札幌で結成された4人組ロックバンドのNOISEMAKERが19日に、タワーレコード限定シングル「Butterfly」をリリースした。15年3月にアルバム『NEO』でメジャーデビュー。『ROCK IN JAPAN FES』や『SUMMER SONIC』といった大型フェスへの参戦、国内外のビッグネームと競演する実力者で、ライブパフォーマンスへの評価も高い。様々なジャンルをクロスオーバーし、自由度の高いサウンドに仕上がった今作「Butterfly」は、アリーナやスタジアムに似合う壮大なロックサウンドだ。海外進出も視野に入れた英詞やサウンドメイキングなど、NOISEMAKERブランドを形成するサウンドのルーツや本質を迫ってみた。
Limp Bizkitなどをコピーしていた10代
――皆さんのご出身は札幌と聞いていますが
AG バンドの出身としては札幌ですね。メンバーは苫小牧、歌志内(うたしなし)と様々です。
――歌志内はどのあたりにあるのでしょうか
YU-KI 北海道の真ん中よりも少し下くらいですかね。日本で一番人口の少ない市です。
UTA 僕は稚内の方です。実際は稚内よりちょっと下なので、稚内くらいと言った方が(笑)。宗谷岬まで車で30分くらいで着くくらいの所ですね。
――すぐ流氷が見られるような
UTA 流氷なんて歩いて5分ぐらいですよ。海も山も近いですし、ロシアだって見えます。
――バンド結成のいきさつは?
AG 最初はHIDEと兄弟2人で初めて、ドラムとベースは今の2人とは違ったんですよ。曲はオリジナルもやりつつ、コピーもやっていたんですが、その2人が抜けちゃいまして。その時に、学校の後輩だったベースのYU-KIを誘って。でもドラムがなかなか決まらなかったんです。入っては抜けてという感じで。5年前くらいに他のバンドで活動していたUTAと出会って、それで今の4人に固まったんです。
――当時は稚内から札幌に来ていたのですね
UTA そうですね、北海道の人ってだいたいは専門学校とか大学へは札幌に出てくるんです。だからそのタイミングで各々札幌に出て来たと思うんです。
――2人とはライブで知り合った
UTA 最初の出会いは対バンして知り合ったという感じですね。
――その時のNOISEMAKERの印象は?
UTA AGは髪がモジャモジャで更に長かったんで「ロンゲにモジャモジャがいる」という印象ですね。
AG 髪しか印象が無いのかよ(笑)
――音的な部分では?
UTA それはすごいカッコ良かったです。
――当時から、今のNOISEMAKERの音楽性にかなり近い?
AG そうですね。大きくは変わっていないですね。
――バンド名の由来は?
AG ひとつのジャンルにとわれないという想いからです。
HIDE コンピレーションのアルバム『NOIZE』というのがありまして、そこには自分達が好きだったバンドがたくさん入っていて、それを聴いて「バンド名は何にする?」という話になった時に、「NOISEは使いたいな」となってNOISEMAKERになったんですけど、いかんせんダサいし…、最初は「音を創る人達」、ジャンルにとわれないという意味でのものだったんですけど、それだったらSOUNDMAKERとかかなと。いやそれもダサいなと(笑)
YU-KI うわ、あぶねえ! SOUNDMAKERだったら“SM”になるところだったからね(笑)
一同 そうだ!(笑)
AG で、『NOISE』というコンピレーションに色んなジャンルが入っていたんです。ラウドもパンクも。NOISEはキャッチーだし、カッコいいなと。
――そのコンピレーションにはどんなバンドが収録されていた?
AG リンキンパークも入っていたし、タップルートとか、パンクだとゼブラヘッドとかですね。
――コピーでやっていたのはどういった曲を?
AG 色んな曲をやってたなあ…。Limp BizkitとかYellowcardとかもやっていたし、沢山やりすぎてあまり覚えてないですね。
――Limp Bizkitをコピーするのは難しそうですね。ほぼRAPみたいな感じですし
AG でも10代とかだったんで、そんなに気にしないでやっていたというか、勢いとただ楽しいからという感じでやっていましたね。あと、自分の好きなバンドをコピーしたりとか、自分達で良いと思う音楽をやっていたりとか。基本、そういう所は変わっていないですね。
――オリジナルも既に10代の頃から並行して作り始めていた?
AG 曲はもう高校生の頃から作っていたので。
――NOISEMAKERの楽曲は主にHIDEさんが作曲を?
HIDE 曲のベースは作っていますね。
――アレンジ段階で、メンバー同士で意見のぶつかり合いは?
YU-KI 前は、「自分はこういうベースを弾きたい」とかが凄く強かったので、「ココはこうでしょ」みたいな。でも「いや、そこはルートで弾いてくれ」とか(笑)、そういうやりとりがありましたけど、最近はスムーズです。作曲している人のイメージに近づいていく方が曲も活きてくるなと思っています。