今年のNHK紅白歌合戦の出場者を発表する会見が13日、東京・NHKホールで行われ、ジャニー喜多川氏の性加害問題に揺れるSMILE-UP.(旧ジャニーズ事務所)所属アーティストの出場はなかった。実施本部長の矢島良氏は「紅白歌合戦の制作にあたってNHKが守るべきガイドラインとして『第74回NHK紅白歌合戦の出演者に対する人権尊重のガイドライン』を新たに作成しました。そのうえで、出演者の所属事務所には、このガイドラインに賛同いただいています」と言うのに留めた。

 大晦日に放送される『第74回NHK紅白歌合戦』(19時20分〜)の出演者が発表された。SMILE-UP.(旧ジャニーズ事務所)所属アーティストの出場はなし。

 「第74 回NHK紅白歌合戦」の出場歌手は44組。初出場は紅組が5組・白組が8組。

 紅組初出場は、新しい学校のリーダーズ、Ado、ano、伊藤蘭、MISAMO。白組には大泉洋、キタニタツヤ、Stray Kids、すとぷり、SEVENTEEN、10-FEET、MAN WITH A MISSION、Mrs. GREEN APPLEが出演を決めた。

 初出場者の中からano、伊藤蘭、MISAMO、大泉洋、キタニタツヤ、Stray Kids、MAN WITH A MISSION、Mrs. GREEN APPLE8組が会見に出席した。

 実施本部長の矢島氏は、「今年の活躍、世論の支持、番組の企画・演出という3つの点を中心に、検討のうえ、総合的に判断した。紅白歌合戦の制作にあたってNHKが守るべきガイドラインとして『第74回NHK紅白歌合戦の出演者に対する人権尊重のガイドライン』を新たに作成しました。そのうえで、出演者の所属事務所には、このガイドラインに賛同いただいています」と選出理由を明かした。

 今年の番組テーマは「ボーダレス -超えてつながる大みそか-」。

 2023年、新型コロナの5類移行にともない、制限のない日常が訪れ、海外との交流も活気を取り戻しつつある。エンターテインメントやスポーツの世界の盛り上がりは私たちに元気をくれた。しかし、一方で収束が見えないウクライナ情勢、相次ぐ自然災害など、 私たちは、まだまだ不安な時代を生きている。そんな「今」だからこそ、「音楽の力」でできること...国や、言葉や、世代を超えて“ボーダレス”に人と人とをつなげ感情を共有していく。そんな力が、音楽にはある。という思いが込められている。

 以下、「第74回NHK紅白歌合戦の出演者に対する人権尊重のガイドライン」詳細

人権、人格を尊重し、コンテンツ制作のあらゆる段階で、誰もが十分に能力を発揮できる規律ある制作現場を目指します。出演者に対する性的搾取、性的虐待を排除し、悪質な嫌がらせや差別的または攻撃的な行動を認めません。

制作現場において、人種、民族、国籍、宗教、障害、政治的思想、性別、年齢、ジェンダーなどいかなる理由による差別も認めません。強制労働など人権を侵害する労働慣行は認めません。

子どもの人権を尊重し、児童労働や児童虐待を認めません。未成年の出演者については、労働基準法など関係法令・法規を順守します。
出演者1人ひとりの心身の健康に配慮し、安心・安全な環境の確保に努めます。
NHKのすべての役職員は、出演者の人権を尊重します。

芸能事務所など出演者に関係するすべての取引先に対しても、本ガイドラインへの賛同を求めます。

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