再会、出逢い、それぞれの“舞台裏”
――1年ぶりに再会したときの印象は?
生駒里奈 お互いにですが、まー君(矢部昌暉)は前よりも余裕が出てきていると思います。前回は殺陣でもヒーヒーと言っていましたけど(笑)。距離感もぜんぜん違うし、1年で(人見知りを)克服しました。1年かけて人に慣れんだなと改めて思いました(笑)。陳内さんは今回、お芝居で絡めないんです。スウォンたちとは別空間なので…。みんなとても素敵な方々なので助かってます。
矢部昌暉 いこちゃん(生駒里奈)とは、ヨナが終わってからも舞台を観に行かせて頂いていて、前回よりもさらにヨナらしくなったなと言いますか、余裕もあるなと。今回は後輩(MiLK)がいて、その子達にもアドバイスしていてかっこいいなって思っています。
生駒里奈 役についてそれぞれ作ってきていて、人の作るものに対して自分の考えを押し付けるのではなくて、いろんな先輩に教えてもらったことを伝えているだけなんですよ。
矢部昌暉 ちゃんじん(陳内将)は、良い意味で変わらないというか、やっぱりすごいなって。勝手に芝居の師匠と呼んでいますが、この人の芝居はえげつないなって尊敬しています。
生駒里奈 みるくぼーい(MiLK)達も「かっこいいな」って言いながら観ているんですよ。
矢部昌暉 本読みの段階でMiLKの子たちが隣に座っていて、向かい側でちゃんじんがセリフを話しているのを見て、「かっこいい」って。
陳内将 嬉しいな。1年を経て二人は大きくなって頼もしくなっていて。昌暉は「変わらない」と言ってくれたけど、僕は成長できているのかなと。僕はこの2人の、若い子たちの成長を見ているとなんかいいなって。ピュアさや全力でもがく姿とか。その昌暉は、頭にはてなマークがたくさんあった時も知っているので、今回「はい! 分かりました!」とすんなり入っている姿を見てかっこいいなと。1年でこんなに成長するんだと。生駒ちゃんは今回お兄さんチームではなく、弟チームで…。
生駒里奈 そうそう、そのなかで私が一番年上なんですよ。
陳内将 チームが変わった中でヨナという面で変わらないところも表現しているし、座長として「支えなきゃ、引っ張らなきゃ」という変化もある。どっちの面でも成長されていてすごいなと思います。
――そもそもMiLKさんを「みるくぼーい」と呼んでいるんですね。
生駒里奈 そうなんです。勝手に(笑)。やっぱり可愛いですよね。まーくんが弟と同い年、それよりも下だからただ可愛くてしょうがない。
――そのエピソードからもチームの仲の良さが伝わってきますね。矢部さんは人見知りでしたよね。
矢部昌暉 前回あれだけ一緒にいたので人見知りはしないけど。今作から加わる新しいキャストには人見知りが…。ちゃんじんは役から外れたらお兄さん、いこちゃんも役から外れたらお姉さん、でも役で言ったら自分の方が年上、守ってあげないとけない、その関係性が面白いです。
生駒里奈 陳内さんのシーンが面白いんですよ!
陳内将 ふざけていて(笑)。
生駒里奈 そうそう、ヨナはふざけられないから、いろいろやっていいなって。うーんやりたい、とそう思わせてくれる役者です。みるくぼーいたちにも「陳内さんを見てね。私は女性だから参考にできる部分は少ないと思うから」と伝えているんです。
陳内将 こんなに褒められて…。昌暉は僕のこと師匠って言っていたけど、全然そうじゃなくて、同志だと思っています。
矢部昌暉 嬉しい!
――ところでその面白い芝居というのはアドリブなんですか?
生駒里奈 決められたなかでの面白さというか。
陳内将 セリフにはないけどね。
生駒里奈 ヨナもぶっこもうと思っています(笑)。
矢部昌暉 ちゃんじんは芝居中は本当にすごいけど、休憩中はゲームしているんですよ。いつお芝居のことを考えているんだろうって。僕の場合は休憩中も台本を見ないと不安になっちゃうタイプ。
陳内将 1回オフにしたいと思うんです。僕が過去に芝居で壁にぶちあったときにあったんです。それこそそれしか考えらなくて切り替えが難しくて絡まって、落ちるところまで落ちてお芝居ができなくなることがありました。どうしようと追い詰められたときに違うことを考えたほういいと。いっそ別のことをやるか、固定観念を変える方法としてゲームをやっています。
矢部昌暉 僕はお風呂入った時も気づいたらセリフをしゃべっているんです。
生駒里奈 私もちょっと前までそうだったけど、家に帰ったら無。天井を見ています。
――では最後に主演お二人からメッセージを。
生駒里奈 アニメ、原作のファンの方も舞台でのその続きが気になると思いますし、初めて見る方も楽しめる内容になっています。
矢部昌暉 この作品は女性も、男性も楽しめる。観ていて面白シーンがあったと思えばグッとくるシーンもあって。いろんなドラマが詰まっています。
※「暁のヨナ〜烽火の祈り編〜」は2019年11月16日(土)〜11月23日(土)の間EXシアターにて全11公演がおこなわれる。
(おわり)