Kis-My-Ft2

 ジャニーズ所属グループのうち、今年のNHK紅白歌合戦に出場するグループにスポットをあて、今年の活動を振り返る連載。今回は、Kis-My-Ft2。

 今年は、Kis-My-Ft2の逆境での強さを感じた1年だった。新型コロナウイルスの流行により、予定されていたコンサートは軒並み中止。彼らも例外ではなく、アルバム『To-y2』を引っ提げて行われるはずだった5大ドームツアー『Kis-My-Ft2 LIVE TOUR 2020 To-y2』は全公演中止を余儀なくされた。

 だが、彼らはそれでは終わらなかった。同ツアーの中止発表の翌日に、自宅にいながらライブが楽しめる『Kis-My-Ft2 WEB FES』の開催を発表したのだ。同フェスは、過去に発売されたライブDVDからセレクトした特別映像をYouTubeで配信したもの。開演と同じ時刻に配信をスタートさせるなど、一体感のある仕掛けに注目が集まった。コロナ禍における自粛期間中でも、“誰かと繋がっている”という想いを感じられるきっかけとなったことだろう。

 また、2020年は、Kis-My-Ft2にとって節目の年でもあった。7月にはグループ結成15周年、8月にはCDデビュー9周年を迎え、10年目を歩み出した。それもあり、ファンに対しての感謝や、メンバーへの想いが込められているように感じる楽曲が目立った。

 例えば、3月に発売されたアルバム『To-y2』のリード曲「To Yours」は、“贈り物(ギフト)”がテーマとなっている。サビの、<届けるよ 想い詰め込んだ 夢いっぱいの贈り物/君の笑顔の一つは 僕が理由だったらいいな>や、<受け取って 想い焦がした 愛いっぱいの贈り物/君の日常がちょっぴり 僕で染まればいいのにな>からは、ファンへの優しい想いが伝わってくるようだ。

 また、その収録曲「COUNT 7EVEN」は、”7人の中で特別なひとりっていうのはいない”、“7人あってこそのKis-My-Ft2”という想いが込められた。<宇宙分の7が集まったミラクルに>や、<70億分の7の可能性を>という歌詞には、彼らの“7”を大切にする想いが乗せられているように感じる。

 さまざまなことがあったであろうKis-My-Ft2の15年間。“原点回帰”をテーマに制作されたシングル曲「ENDLESS SUMMER」では、全員が同じ純白の衣装に身を包み、楽しそうに踊る姿があった。「苦しみも悲しみさえも僕らなら乗り越えていける」と歌う7人が、デビュー10周年を迎える2021年。“この時代のチャンピオン”を掴み取っていく姿に、来年もエールを送り続けたい。【かなぴす】

筆者紹介

かなぴす メディア学科卒のライター。19歳の頃から109ブランドにてアパレル店員を経験。大学時代は学生記者としての活動行っていた。エンタメとファッションが大好き。ツイッターは@kanawink

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