BAND-MAID「今までの集大成を咲かせたい」新譜で見せた“征服者”の進化

今までの集大成を咲かせたい

『CONQUEROR』通常盤ジャケ写

――美容系というところでCDジャケットに小鳩さんとSAIKIさんが登場しているというのも、今までのジャケットとは違って、女性というところをクローズアップしているのかなと思いました。

SAIKI　身体や顔から植物や花が生えているというものを、前作『WORLD DOMINATION』を出した時あたりからやってみたいなと思っていて、それが実現しました。

小鳩ミク　今回は彩りとか、今までの集大成を咲かせたいというところで「endless Story」の歌詞を考えていたので、このアイデアがピッタリだねとなりましたっぽ。

SAIKI　自分たちが【宣告】、【侵略】、【激動】とツアーを回ってきて、次は何をと考えたら、みんなが思っているものを咲かせたい、開かせたいというメッセージの表現は、成長してきた今だからこそ出来ることだなと思いました。進化したい変化したいという気持ちがまだまだあるので、このジャケットはその意思表示の一つでもあります。

――ジャケットにも注目ですね。KANAMIさんはいかがですか。

KANAMI　アルバムを通して色んな色の曲が出来たなと思いました。前作『WORLD DOMINATION』はカツカツのスケジュールの中で楽曲を作っていて、似たような雰囲気の曲になってしまったりという反省点もありました。でも今回は時間があったので、心にゆとりがありましたし、あと、「PAGE」や「At the drop of a hat」のような、新しいことにも挑戦が出来ました。サンプリング音源を使って重ねてみたりというのは、以前からやってみたかったことなので出来て良かったです。

――他にはどんなチャレンジが入っているんですか。

KANAMI　「Blooming」では新しい試みもありました。今年の頭にMISAにお願いしてベースフレーズをたくさん送ってもらって、その中の一つを使って、イントロから広げていきました。そして、オケを作ってからみんなにサビのメロを考えてもらったんです。ボイスメモだったり、それぞれの方法で考えてきてくれました。＜Far away＞のところは小鳩がサビとして考えてきてくれたところを、位置を変えてみたり。

――パズルみたいに組み替えたりもしたんですね。

KANAMI　そうなんです。メンバーの色が楽曲に入っているというのがすごく新しい試みでした。

――皆さんが考えてきたそのメロディ聴いてみたいですね。

AKANE　それはさすがにちょっと恥ずかしいです（笑）。なんでも私のメロディはアニソンみたいらしくて。

KANAMI　あと、SAIちゃんはめちゃくちゃ短かったんです。

SAIKI　ワンフレーズで３秒くらいだったと思います。しかも外で歩きながら録ったので。

MISA　私は歌じゃなくて、MIDIでメロディを打ち込んで送りました。

――それぞれの個性がでたアイデア出しだったんですね。前作が本当に過密スケジュールでKANAMIさんの体調が危ぶまれたので、今回は健康的に出来たのも良かったですね。

小鳩ミク　それがあったので、あの作り方はやめましょうとなったっぽ。でも「Dilemma」は最後に急遽入れた曲で、この曲を抜いた状態で完成になる予定でした。でも、一味足りないんじゃないかとなって、完全に満足させられる１枚にするには、もう１曲入れたほうがより良いものになるんじゃないかと。あと２週間で出さないとアルバムが予定通りだせないという状況の中でゼロから作り始めたんですけど、もう１曲作ることが決まったときのKANAMIの顔がすごかったんですっぽ（笑）。

KANAMI　私はもう終わったつもりでいたので（笑）。曲のネタはあったんですけど、アメリカツアーの直前だったということもあり、２日間ぐらいでデモを提出しなければいけなかったので、『WORLD DOMINATION』の時の切羽詰まった感じがこの曲には出ていると思います。

小鳩ミク　お給仕映えする曲というのを、念頭に置いて作ったので、完成までに２週間しかないみんなの勢いが詰まった一曲になったと思いますっぽ。