年内いっぱいでグループ活動を休止する嵐のレギュラー番組『VS嵐』(フジテレビ系)が、13年の歴史に幕を下ろした。24日の『VS嵐 最終回4時間生放送スペシャル』は、ババ抜き最弱王を決める「BABA嵐 THE FINAL」、嵐5人だけのロケ企画「台場で相葉が泣いちゃったSP」、そして10年ぶりの生対決となる「VS嵐 生放送最終決戦」の3本立てで放送された。

 豪華ゲスト陣を迎えた「BABA嵐 THE FINAL」でも、打倒嵐連合軍と対決した「VS嵐 生放送最終決戦」でも、楽しいトークを混ぜながら、いつも通りに楽しむ5人の姿があった。櫻井翔が、「とにかくゲストの皆さんに楽しんで帰ってもらう。その笑顔が視聴者の笑顔につながると信じて13年間取り組んできた」と話したように、最終回だからといって悲しく終わるのではなく、周囲を楽しませようという彼らの想いが伝わってくる時間だった。

 そんな彼らの本音が垣間見られたのは、5人だけのロケ企画「台場で相葉が泣いちゃったSP」だ。ダーツやボウリングなどを楽しんだ後に、相葉雅紀のサプライズバースデーが行われた。その会場で相葉が、「このメンバーじゃなかったら、21年間続いてなかったと思う」とグループに想いを馳せ、二宮和也の頭を撫でながら「大好きだよ」と微笑む。そして涙を流す二宮。その光景に、「なんか懐かしい」と微笑むメンバーたち。彼らがともに過ごしてきた21年間の重みを改めて実感した。

 他にも、松本潤の主演ドラマを観て、「苦労していた長台詞がうまく言えて良かった」と安心して号泣したという大野智や、来春から後番組『VS魂』を担当することになり、プレッシャーを抱える相葉の話にうなづきながら、「見守ってるよ」と声を掛ける櫻井。そんな5人の姿に、「仲間っていいな」「彼らのように温かい人になりたいな」と思わされる。
 
 13年間、全2480戦ーー、さまざまなドラマがあった『VS嵐』。最終回の合間に流れていた歴代の名場面集は、ファンのみならず「懐かしい」と思う人も多かったのではないだろうか。思えば、学校や仕事から帰宅し、疲れたなと思う夜。木曜19時にテレビをつけると、いつもそこには5人の笑顔があった。当たり前だと思っていたことが、一つの区切りをつける度に、その幸せに気付かされる。

 土曜の昼から始まって13年間。いつも変わらぬ温かさを届けてくれた『VS嵐』は、スタッフ、ゲスト、視聴者、そして嵐のメンバーの愛がたくさん詰まった番組だった。終わってしまうことは寂しくもあるが、来春1月3日からは、『VS嵐』のコンセプトはそのままに、新たなテイストを加えた『VS魂』がスタートする。嵐のメンバーも、「毎週観る」と話していた同番組が、また新たな伝説を作り出すことを祈って。【かなぴす】

筆者紹介

かなぴす メディア学科卒のライター。19歳の頃から109ブランドにてアパレル店員を経験。大学時代は学生記者としての活動行っていた。エンタメとファッションが大好き。ツイッターは@kanawink

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