育ちはサザン、憧れは木村カエラ トミタ栞の魅力に迫る
INTERVIEW

育ちはサザン、憧れは木村カエラ トミタ栞の魅力に迫る


記者:木村武雄

撮影:

掲載:16年02月02日

読了時間:約20分

育ちはサザン、憧れは木村カエラ

大のサザン好きの父の影響で幼少期はサザンばかりを聴いていた

大のサザン好きの父の影響で幼少期はサザンばかりを聴いていた

――トミタさんは、木村カエラさんを輩出したことでも著名なテレビ神奈川の音楽番組『saku saku』の五代目司会者でした

 木村カエラさんは事務所(編注=ソニー・ミュージックアーティスツ)の先輩でもあるんです。憧れますね! あれだけ格好良くて可愛くて。ポップで素敵な人です。

――木村カエラさんはエモーショナルロックを歌う一面もあって。モデルであり歌手であり、ロッカーでもありますね。トミタさんも、ロック色が強いエピックレコードに所属しているわけで。通じるものがありますね

 そうですよね。身長も同じなんですよ。でも、ステージをみるとめちゃくちゃ大きく感じるし、身長が低いということを感じさせず、素敵な魅力を持っている人だなって思っています。

――トミタさんはもともと歌手に憧れていたのですか

 地元の岐阜にいる時は漠然と芸能界というものに憧れを抱いていたんですけど、ただのミーハーという感じで。それがいつしか夢や職業として考えるようになって、「叶えるためにはひとまず何でもいいから事務所に入らなければいけない」と思い、オーディションを受けました。

 中学校1年から高校2年までずっとオーディションを受け続け、そして落ち続けて。「夢を諦めて大学に入ろうか」という思いも出てきて、それで「高校2の夏で最後にしよう」と思って夏休みに受けた今の事務所に受かったんです。

――今の事務所には誰が所属しているかということは調べてから受けた?

 もちろん、めっちゃ調べてから受けています。

――ここに木村カエラさんがいるんだ、みたいに?

 そうですね。でも、自分の方向性もまだ決まっていなかったので、音楽がやりたいのか、何がやりたいのかも漠然としていて。木村カエラさんもいるし、西野カナさんも、奥田民生さんも、国生さゆりさんも所属されているし、お笑い芸人さんもたくさんいらして、凄くマルチな事務所だなって思っていました。

――トミタさんのお父様が大のサザンオールスターズ・ファンという話を聞いたことがあります。トミタさんもその影響でサザンの曲を聴いていた?

 影響というレベルではないですね(笑)空気中にサザンがあるみたいな。

――もう酸素みたいな感じですね

 そう、酸素です(笑)吸って育ったみたいな。

――1月20日発売のシングル「バレンタイン・キッス」のカップリング曲「ホワイトデイ」はトミタさんご自身が作曲されています。やはり、サザンの影響は出ていますか

 それは分からないですね。ただ、サザンオールスターズさんのライブは全国何カ所も家族と観に行ったのでやっぱりあのステージへの憧れはありますね。規模は違えど自分のライブでも、例えばステージに何かを置きたいとか、派手にしたいとか、パフォーマンスも桑田佳祐さんみたいにステージをなるべく動き回って楽しいライブにしたいという気持ちはあります。

――ライブの仕掛けみたいなものは頭の中にある?

 まず、火を使うものとか、大きいボールが飛んでくるのとか、いつか水撒きもしてみたいと思いますし。

――22歳を迎える前日、1月31日に横浜BayHallでワンマンが行われますが、そこでも何か仕掛けが?

 今はまだそういったものには頼らず(笑)。ハコの規模も全然違うのでやることはどうしても限られてしまいます。だけど、お客さんとの距離が近いなかで、どれだけのパフォーマンスができるのかな、というところに賭けていきたいと思っています。

 ※編注=1月31日に行われたライブでは、オープニングから意表を突く演出を展開。歌唱中は一人一人のファンに手を振ったり、あらゆる楽器を演奏してみたりと様々な姿をみせた。また、MCではファンとの掛け合いもあり、一体感が生まれていた。

ファンへの思い

DVD発売記念イベントでのトミタ。ファンへの気遣いが印象的だった

DVD発売記念イベントでのトミタ。ファンへの気遣いが印象的だった

――昨年12月に横浜で開催されたトミタさん主演ドラマ『るみちゃんの事象』のDVD発売記念イベントも取材させて頂きました。その時のファンとの接し方が印象に残っていて、とてもファン思いだなと。ファンを大事にしようと思ったキッカケなどはありますか

 それは逆で、ファンの方が私をめっちゃ大事にしてくれるんですよ! ただ単に「カワイイから」とか「ちょっと興味を持ったから」ではなくて、『saku saku』という番組に出会った事が大きいんです。『saku saku』は、高校を出たばかりで芸能の経験もなく、仕事に慣れていない女の子がMCの席に座って、そこから3年間学んで成長していくという過程が一つの魅力だと思っていて、そこにつく「サクサカー」と呼ばれるファン、いわばサポーターの方々は「親」のような心で観て下さって、本当に我が子を見守るように、そういう思いを私自身も凄く感じているんです。だから、皆さんの期待に応えたいと思うし、温かくしてくれるファンの方々に私は身を任せるだけで。確かに色んな人が言うんですよね。「ライブを観るとファンが温かいね」って。初めからずっとそうだったから、私も甘えちゃっているけど、凄く温かみを感じます。

――それはトミタさんのお人柄がそうさせているともいえますが

 嬉しいですね。ありがとうございます。

――トミタさんは活発な女の子という印象があります。幼少期はどういう女の子だったのでしょうか

 ゲームとかやるより外で遊ぶ子でした。カブトムシやクワガタムシ用の蜜を買ってから学校の裏山に行って木に塗って、次の日のまだ霧がかかっている早朝に、兄弟と一緒に獲りに行っていましたね。ずっとべったりでした。実家が自営業のラーメン屋で、父も母も朝から夜までずっとお店に立ちっぱなし。家にいるのは子供だけなので子供たちだけで遊ぶしかないんですよ。となると、外に行って遊ぶ、兄弟の虫好きの影響で私も好きになる、それで夜になるとお父さんが車で山奥まで私たちを連れて、街灯の下でまたカブトムシを(笑)。親も時間がある時は外に連れて行ってくれたし、そのあたりから私のアウトドア派なところが作られていった気はします。

――ご実家のラーメン屋は昔ながらの雰囲気といいますか、トミタさんは店の中で宿題をやっているような子でしたか

 まさにそうでした。「席空いている?」という感じで、端っこで勉強していました。お客さんがいる中で。

――お客さんからも可愛がられている姿が目に浮かびますね

 今でも実家に帰るとずっと一日お店にいることが多いですね。すると昔からの馴染みのお客さんと誰かしらと会うんですよ。「お久しぶりです」って挨拶もできるし。

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