなと思います!

安田玲 私たちは福岡市東区箱崎に専用劇場を持っとって毎週末やっているので、遠征とかでHRが気になったよっていう方は、福岡を観光してその後に劇場に足を運んでもらえたらいいなって思っています!

橋本菜々 この『待っとうよ!』を聞いて「この子達、福岡から来たんだ」って他県でイベントをさせて頂ける時は「福岡にこんなアイドルいるんだ」って少しでも気になって頂けるように、全力で私たちもパフォーマンスします!気になった方には福岡の方に是非HRを目的にその劇場に遊びにきてくれると嬉しいです。この『待っとうよ!』をHRの代表曲にしていきたいので、たくさん歌ってたくさん盛り上がって、みんなでこれを代表曲にしていけたらいいなって思います!

――ありがとうございます。博多に遊びにきた方に、こういうルートで劇場来るといいですよというのはありますか?

橋本菜々 博多駅からだったら地下鉄で「箱崎宮前」駅で降りてもらったら、歩いて5分くらいで劇場に着きます。箱崎宮というのがあってそのすぐ近くなので。

――箱崎宮で観光巡りして、それから劇場に、というのもいいですね。ありがとうございました。

(取材・木村陽仁)

 ◆HRとは 「博多を再起動(reboot)する」=Hakata Rebootの頭文字が由来。2010年8月から劇場公演を開始し、あまたきらめく福岡のアイドル界の中でも“元祖”的グループ。現在はオーディションで選ばれた正規生8名、研究生4名の12名で活動中。地元福岡での人気を獲得もさることながら、『TOKYO IDOL FESTIVAL』に3年連続出場。現在では、全国規模の知名度となりつつある。2015年にはメジャー・デビューを果たし、地元そのままの博多弁でのトークも彼女たちの魅力のひとつとなっている。

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