魔法少女になり隊はこんなバンド、夏の記憶に爪痕残す一撃が完成
INTERVIEW

魔法少女になり隊はこんなバンド、夏の記憶に爪痕残す一撃が完成


記者:村上順一

撮影:

掲載:18年06月29日

読了時間:約11分

仮タイトルはキノコ系が多い

明治(撮影=冨田味我)

――「シェキナゴン」というタイトルが良いなと思ったのですが。

gari 『ドラゴンクエスト』をやっている方であれば気付けるかなというタイトルです。この曲自体が「夏の曲、タオルを振り回せる曲を作ろうよ」というテーマ先行の曲だったので、そこに詞を付けるときにそのテーマに沿ったものがいいのかなということでまず出たのが“振る”という意味で「シェイクイットアップ」が出てきて、それにRPGの世界観が出るものが乗っかってこないかなと考えたときに「シェキナゴン」というのがタイトルとして先に出てきて、それはドラクエの呪文「ベギラゴン」からきているんです。

――「ベギラゴン」由来の「シェキナゴン」という曲、実は歌詞の世界観は深かったりする?

gari いや…深読みしてもらいたいなというのはありますが、作者側からすると夏っぽい言葉を念頭に入れてカオスにしながら並べたという感じです。歌詞からあまり共感してほしいというよりは、言葉の面白みというのは響きとかを楽しんでもらえたらなというのはあります。

――けっこう自由に解釈できると。

gari 自由ですね。

――そういった意味ではバジルさんとは対極にあるような歌詞の作り方ですね。続いての「変幻自在のスパーキングZ」の作詞は?

火寺バジル 私とゆうくんの共作で、ラップはgariさんです。

gari この曲にはラップ?早口言葉?があります。もともとシャウトではないアプローチで攻めてみようというアイディアがまずあって、ラップでやってみようという話になりました。ウイさんがデモで歌詞がないノリだけのリズムを作ってきてくれて、それを真似しながらやってみたんですけど、ちょっと低いというか高くもない音域で。色々言葉をあててみたんですけどなんかしっくりこなくて。だったら自分の好きなようにやろうという感じでやってみたのが最終的に出来上がったものなんです。

――今までにない感じで新鮮ですよね。タイトルの「変幻自在のスパーキングZ」というのはドラゴンボールが関係してます?

gari 「スパーキング」ときたら「Z」と入れたくなるよねと。

火寺バジル 「スパーキング」はみんなドラゴンボールを連想しちゃうよねという話で盛り上がって、曲のタイトルを決めるときに明治さんがこのアイディアをくれてこれになったんです。歌詞から汲み取ってくれて。

明治 今回はタイトルをどうしようかというやりとりの最中に私がいなくて、急に「タイトルを相談したい」というメールが来ました。4パターンくらいタイトルを返したんですけど、これが採用されて。

――他のパターンはどんなタイトルだったのですか?

明治 忘れちゃいました…。ところで仮タイトル時は「まいたけ」でした(笑)。結構キノコ系が多い気がします。他にも「ジャンボしめじ」とか。ウイさんがデモを送ってくるときに毎回仮タイトルのクセの強いものが多くて…。

――それには何か意図が?

gari(撮影=冨田味我)

ウイ・ビトン 仮タイトルからインスパイアされて歌詞を書いたということがあって、それは僕としてはつまらないなと。それで「これだったら絶対に歌詞に繋がらないだろ」というタイトルを付けようと。ちなみに「■START」は「アルプス」です(笑)。

――そこはキノコじゃないんですね(笑)。確かに「ジャンボしめじ」や「まいたけ」から歌詞に発展されることはなかなか…。

明治 だから最後までタイトルが決まらないと「これ『まいたけ』でいいんじゃない?」と。仮タイトルが一番良かったんじゃないかということになりがちなんです。でも、さすがに頑張って変えますけど(笑)。

――「まいたけ」だとイメージが(笑)。さて、ジャケットについてですが、これは何がモチーフでしょうか?

gari 『パズドラ』のタイアップということで、属性があるゲームなので属性というところにフィーチャーさせてもらおうかと。毎回、僕らをモチーフとしたキャラクターをドット絵で描いてもらってて、今回は属性を自分達に当てはめてアイコンっぽくしたらカワイイと思って、そのキャラクターをジャケットに落とし込んで、通常盤より初回盤はレアキャラぽくしたりして、それは『パズドラ』から影響を受けています。

――インパクトがありますよね。では、最後に今後の目標をお願いします。

火寺バジル ありがたいことに今年は全国各地のフェスが決まっているので、色んな人に観てもらえる機会が増えると思います。今年の夏は「シェキナゴン」とか夏にピッタリの曲もあるし、初めてのタイアップの曲でバンドの認知度が高まる期待もあります。「魔法少女になり隊はこんなバンドなんだぜ」ということを全力で出していける夏にしたいなと思っています。初めて観る人がたくさんいると思うので、そういう方の夏の記憶に爪痕を残しに行きます!

(おわり)

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