AKB48 チーム8、虫がテーマ 単独公演幕開け「全てを出し切りたい」
AKB48 チーム8 単独公演『Bee School』(上演期間=9月4日~9月13日)が4日、東京・品川の品川プリンスホテル クラブeXで幕を開けた。上演前には報道陣にゲネプロが公開され、その後は囲み取材がおこなわれた。
チーム8としての今回の単独公演は、虫に扮して挑むミュージカル。最高の女王になるために入学した主人公のミッツをはじめとする様々な種類の虫たちが“女王バチ”を目指し、奮闘する姿を描く。虫の種類に関わらず互いを認め支え合い困難を乗り越えていく姿は、人間社会にも重なる。脚本は畑雅文氏、演出は三浦香氏が担当した。
公演では、虫に関わるAKB48グループの楽曲が披露されるほか、公演ごとにヤンマを演じるゲストメンバーや、前説などを担当するお手伝いメンバーが入れ替わり登場する。4日の初日は、ヤンマを下尾みうが演じ、行天優莉奈と高岡薫がお手伝いメンバーとして加わった。今後は、ヤンマを横山由依や岡田奈々、向井地美音らが演じる予定。
虫に扮したキュートな姿を披露したかと思えば、迫真の演技を見せ、惹き付ける。また、殺陣なども挑戦した。
以下は囲み取材の内容。
坂口渚沙(マリカ)
舞台が初めて。マリカはぶりっこ。ぶりっこを追求して練習してきました。愛されるように演じたい。虫のバラードがあるのですが、周りが成長しているのにマリカだけは小さなところから動けない。それを演じるのが難しくて、その枠から出られるように稽古を重ねてきました。ようやく殻を破る感じが掴めて、きょうは初日だけど、まだまだ成長できると思う。苦戦していますが、成長中です。
倉野尾成美(ミッツ)
主役としては初めて。短い稽古時間のなかで、皆と色んなことを考えて良いものを作っていこうという気持ちでやってきました。なので全てを出し切りたい。
(今回は主役を演じるが)主役だから引っ張っていこうというのがなかなかできなくて、通し稽古でようやく見えてきた感じです。5年間やってきたメンバーと一緒の舞台に立てるのはすごく嬉しい。引っ張っていく、というよりも皆と一緒にやってこれている。(ミッツの役作りは)参考にしたものはなくて、思ったように演じています。
これまでにのどを2回潰して、セリフの言い方などを考えて、稽古中もいろんな仕事があったけど、どこかにミッツはいて。ミッツと一緒に過ごした夏でした。恥ずかしさは捨てて、役に打ち込みたい。
小栗有以(ポタ)
これまでクールや役はやったことがあるけど、今回は真逆の弱虫。おどおどしたものなので、どうやって演じようか悩みました。演出家さんにも相談して、そのなかの一つに、ドラマ『あなたの番です』というドラマがあって、(榎本)早苗さんという役がある。見た目は良い方そうなのに、実は裏がある。早苗さんのような感じだよと言われて、それを観たら想像しやすくて。おどおどしているけど、だんだん変わってきて実は誰よりも強いというのが見せられるようにしたい。
セリフや動きは完ぺきに入ってきているけど、千秋楽に向けて集中力が切れてしまうかもしれないけど、もっと研究して、ドラマもいっぱい見て、おどおどしている感じではないところも見せていきたい。
浜 咲友菜(スズ)
スズは子供みたいな無邪気な役柄。1~3年の成長過程をみせているけど、特に2年目が難しい。どうやって成長しているかの表現するのが難しくて、話し方や歩き方を少し変えているので、それを観てほしい。
稽古中は1対1で教え込んでもらった時があって、それでできないことは何かと考えたときに「プライドが捨てられない」と思った。どうしてもアイドルという壁をぶち当たれない。この舞台でプライドを捨てて、汗もいっぱいかきながら、良い意味でどうにでもなれという気持ちで臨みたい。プライドをいい意味で捨てられるようにしたい。
太田奈緒(バッティ)
バッティはガガガと食いつく感じ。でも内心はものすごく考えていて。『あなたの番』の記憶喪失となった袴田さん(が演じた久住譲)を参考にしました。うざいけど、なんか憎めないという。物語自体は同年代、社会に出てくじけそうになった時に背中を押してくれる作品になっています。ちょっとでも良い気持ちなって帰ってもらえるようにしたい。
今までやってきた役の中でも今回は、かっこいいというか、くさいセリフを言う役柄で、それが恥ずかしい。本読みの段階からそう思っていたけど、稽古を重ねてそれが一皮むけました。
佐藤 朱(アゲハ)
本格的な芝居は初めて。決まった時は不安もあったけど、8メンバーと出られることが勇気になって、不安も消えた。アゲハはギャルっぽくて私とは正反対。なのであまり見たことがないギャルの人を見て、ちょっとずつ役作りをしていきました。なによりアクションシーンが目玉。殺陣などもあるので、注目してほしい。女王バチを目指す闘争心を。
怒るセリフが多いけど、普段はそういうのがなくて。ただ別の意味に置き換えてやると怒っているように見えた。怒りのレベルを上げて演じています。
佐藤七海(クモモ)
1回目の舞台から全て出ていて、今回は虫が舞台。くも役でひねくれものでちょっと変わっている。不思議ちゃんを表していて、不思議ちゃんを演技できるようにした。くもみたいな役はやったことがなかったので、いい意味で力を抜いたり、どんな気持ちで動いているんだろう、と考えながら演じています。
1回目の劇場もこの場で、久しぶりに皆と来て懐かしいなと思った。3年前初めて演技に挑戦したときはすごく悩んでいて、演技がトラウマになるぐらいだった。だけど私も成長して皆も成長して帰ってこられて。アドリブとかもして楽しい。
9月に卒業するけど、卒業シーンをやっていると現実感がすごくあって、しんみりする。きっと演技するのも最後かなと思うので千秋楽まで演じたい。
清水麻璃亜(バメチ)
バメチは先生役で唯一の大人なので、観てくれた方に感情移入してもらいやすいと思う。近く感じてもらえるように演じたい。稽古しているときに、演出家さんと1対1で稽古もして。悩んで、そのなかで「熱量が足りないじゃないか」と思って。熱量を得るために、シンクロの井口監督の動画見て。だけど次第にロバート秋山さんの動画に行ってしまって(笑)。稽古も楽しかった。バメチは強い女。私は強い女じゃないので、いかに強い女になれるかが重要だと思うので頑張りたい。