なにわ男子

 関西ジャニーズJr.内の7人組グループ・なにわ男子が、11月12日にCDデビューすることが発表された。メンバーそれぞれの魅力を紐解いていく連載。今回は、道枝駿佑と長尾謙杜に着目する。

■道枝駿佑

 『母になる』(2017年/日本テレビ系)でセンセーショナルなドラマデビューを飾った道枝。その時の衝撃を、未だに忘れることができない。当時14歳だったにも関わらず、圧倒的な存在感を放っていたのだ。その姿を見て、「スターとはこういうものなのか…」と思ったことを覚えている。

 その後も、『俺のスカート、どこ行った?』(2019年/日本テレビ系)や、『BG〜身辺警護人〜』(2020年/テレビ朝日系)、『俺の家の話』(2021年/TBS系)など数々の話題作に出演。“憧れの先輩”として名前を挙げている木村拓哉や山田涼介のように、ジャニーズの王道を歩んできた。

  順風満帆に多くのチャンスに恵まれてきたからこそ、葛藤を抱えたこともあっただろう。人はどうしても、“光”の部分に注目してしまう。その後ろにできた“影”は、なかなか気付かれない。裏での努力を隠すことを美徳だとされがちなアイドルなら、なおのこと。いつもどんと構えている道枝だが、期待されるがゆえの重圧を感じたこともあったはずだ。

 けれど、なにわ男子が結成されてからは、1人で抱えてきた重圧を7分の1にすることができたのかもしれない。それは、彼が作詞作曲した楽曲『Time View -果てなく続く道- 』から伝わってくる。サビの、<不安が募って 壊れそうになっても/横を見れば僕がいるから>という歌詞は、自分に言い聞かせるように書いたのではないだろうか。「不安が襲った時も、メンバーがいるから大丈夫」と。

 14歳の頃から常にプレッシャーと戦ってきた彼だからこそ、できる表現があるはずだ。アイドルとして、俳優として、モデルとして…まだまだ伸び盛りの道枝から、目が離せない。

■長尾謙杜

 ジャニーズにおいてグループの最年少は、器用で多彩なメンバーが多い。それはけっして偶然ではなく、「年長メンバーに追いつくように」「早く自分も強みを見つけたい」と努力を重ねてきたからこそなのだろう。長尾を見ていると、そう思わされる。

 キュるっとした瞳に、愛らしい笑顔。生粋の末っ子気質かと思いきや、人一倍の頼もしさを感じさせる瞬間がある。CDデビュー発表の時も、涙で言葉に詰まったり立ち止まってしまったメンバーの横にすかさず近寄り、肩をさすっていた。それも心配そうな顔で不安を煽るわけでなく、笑顔で励ましていたのが印象深い。彼の笑顔には、「あ、大丈夫だ」と思わせる力がある。

 また、彼を語る上で欠かせないのが、俳優としての活躍だ。2019年放送のドラマ『俺のスカート、どこ行った?』(日本テレビ系)では、連続ドラマ初出演とは思えないほど繊細な演技を見せていた。

 これまで長尾が演じてきた役柄は、ほとんどが内気なキャラクター。そのため、ドラマで彼を知った人からは、「おとなしい子なのかな?」というイメージを持たれることが多いと思う。

 しかし、YouTubeチャンネルなどで見せている姿は、全くの別人。明るく天真爛漫で、全力でボケて、全力でツッコミを入れていくのだ。自身が得意とする役柄と本来の姿に開きがあることは、アイドルとしてかなり強い。ドラマから入ったファンに、「実はこんな子だったの!?」とギャップを感じさせることができるからだ。

 多彩さは、それだけに止まらない。ファッション知識の豊富さから、衣装のプロデュースを任されることも。19歳にして、すでに沢山の可能性の種を蒔いている長尾。デビュー後、さらに活躍の場を広げていって欲しい。【菜本かな】

筆者紹介

かなぴす メディア学科卒のライター。19歳の頃から109ブランドにてアパレル店員を経験。大学時代は学生記者としての活動行っていた。エンタメとファッションが大好き。ツイッターは@kanawink

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