ラストアイドル安田愛里「一番自分らしくできた」成長と原点回帰の「4番」
INTERVIEW

ラストアイドル安田愛里「一番自分らしくできた」成長と原点回帰の「4番」


記者:木村武雄

撮影:

掲載:20年04月18日

読了時間:約3分

<連載(全5回):「愛を知る」それぞれの戦い(2)安田愛里>
 ラストアイドルが3作ぶりに原点回帰する。8thシングル『愛を知る』の表題曲歌唱メンバーは、総勢41人が参加した選抜オーディションバトルで決めた。更なる飛躍を目指した「大人サバイバー」や「青春トレイン」では団結力やグループの中での個々の役割、協力し合うことが求められた。それを経ての本作は何を意味するのか。オーディションバトルで上位5位に入ったメンバーに思いを聞いた。第2弾は4位だった安田愛里(20)。【取材・撮影=木村武雄】

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 アイドルは小学生の頃からの夢だった。ファーストバトルを勝ち抜きその夢を掴んだ。

 「バンドワゴン」に始まり、「好きで好きでしょうがない」、「Everything will be all right」などにフロントメンバーとして参加した。だが、どちらかと言えば控えめに見守るような立ち位置だった。そんなこともあってか、今回のオーディションバトルで4位と発表されたとき、自身でも疑った。

 「めちゃくちゃ驚きました。最初自分だと思わなかったんですけど、呼ばれた名前が脳内で
再生されて『あ、自分だ! 前に行ってもいいのかな』みたいになって。本当に衝撃的でした」

 ラストアイドルとしてデビューした当時、シュッとした顔立ちから「豹(ひょう)」とも称された。デビュー前から女優としてのテレビ出演経験もあり、経験が浅いグループにあって頼られる存在の一人だった。

 そんな彼女に転機が訪れる。装いを新たにした『ラストアイドル 〜ラスアイ、よろしく!〜』で天然キャラを発揮。頼れる存在は愛される存在にもなった。

 今回の選抜オーディションバトルでもその片鱗を見せた。目玉のおもちゃを使った西村歩乃果のパフォーマンス後に登場した安田はケガのため眼帯姿。しかも選曲は大原櫻子の「瞳」。その後の一言パフォーマンスでは振り向きざまに「運転できます」とピースサイン。それも眼帯をつけたまま。狙っていたわけではない。しかし会場に笑いが起きた。

 「一言パフォーマンスで何を言おうかすごく考えていたんですけど、それに対する能力が乏しすぎて思い浮かばなくて。そうしたところも『自分だ』と受け入れるしかなくて直前に出てきたのがあの言葉でした。審査員の方も『また安田やってんな』みたいな感じで微笑んで下さったんですけど、本当に失礼な事をしたなと後悔しています」

 LaLuceとしてのインタビューでも笑いは絶えない。そのLaLuceには当時5人で出した答えがあった。それは「楽しむこと」。「私たちが苦しい顔で踊っていたらファンの方が喜べるはずがない」というのが理由だ。『ラスアイ、よろしく!』になる前に行われた表題曲をかけたプロデューサーバトル第二弾(ラストアイドル in AbemaTV)での経験がその答えを生み出した。彼女の考えの根底にはこのことがあるように思える。

安田愛里

 シングルを重ねるごとに歌唱力とダンスパフォーマンス力を磨いた。当初は不安もあった。その不安を取り除いたのは先のシングル「Everything will be all right」。プロデュースを務めた後藤次利の言葉だった。当時こう語っている。

 「音程とかが掴めなかったんですけど、とりあえず自分っぽくクセだけは入れておこうと歌ったら凄く褒めて『音程はまだ上手くないけど、そのクセは使って行こう』と言って頂きました」

 その後の「大人サバイバー」「青春トレイン」では自身の限界を超えた。そうした言葉や経験が知らずのうちに自信となっていく。それが今回のオーディションバトルでも見られた。自身でも手ごたえを感じていた。

 「オーディションまで不安でネガティブになりがちでした。でも当日は吹っ切れて背伸びすることなく今の自分を評価してもらおうという気持ちになり、今までのバトルの中で一番自分らしくできました。自分らしく伸び伸びとできたのが今回初めてだったので、今までのバトルとは違っていました」

 4位と発表された席で「ラストアイドルでデビューした時も立ち位置4番。またここに帰ってこられて嬉しいです」と語った安田。愛されキャラで笑顔が絶えない彼女だが、その言葉に本心がみえる。安田もかねてから「グループを大きくしたい」と意気込んでいたメンバーの一人だ。20歳の節目を迎えた。グループとしても、個人としても原点回帰になる「愛を知る」で更なる高みを目指す。

 次回は間島和奏さん。

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