池田エライザ

 池田エライザが4日、都内で行われた、初監督作『夏、至るころ』初日舞台挨拶に臨んだ。この日は主演の倉悠貴をはじめ、共演のリリー・フランキー、原日出子も登壇。撮影秘話を明かした。

 10代で上京した池田監督のエピソードを原案に、オリジナルの物語として脚本化。福岡県田川市を舞台に、若者たちの言葉にならない不安や葛藤、生きる力を描いた。

 主演の倉悠貴が演じた翔は和太鼓を叩く役柄、手に血豆が出来るほど叩き続けたという。その倉は、撮影に入る2週間前から田川市入りし、和太鼓を猛特訓。更に方言を馴染ませるために、毎日のように方言用の音声を聞いていたという。

 そうした姿に、池田監督は「合宿前と以後では体つきも違っていた。方言もその土地の空気もちゃんとまとっていて感動した」と太鼓判を押した。

池田エライザ監督、原日出子、倉悠貴、リリー・フランキー

 一方の翔の祖父を演じたリリー・フランキーと祖母の原日出子は初の夫婦役。祭りデートするシーンを振り返り、リリーは「相当甘酸っぱい思いをした」、原は「大人の夫婦のほんわかな雰囲気が出たと思う。監督が良いシーンと言ってくれた時は嬉しかった」。

 そんなリリー。メガホンを握った池田の現場での監督ぶりを「安定感のある的確な監督。仕上がりみても23歳の女の子が撮ったものではないぐらい。70歳ぐらいのベテランが撮ったような、懐かしくもあり現代に通じるものがあった」と高く評価。

 原も「迷いがない。俳優がやりやすい現場だった。女優をやっていることもあってか、こっちを分かってくれて撮っている。無駄な絵もないですし、現場できっちりと消化してくれる。優秀な監督」と称えた。

 その池田監督はキャストに感謝の思いを述べたうえで、「伝えたいことは沢山ありますが、伝えたい言葉を素敵な映画で閉じこめることが出来た。自分のことを大切に思う時間になれたら。瑞々しいお芝居と和太鼓を楽しんでくだい」とメッセージを送った。

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