関ジャニ∞

 関ジャニ∞が23日、46枚目シングル「ひとりにしないよ」をリリースした。同曲に込められているのは、“絶対にひとりにしない”という強い意志。何かと生きづらい今の世の中で、優しい歌詞と彼らの柔らかな歌声は、“救い”のような存在になるのではないだろうか。ここでは、そんな同曲の魅力と、主題歌にも起用されてるドラマ『コタローは1人暮らし』(テレビ朝日系)から伝わるメッセージを読み解いていく。

「ひとりにしないよ」で魅せる、聴かせて踊る関ジャニ∞

 4年半ぶりのダンス曲ということもあり、“聴かせる関ジャニ”と、“踊る関ジャニ”の両方を楽しめる1曲に仕上がっているが、実は新たな挑戦を行っている。前作のラブバラード「キミトミタイセカイ」で、ボーカルとしての新たなチャレンジをみせたが、今作はゆったりとしたテンポのなかでメロディを16ビートで捉える楽曲になっており、彼らにとっては、新境地とも言える。

 そして、新体制に入ってからは、「友よ」(2019年)、「Re:LIVE」(2020年)など人々に寄り添う楽曲が続いていた。“ずっと側にいる”という強い覚悟を歌った「ひとりにしないよ」は、一つの集大成とも言える作品になるのではないだろうか。

 7月7日には、カップリング曲「サタデーソング」の エイターver.MV(ミュージックビデオ)が関ジャニ∞アプリで公開される。これは、エイター(※関ジャニ∞ファンの総称)とともに制作したもので、SNS上ではMVで使用する風船の写真が沢山アップされている。

 エイターがSNSにアップしている風船の写真を見ていると、「ひとりじゃないよ」と感じることができる。そんな素敵なループも、関ジャニ∞を応援する醍醐味のひとつなのだろう。

横山裕主演『コタローは1人暮らし』にリンクした優しい世界観

 「ひとりにしないよ」は、横山裕主演ドラマ『コタローは1人暮らし』の主題歌でもある。このドラマは、売れない漫画家・狩野進(演・横山裕)の隣の部屋に、1人暮らしのさとうコタロー(演・川原瑛都)が越して来るところから始まり、狩野と同じアパートに住む大人たちが少しずつ成長していく姿を描いていく。

 なんでもかんでも「自分でできる」と1人で乗り越えようとするコタローに、不器用ながらも寄り添う狩野。ドラマ序盤では、主題歌「ひとりにしないよ」は狩野がコタローを想う気持ちが反映されているのだと思えた。

 しかし、物語が進むにつれ、コタローの存在が狩野の“支え”になっていく様子が見える。狩野が腰を痛めた時にコタローが湿布を貼ってあげるシーンや、編集者にダメ出しをくらって落ち込んでいる狩野をかばうため、「あまり狩野殿をいじめないで欲しい」と頼む場面も。

 5歳の子ども・コタローと、30代の狩野の関係だと、大人が子どもを支えているという安易な考えが浮かんでしまうが、『コタローは1人暮らし』を見ているとそれは違うと考えさせられる。人と人が関わる上で、どちらかが100%寄りかかっているなんてことは、ないのだ。きっと誰もが、お互いに支え合いながら、懸命に生きている。26日に最終回を迎えた同作は、そんな大切なことに気付かせてくれる温かい作品だった。【菜本かな】

筆者紹介

かなぴす メディア学科卒のライター。19歳の頃から109ブランドにてアパレル店員を経験。大学時代は学生記者としての活動行っていた。エンタメとファッションが大好き。ツイッターは@kanawink

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