AKB48単独による約4年ぶりとなる全国ツアー『AKB48全国ツアー2019〜楽しいばかりがAKB!〜』の東京公演が12日、江戸川区総合文化センターで開催。昼公演をTeam Kが、夜公演をTeam Aがおこない、2公演で3000人の観客を集め、盛り上がった。昼公演では、21歳の誕生日を迎えた込山榛香を祝福。夜公演では、研究生の佐藤美波と道枝咲の昇格が発表された。

 本ツアーで、それぞれのチームでの単独公演は8月におこなわれた埼玉公演以来2度目。当時も多くの観客で埋め尽くされていたが、この日も同様の光景が見れたものの、熱気はそれらをさらに上回っていた。都心の気温も下がり、涼しさが通り抜けた夜公演(Team A)だったが、横山由依が「皆さんが激熱で汗だく」と言った通り、場内の熱量はすさまじかった。

 夜公演のオープニングアクトを藤詩、古川、本田が務めて場内を温めると、「overture」を挟み「近いのに離れてる」で幕開け、立て続けに「国境のない時代」と大人クールなパフォーマンスを見せていく。かと思えば、「抱きしめちゃいけない」でキュートさも演出。二面性を打ち出し、AKB48の多面性を見せていった。

 ユニットパートでは、それぞれ個性溢れるパフォーマンスを見せるなかで、埼玉公演でもタッグを組んだ同県出身の向井地美音と篠崎彩奈がトロッコに乗って「スキャンダラスに行こう!」を披露。向井地は「埼玉から来ました!」とアピールすると、元気よく歌い上げた。

 撮影タイムも設けられて和やかな雰囲気だったが、空気がからりと変わったのは「Teacher Teacher」からの怒涛のダンスパフォーマンス。本ツアーで各公演に設けられた最大の見せ場だ。「Teacher Teacher」「NO WAY MAN」「僕たちは戦わない」をノンストップでみせていく。激しさを伴ったダイナミック且つ妖艶でキレがあるダンス。そして息の合ったフォーメーションで広げる曲の世界観。その圧倒的な迫力に場内も熱気を帯びた。

 その運動量の高さは終えたあとに肩で呼吸をするメンバーの様子からもうかがえる。この日も「何度もやっても(体力的に)無理…」と本音をもらしていた。ただ、AKB48の“かっこいい一面”を見せるに十分なセットリストともいえた。

 企画コーナーを挟み「希望的リフレイン」などのアッパーな曲が終盤に届けられ、本公演ラストを飾ったのは18日発売の新曲「サステナブル」。AKB48の王道を感じさせる楽曲は原点回帰とも言えるナンバー。大盛り上がりのなかで本編を終えた。

 アンコールではサプライズ発表もあった。キャプテン岡部麟は手渡された紙を読み上げると、研究生の佐藤美波と道枝咲の昇格が決まったと発表した。

 加入から苦節1000日を数える佐藤は発表直後に両手で口をふさぎ、そして涙。「16期生でずっと昇格するチャンスはあったけど逃して1000日が経って…。嬉しい。(辛いことがあったら)逃げたくなる性格だけど逃げることなく、皆に恩返しができるようになりたい」。

 道枝は笑顔で「実感はないけど、すごく嬉しい。後輩の気持ちを分かってあげられるような先輩になりたい」と意気込んだ。

道枝咲と佐藤美波(C)AKS

 岡部は「卒業メンバーも多いなかで、今回のツアーではたくさんの振りを覚えて頑張ってくれた。2人がいなければ成り立たなかった。ふたりがこのよい雰囲気を作ってくれた」と称えた。そのなかでアンコール最後は「君と虹と太陽と」。晴れやかな空気が流れる中、笑顔に満ち溢れ公演は終えた。

 最後まで観客に手を振り声援に応えていたメンバー。最後は岡部が、昇格した佐藤と道枝の手を取り、ステージ中央で挨拶していた。

(C)AKS

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道枝咲と佐藤美波の手を取り挨拶する岡部麟(C)AKS

道枝咲と佐藤美波(C)AKS

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