NOISEMAKER、鬼気迫る演奏で魅せた「TWINTOWER」ライブ終幕

　【ライブレポート】４人組ロックバンドのNOISEMAKERと、スリーピースロックバンドのBUZZ THE BEARSが17日、東京・代官山UNITで『TOWER RECORDS Presents 『TWIN TOWER』＃003』をおこなった。TOWER RECORDSとNOISEMAKERのコラボレーション企画で、1月19日を皮切りに2月、3月と全３回にわたり実施。３回目の開催となったこの日は、関西出身のメロディックパンクバンド、BUZZ THE BEARSと熱いパフォーマンスを繰り広げた。NOISEMAKERはこのステージで、5月25日にニューアルバム『ROAR（ロアー）』をリリースすることを発表、その中から新曲「Flag」を初披露した。ジャンルの異なる両バンドだが、固定概念や先入感を払拭させたイベントは大盛況の中、幕を閉じた。

BUZZ THE BEARS「この探り合いがたまらない」

　『TWINTOWER』ラストの競演者は、スリーピースロックバンドのBUZZ THE BEARS。2012年『燦燦』でメジャー・デビューを果たした。越智健太（Gt.Vo）、池田大介（Ba.Cho）、桑原智（Dr.Vo）で大阪で結成された新世代メロディック・パンクバンド。ノリの良いメロディアスでスピーディーな楽曲、そして、ストレートに胸を打つメッセージ性の高い歌詞が特徴だ。

　SEが流れると颯爽とステージに登場したベースの池田大介。そして、ドラムの桑原智、ギター＆ボーカルの越智健太もステージに現れた。ステージ上で気合いを入れる３人。「いけますか？　TWINTOWER！」の越智の掛け声からオープニングナンバー「クライマー」で幕を開けた。「Do you remember?!」というコール&レスポンスも決め、オープニングから盛り上げていく。「踊れ〜！！」と間髪いれずに「ピエロ」へ。オーディエンスもリズムに身を任せ自由に体を動かしていた。

　手拍子が鳴り響く中「あの時こうやっていたら良かったと思ったって、そんなタイムマシンは存在しないんで思いっきりいこうぜ！」と越智が煽って始まったのは「タイムマシン」。ドラムのハイハットの裏打ちが心地よくUNITに響き体を動かさずにはいられない。続いて「シェアタイム」ではタイトル通り、この空間をメンバーと共有するかのように、会場はお祭り騒ぎ状態に。越智のストレートな歌声に乗って、カラッとした爽やかなメロディが代官山UNITに降り注ぐ。

　MCでは「お前いく？どうする？みたいな、この探り合いがマジでたまらないです」とお互いのファンが集まったこのツーマンの状況を楽しむ越智。そして、昨年リリースされたアルバム『Q』に収録されている「B・A・N・D」へ突入。３連のセクションを効果的に挟み、サビで爆発力高める構成が心地よい。「今日はUNITで笑って帰りたい」と越智が語りギターのアルペジオで始まったのは「笑って また 明日」。キャッチーなメロディとそれに乗るストレートな“コトバ”が聴くものを魅了する。

　２回目のMCでは「こうやってこの場所に集まったのには共通点があると思っています。初めてBUZZ THE BEARSを観たという人もいると思うけど、どこか繋がるところがあると思うし、似ているところがあると信じてます」と、ジャンルは異なるもののNOISEMAKERや今日訪れた観衆と、どこかで繋がっているという絆を語った。

　どこか日本的で切ないメロディの「告白」、タイトなサビ前の“キメ”がさらなる躍動感を作り出していた「光り」とキラーチューンで攻めるBUZZ THE BEARS。オーディエンスも手拍子や両手を上げ、バンドの作り出すグルーヴやサウンドに応えているような光景だった。「俺らもTWINTOWERのようなツーマンライブをやっていきます」と、これからの活動への決意を語り「別れ風」へ。バンドの全てをぶつけるような演奏を目の当たりにし、オーディエンスもその気迫に巻き込まれていった。

　「NOISEMAKERのメンバーにめっちゃ楽しんでいるところを見せてやりましょう！」と、ラストは「全てを」を披露。オーディエンスも体全体でノリながら“Oi Oi Oi”とその熱い演奏にコールで応える。後半のサビではファンの合唱。それを見て満足そうなメンバーたち。楽曲、勢い、そして、楽しそうに演奏する姿が印象に残った。全12曲をあっというまに駆け抜けた。最後、深くお辞儀をする３人に拍手が送られ、BUZZ THE BEARSのステージを終了した。