鶴見辰吾、林遣都、鈴木保奈美、段田安則、福士誠治、高橋克実

 段田安則、鈴木保奈美、福士誠治、林遣都、鶴見辰吾、高橋克実が4日、東京・渋谷PARCO1で行われた、舞台「パルコ・プロデュース2022『セールスマンの死』」の公開フォトコールと初日会見に臨んだ。

 過酷な競争社会、若者の挫折、家庭の崩壊を、一人の男を中心に描いた本作はトニー賞、ニューヨーク劇評家賞、ピューリッツア賞を受賞した近代演劇の金字塔。今回の演出は、英国有数の劇場で数々の作品を手がけるショーン・ホームズ。美術・衣裳は、新進気鋭のデザイナー、グレイス・スマートが手掛ける。

 数々の名優によって演じられてきた今作の主人公ウィリー・ローマンを65歳の節目を迎えた段田安則が演じる。「一週間前までは大丈夫かなと不安がいっぱいでしたが劇場に来てこれはそこそこいけるんじゃないかという手ごたえを感じています」

 ウィリーを支える妻リンダ役には、本格的舞台への出演は25年ぶり2回目となる鈴木保奈美。「カンパニーの皆さんにただただ付いて行く。舞台の用語もあまり分かっていないので」と笑った。

 長男ビフを演じる福士誠治。「稽古が始まり2週目で更にショーン・ホームズの演出がはいり、完成したと思ったら更に変化があり、1回も頭が休まっていない状態で劇場に来ました。でもそれだけ深い戯曲になっています」

 次男ハッピーを演じる林遣都。「約1カ月間、毎日みっちり。部活のような日々でした。ショーンさんが部活の監督のようで今日からみんなで一緒に試合に臨むような気持ちでグッときました」

 友人のチャーリーには鶴見辰吾。「家族の話ですが、ある国の元首のように見える。とても深い戯曲」、幻想の中に登場する兄ベンに高橋克実はウィリーの姿を自身に重ね「小さい自分を大きく見せたり、関係ないところで違う感情が高まる」と語った。

 会見では「家族円満の秘訣」について質問が飛んだ。段田は「けんかはしょうがない」、鈴木は「秘訣があったらみんな困ってない」、福士は両親に感謝の思いを、林は感謝の思いと「先祖に見守ってもらうためにお墓周りをしたい」、鶴見も「感謝」、高橋は「何か起きた時は自分が引く」と語った。

 本作は、4月4日のプレビュー公演から4月29日まで東京PARCO劇場で上演され、5月には長野、京都、愛知、兵庫、福岡と巡演する。

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