NOISEMAKERの本質に迫る、ジャンルに囚われない新世代ロック
INTERVIEW

NOISEMAKERの本質に迫る、ジャンルに囚われない新世代ロック


記者:村上順一

撮影:

掲載:16年02月02日

読了時間:約17分

「Buttefly」は1年前くらいからあった曲

HIDE(Gt)

HIDE(Gt)

――その時にレコーディングしていた曲は「Buttefly」ですか?

AG そうです。

――「Buttefly」は全て英詞ですが、英詞にこだわる理由は?

AG 英語でやっている意図は洋楽に凄く影響を受けたバンドなので、自分達が影響を受けたバンドといつか対バンしたいとか、ツアーを回りたいとか、世界の色んな所にいってライブしたいという夢があるんです。やっぱり英語で自分の言ってる事を日本人の感覚のまま気持ちを伝えたらどうなるのかなというのと、言葉のリズムもいいからですね。

――英語はペラペラなんですか?

AG ペラペラまではいかないです。簡単な日常会話とかは大丈夫ですけど、難しいのはちょっと分からないです。

――詞を読んでみると、けっこう喋れるのかなと

AG もうそこは必死に書きますからね。

――英語の勉強方法は?

AG 英会話に行ったりとかはしましたね。あと前にSkypeで友達をつくって、向こうは日本語を喋りたい、自分は英語を喋りたいということで。最初1時間は日本語、あと1時間は英語という感じでやったりとかしてました。

――逆に日本語だと歌詞は書きづらい?

AG 日本語は日本語の難しさがあるから、そうですね。逆に楽しい部分もあると。

――英語は、単語がはっきり分かれている日本語とは異なって、発音は単語と単語が混ざって当初とは異なる言い回しになることもあります。例えば、「Can I go to ○○」は、単語では「キャン アイ ゴー トゥ」ですが、一つの文章で読み上げると「キャナイゴートゥ」と「Can」と「I」が混ざってしまう。なので歌詞に単語をはめても、いざ歌う時はちょっと言い回しが違うな、ということもあろうかと思いますが、歌詞は英語をメロディに当てていくのか、その逆なのかという所をお聞きしたいのですが

AG 前までは、歌詞を先に書いてメロディをある程度ざっくり決めてから、歌詞のリズムに合わせてメロディを書いていましたね。今はメロディを先に決めて、それに合うように意味と歌詞のリズムを合わせています。どうしようもない時はメロディをちょっと変えてという感じですね。意味をどうしてもこっちにしたいという時は、メロディより意味の方を取ります。それが良くなる場合もあるんですよね。口ずさんでも考えつかなかったメロディが、歌詞がある事によって生まれたり。海外のアーティストも歌詞が最初で、歌詞にリズムがあるという人もいるので。いろんなパターンがあるんですけど、今回はメロディが先ですね。

――ある日本の大物ミュージシャンが言っていました。「ロックは英語ができないと駄目だ」と。そういった事を考えると、英語はロックと相性が良いのかなと感じる事もありまして

AG 確かに、スピード感とか裏ノリとかというのは英語の方が合わせやすいかもしれないですね。日本語にその可能性が無いと言う訳ではないんですけど。日本語には日本語の良さがありますね。

――あえて英語の語感のカッコ良さを考慮して韻を踏んだりも?

AG そうですね。韻はやはり踏まないと。あれも基礎があるらしくて。1回きて2回くるパターンの名前を付いてたりして。聴いていて、ここに同じ響きが聴きたいというのがあるじゃないですか。意味と響きが合わさるまでが凄く大変なんですよね。

――それこそ辞書をひいたりとか

AG そうですね。

――単語だけでなくて発音の言い回しも資料としてストックしている?

AG 発音は今便利で、ケータイの辞書でそれを聴けるんですよね。

――「Butterfly」は壮大なロックに仕上がっていますが、サビに入っている上昇していくようなサウンドはシンセサイザーのサウンドですか?

HIDE ギターの音ですね。あとリバーブの音がそう聴こえるのかな。

――それがとても効果的に聴こえまして、ライブだと凄く盛り上がるのではないかと

AG 広い所が似合いますよね。逆に狭い所でやったらどうなっちゃうんだろうね? 全く響かなかったりして(笑)

――曲を作る時はやはりライブを想定していますか?

AG ライブも考えますね。でも音源とライブとどっちかに偏ると縛られちゃう事もあるから、何も考えないで作る時もあるし…、意外にライブの事は何も考えずに作って、いざライブでやったら強かったというパターンもあります。

――具体的にどの楽曲があてはまる?

AG 昔の曲だったら「OBEY YOUR VOICE」ですね。全然盛り上がる曲ではないんですけど、歌が凄く効いてる曲で。「あの曲凄いグッときた」と観に来てくれた人から言われる事が多くて。やっぱりロックバンドだから盛り上がる曲を求められがちじゃないですか。対バンでもそういう曲をずっと観て来て、5バンドとかだと全部同じようなテンションの曲をずっと聴いていて疲れてくるのかもしれない中で、そういう曲が1曲あると、浮いて聴こえるのかもしれないですね。ライブでやってみると意外な伝わり方をしたというのはあります。

――「Butterfly」で苦労した点は?

AG けっこうすんなり行きましたね。

――2曲目の「Point of Origin」は?

AG 俺はRAPの部分の発音が難しかったです。

――Limp Bizkitのコピーもやられていたと言う事で、さほどRAPの苦労はしない印象もありますが

AG いやいや、リンプのは「カモン!」しか言ってないので(笑)

――楽器隊の皆さんが思う聴き所は?

YU-KI 自分は個人的には、楽器のここをというのはそんなにないんですけど、聴いてパッと情景が目に浮かぶというか、“目に見える音楽”というか、そういうのをMusicVoiceを読んだ人、触れた人などが楽しんでくれたら嬉しいかなと思ってます。それこそ一般の方々にも刺さりやすいような2曲なんじゃないかなと。

UTA 僕の聴き所は2曲目の「Point of Origin」なんですけど、ドラムテックで今回、FACTのEiji君が入ってくれたんです。一緒に何パターンか考えました。Aメロの部分の手数が凄い事になってるので、そこに注目して聴いてくれれば僕は凄い嬉しいですね。いや、聴くだけだとわからないかな。

――そこはライブで体感して欲しいといった所ですね

UTA 多分観てもらった方がわかりやすい。

――FACTのEijiさんとの作業はどうでしたか?

UTA スムーズだったし、貴重な体験でしたね。あの人は手数が凄いので、ある意味、吸収出来たんじゃないかなと思います。

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