写真=Yup’inの楽曲はなぜ説得力がある

注目されて始めている女性R&BシンガーのYup’in

 女性R&BシンガーのYup’in(ヤピン=21)の楽曲「Humanity」が話題を集めている。若手シンガーながらも5月28日にYouTube上で公開された同曲のミュージックビデオ(MV)は現在、再生数2万8千回を超えた。リスナーからは「素敵な曲」「感動しました」とのコメントが日本のみならず海外からも寄せられている。

 Yup’inは、メロディや歌詞、トラックを作るシンガーソングライターでありながら、自身のMVのプロデュースもこなすマルチな才能を有している。ライブ会場限定で発売したCDは即完売。そして、デジタル配信された「No matter what I say」はiTunesのR&Bチャートで初登場13位を獲得した。

 話題を集めている楽曲「Humanity」は、家族愛や人類愛をテーマにしたもの。「パパ、ママ、彼の友達も私も 誰もが誰かのために生きてる」という歌詞が印象的だ。楽曲には、21歳とは思えないほどの説得力や、リアリティさがある。そこには彼女の生まれ育った環境が反映されているとも言えそうだ。

 Yup’inは、10歳の時に最愛の母を病気で亡くしている。母は元ミュージシャンで、父はジャズブルースバンドのメンバー。男手ひとつで育てられ、父の影響もあって幼少期から山下達郎やスティービー・ワンダー、ダイアナ・ロス、マイケル・ジャクソンなどの楽曲を聴いてきた。

 著名なR&Bライターの猪又孝さんも「独特のざらつきがあるラフ&タフな声が歌詞に言霊を宿らせている。Yup’inの歌には、自分を愛することの大切さを肯定する前向きなメッセージ、そして、一方で普段口に出せない心の叫びや強気な気持ちを託したメッセージが込められている」と称している。

 Yup’inは人に愛を伝えることの大切さをこの曲に込めて歌っている。

 母の日に実施したライブで、この曲を天国の母に捧げ、そして、父の日に合わせて今月17日に配信リリースした。今後は7月22日に同曲や「But not 4 me」を加えた全10曲を収録したCD『Who are you? –Deluxe Edition-』をリリースする予定だ。

 歌唱力のある一方で、スタイルも良く、ファッションブランド「ANAP」など様々なブランドからモデルの依頼もきているという。同世代からの支持も集めている彼女。音楽一家で育った環境を背景に「まっすぐで、飾らないありのままの姿」(猪又孝さん談)で今後、人気は高まっていきそうだ。  【上村順二】

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