どんなことがあっても負けない、urata naoya 確固たる決意
INTERVIEW

どんなことがあっても負けない、urata naoya 確固たる決意


記者:村上順一

撮影:

掲載:18年07月25日

読了時間:約12分

やりたいことを他人から求められてなかったら「やるべき事」ではない

urata naoya

――「once in my life」は開けた楽しい感じの曲ですね。

 こういう曲が欲しいというイメージが去年の時点でありました。ライブをやるときに「単純に楽しいという曲が作りたいね」というところから始まりました。ちょっと仕事でミスをしたから、今日は楽しんじゃえと馬鹿騒ぎをしたりとか、好きな人に振られたから今日一日くらいパーッと遊んだりとか、そういうときこそ笑って楽しかったり…。馬鹿騒ぎを表現できればいいなと思ったので、歌詞の内容はちょこちょこそういうところがあったりします。

――<今できる事 やるべき事を探さなくちゃ>という歌詞が印象的なのですが。

 「できる事」と「やるべき事」というのは違うと思っていて。自分がやりたいことを他人から求められていなかったら「やるべき事」ではないし、自分がやりたくないことを他人から求められたら「やらなくちゃいけない事」で…とにかく自分に自信を持って前に進もうということを出せればいいという思いがここにあります。

――今作は「unbreakable -introduction-」や「twilight -interlude-」があったりと、コンセプトを感じました。

 一日の時間の流れで聴いて欲しいというところがあります。1年で色んな時間がある中で、それを丸一日の時間で考えたときに、朝起きて「Checkmate」で決意表明をして「頑張るぞ」と一日が始まるとしたら、「you are my xxxxx」みたいにスポーンと色んなことを考えて楽しくおちゃらけていたいというときもあるだろうし、「once in my life」みたいに明るく楽しい時間もある中で「orange」で夜になっていってと、一日の流れを想像したときに、ほんの数分足りないなと思って5曲目「twilight -interlude-」を作ってもらいました。

 一日で陽が沈んで陽が出てくる、雨が降る、空が晴れるで自分の気持ちが変わるし、そこに感情を乗せたくなります。空気感と時間の流れとかを凄く大事にしていているので、「once in my life」から「orange」に行く間の時間が何か足りないと感じたんです。それでピアノで何か一本繋ぎが欲しいなという話をさせてもらって。

――続いての「orange」では夜になるというところですが、歌詞を見るとその夜を「青」と表現されているのが印象的でした。

 単純に、夜は黒いものとは思っていなくて。「once in my life」の青と、夜の青は違い、自分だったら夕日が沈んで行く空を見たときにオレンジで暖かかったものが青い空気に変わって行く瞬間が凄く好きだし、自分の気持ちが揺れる時間だったりするんです。その日がおっとりした穏やかな気持ちで終われるのか、ギラギラになる夜になるのか、それとも落ち込んだ冷たい空気になってしまうのか、そうなったときに「黒に染まる」とか「闇に落ちていく」というのは良い喩えではないと思いました。

――「orange」はウェディングソングですよね。

 そうです。僕の友達を見て書きたいなと思いました。その2人が恋をするところから知っていて、決意をして結婚をしていくという流れを見たときに、自分はそういうのを間近で見たのが初めてだったこともあり、それがすごく温かくて良いことだと思って。2人とも知っているからこその「もっとこういう風に言えばいいのに」とか「もっと素直になればいいのに」など色々思うこともありました。

 その2人だけに限らず、色んな人達が「僕はちゃんと愛しているって言うから、君も言ってよ」という、優し過ぎるような男の部分があってもいいんじゃないの? みたいな部分を出せたらいいなと思って。自分もこういう恋愛をしていたいし、素直に言いたいし言って欲しいし、という気持ちをこの曲に込めてます。

――さて、アルバムを締めるのは「under the same sky」です。昨年のライブ『urata naoya LIVE TOUR 2017 -unlock- in 舞浜アンフィシアター』でも歌われていました。この曲が出来た経緯は?

 『unlock』であれだけ色んな言葉を解放したから、ただCDを聴いてもらうだけでは怖かった部分がありました。でもいざライブで『unlock』の曲たちを歌ってみたらすごく気持ちが伝わったし、「私も強くなりたいと思った」という言葉を聞いたときに、ちゃんとこのアルバムの答えを出してあげたいと思いました。そうなったときにこの「under the same sky」を作りたいとお願いして。歌詞には前作のアルバムのタイトルの言葉が全部入っています。

――『unlock』に対するアンサーソングなんですね。

 そうです。アンサーソングであり、『unbreakable』の繫ぎとなる曲です。やっとこの2つが揃ったことによって『unlock』をリリースした意味もあるし、『unbreakable』を作る意味もできたので。

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