King & Prince

 King & Princeの2ndアルバム『L&』に収録されている、メンバープロデュースの5曲から見えるそれぞれの個性について分析するシリーズ。前回は、神宮寺勇太プロデュースの「Laugh &...」に着目した。今回は、永瀬廉の「No Limit Tonight」に触れていきたい。

■永瀬廉「No Limit Tonight」

 永瀬廉プロデュースの「No Limit Tonight」は、イントロでの迫ってくる秒針の音が高揚感を生み出し、ドラマティックなサウンドでスピード感が増していく。彼らがしゃかりきに踊っている姿が思い浮かぶダンスナンバーだ。タイトルの「No Limit Tonight」は、直訳すると「今夜は限界なし」。オフィシャルライナーノーツでは、「今夜は限界を超えて」と意訳されている。

 「L &」に収録されているメンバープロデュース曲は、どちらかといえば“爽やかな朝”のイメージが強い。そのなかで、「No Limit Tonight」は、“夜のネオン”が思い浮かぶような危なげな雰囲気を持っている。

 King & Princeといえば、王子様イメージを持つ人が多いかもしれないが、1stアルバムのリード曲「Naughty Girl」ではセクシーさを表現したヒップホップ・ダンスを披露。最新シングルの「Mazy Night」では、King & Prince史上最高難易度のダンスに挑戦している。

 デビュー曲「シンデレラガール」などで見せているのが、陽だまりのなかにいるような気持ちにさせる「明」だとしたら、「Nayghty girl」、「Mazy Night」、そして「No Limit Tonight」で見せるのは、「暗」の部分。少し危険な香りを漂わせる楽曲の世界観も見事に表現するのが、彼らの強みだろう。

 いつか、「No Limit Tonight」がコンサートでパフォーマンスされる時には、きっとパワフルなダンスを披露し、会場のファンを沸かせるのかもしれない。ここで、「永瀬×ダンス」について触れていきたい。

 昨年行われた舞台『JONNYS’IsLAND』で、平野紫耀と高橋海人(高ははしごだか)とともに主演を務めた永瀬。その舞台裏に密着したドキュメンタリー番組『RIDE ON TIME』(フジテレビ系)では、「CHANBARA」のダンスに苦戦する姿が映し出されていた。

 だが、「今回一番好きなのはCHANBARA」とし、「いざ振りが身体に入ると楽しい。ダンスしているなという感じがする」と嬉しそうに話している。和太鼓の練習の時にも、何度も繰り返し、人一倍努力をしていた。そして、「普通ですけどね。できていないところをやる感覚」と言ってのける。

 出来ないことも楽しみ、努力をする――、そんな成功体験を積んできた永瀬がプロデュースする楽曲「No Limit Tonight」は、「Mazy Night」を超越するような高難易度のダンスが想定されているのかもしれない。いつか、コンサートが再開され、同曲が披露される時を楽しみに待ちたい。【かなぴす】

筆者紹介

かなぴす メディア学科卒のライター。19歳の頃から109ブランドにてアパレル店員を経験。大学時代は学生記者としての活動行っていた。エンタメとファッションが大好き。ツイッターは@kanawink

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