宮沢氷魚

 宮沢氷魚が舞台『アンナ・カレーニナ』に出演することが決定。「雲の上のような存在」とする宮沢りえとの初共演が実現し「とても楽しみです」と喜んだ。

 【写真】宮沢氷魚『ピサロ』インタビューでの撮りおろしモノクロ写真

 『アンナ・カレーニナ』は、激動する19世紀後半のロシア貴族社会の人間模様を描いたトルストイの不朽の名作。“破滅”か“希望”か…真実の愛を追い求め、揺れ動く人間たちが奏でる恋愛叙事詩。

 宮沢氷魚が演じるのは、恋には不器用ながらも真実の愛を手に入れるコンスタンチン・リョーヴィン。タイトルロールとなるアンナ・カレーニナを演じるのは、宮沢りえ。社交界の華であったが“初めての恋”に燃え上がり破滅の道へと突き進んでいくアンナを生々しく演じる。

 今回の出演に関して宮沢氷魚は「出演のお話を聞いた時はとても嬉しく、感激しました。数々の名作を上演してきたシアターコクーンに立てることを光栄に思っております。宮沢りえさんと共演させて頂くのは今回が初めてなのですが、雲の上のような存在の女優さんで、ご一緒できることがとても楽しみです。苗字が同じなので勝手ながら少し運命も感じています」とコメントを寄せている。

 宮沢氷魚と宮沢りえの他にも、白洲迅、川島海荷、大空ゆうひ、吹越満、段田安則と豪華キャスト陣が集結し、万全な布陣で名作『アンナ・カレーニナ』の新たな舞台を描き出す。

 宮沢氷魚は、ドラマ『コウノドリ』や『偽装不倫』で注目を集めた。今回は立て続けに大作の舞台への挑戦。現在、PARCO劇場で上演中の舞台『ピサロ』で渡辺謙とと共演。6月19日に公開となる映画『騙し絵の牙』への出演も控えるなど、人気俳優として本格的な躍進を遂げることとなりそうだ。

 ロシアを代表する文豪であるレフ・ニコラエヴィチ・トルストイが1800年代後半に書き上げた長編小説「アンナ・カレーニナ」は、世界中から称賛され、「芸術上の完璧であって、現代、ヨーロッパの文学中、なに一つこれに比肩することのできないような作品」と言わしめたロシア文学の金字塔である。

 この名作を、イギリスの気鋭の演出家フィリップ・ブリーンが新解釈で戯曲化し、演出する。アンナ、ヴロンスキー、カレーニンの三角関係を中心に描かれることが多い作品だが、今回のフィリップ版では、破滅に向かうアンナの「愛」と、未来への希望を感じさせるリョーヴィンとキティの「純愛」とを対照的に描くとのこと。激動する19世紀後半のロシア貴族社会の人間模様を描いたトルストイの長編大作が、フィリップの手によってどのように現代に蘇るか注目だ。

 同作は、8月7日から9月3日まで東京・Bunkamuraシアターコクーンで、9月10日から13日まで京都・京都劇場で上演される。

宮沢氷魚・コメント

 出演のお話を聞いた時はとても嬉しく、感激しました。数々の名作を上演してきたシアターコクーンに立てることを光栄に思っております。宮沢りえさんと共演させて頂くのは今回が初めてなのですが、雲の上のような存在の女優さんで、ご一緒できることがとても楽しみです。苗字が同じなので勝手ながら少し運命も感じています(笑)。僕が演じるリョーヴィンはとても素朴で心優しい人間で、アンナとは対照的な立ち位置にいるので、その対比を楽しみつつしっかりと表現していきたいと思います。今作で舞台が5作目になりますが、毎回役者として自分が試されているなと感じます。舞台上では逃げ場がない。その中で一人の人生を生き抜く。その責任感を背に今回もたくさん悩み、試練が待ち受けていると思いますが、全力で駆け抜けて行きたいです。初めて立つコクーンの舞台。ぜひ観に来てください。

Photos

記事タグ