綺麗に構築した汚い部屋、MONKEY MAJIK 和と洋のマインドコラボ
INTERVIEW

綺麗に構築した汚い部屋、MONKEY MAJIK 和と洋のマインドコラボ


記者:村上順一

撮影:

掲載:18年03月27日

読了時間:約12分

 今年結成18年を迎えるMONKEY MAJIKが21日に、通算11枚目となるフルアルバム『enigma(エニグマ)』をリリース。カナダ人兄弟Maynard(Vo&G)、Blaise (Vo&Gt)のフロントマンと日本人のリズム隊TAX(Dr)、DICK(Ba)からなる宮城在住の4ピースハイブリッドロック・バンド。昨年はキャリア初の47都道府県ツアー『BLUE MOON presents MONKEY MAJIK TOUR 2017 LIVE HOUSE -原点回帰-』をおこない、さらにバンド力を高めてきた。そのツアーでの経験や感じたことから生まれた今作は、日本をテーマに制作。タイトルの“enigma”が示すように、神秘的でMONKEY MAJIKのオルタナティヴな精神が存分に詰まった作品となった。随所に散りばめられた日本らしいテイストに、海外のニュアンスをミックスすることで、今までの作品とはまた違ったベクトルに到達。インタビューではBlaiseとDICKの2人に改めてツアーを振り返ってもらうとともに、そのサウンドの謎に迫った。【取材=村上順一/撮影=冨田味我】

日本はモダンクラシックでミステリアス

――昨年は47都道府県ツアー『BLUE MOON presents MONKEY MAJIK TOUR 2017 LIVE HOUSE -原点回帰-』をおこないましたが、意外にも初の47都道府県だったのですね。

『enigma』ジャケ写

DICK やっぱり100日ぐらいで47都道府県を廻るので、体力面は不安もありましたけどね。TAX(Dr)もヘルニアだったのでその対策もして。あとは、その土地で温泉に入って英気を養いながら乗り切りました。

――よく聞くお話の中に47都道府県ツアーをすると、メンバーの仲が悪くなるということを聞くのですが…。

Blaise そうそう。最初に周りからそれを言われた(笑)。ツアーはやらない方がいいよって。

DICK でも、僕らは17年も一緒に活動しているので、その辺は全然大丈夫でしたね。確かにみんなが20歳ぐらいだったら、ヤバかったかもね(笑)。この年齢でやって良かったと思います。

――特に思い出に残った場所はありましたか。

Blaise 僕は鳥取県かな。ライブに初めましてのファンの人がたくさん来ていて、盛り上がり方が異常で(笑)。もう何が何だかわからない感じでした。

DICK あれは確かに凄かったね。行ってよかった場所の一つでした。あと、僕はコーヒーが好きなんですけど、石川県の金沢市で飲んだコーヒーがレベルが高くて驚きました。石川県にあまりコーヒーというイメージがなかったので、新たな発見でした。ちょっと酸味が効いていて美味しかった。

――食も充実していたわけですね。そのツアーを経て今作『enigma』制作へのきっかけにもなったと思うのですが、enigma=神秘的と言われるようにどの辺りに日本の神秘を感じましたか。

Blaise ツアーで神社や仏閣、教会、伊勢や東尋坊なども行きましたね。ツアーを回って日本はモダンクラシックなところがあるし、あとミステリアスなところがあります。まずはアルバムが出来上がって「タイトルはどうしよう」となったわけです。

 タイトルの候補としては『Modern Classic』とか、フランス語で『Classique』という候補もあったんだけど、ポロっと『enigma』という言葉が出て来て。そこから満場一致でこのタイトルに決まりました。

――『enigma』って響きもカッコいいですよね。また47都道府県まわったら、新しい発見があるかもしれませんね。

Blaise その時は最初で最後かもしれないと思って全国を回っていたけど、ネクストステップとしてまた何周年かの記念で2回目も出来たらいいね。

DICK そうだね。毎年は無理だと思うから(笑)。

――次のステップとしてワールドツアーとかはいかがですか。

Blaise まずはアジアかな。次のステップとしてはアジアを大事にしたいね。

DICK アジアってどこまで? サウジアラビアも入るの?

Blaise そうね(笑)。まずはアジアツアーをしっかり形にできたらいいなとは思います。

――今回は新しい試みとして、お弁当箱がセットになったものもリリースされていますね。

DICK そうなんです。今回、日本がテーマということもあって日本っぽいものを付けたら面白いんじゃないかということで。

Blaise ジャパニーズランチボックスね! アルバムがすごくシリアスだから、そのサイドでカワイイものを付けたかった。バランスですね(笑)。

――しかも、サンプルのお写真に写っているのがキャラ弁なんですよね。得意なんですか。

DICK やったことはなくて、手先が器用なので作れるんですけど…。アニメキャラみたいなものだったら絵が浮かぶんですけど、おじさん(メンバー)のキャラ弁ってどうやって作るんだと悩みました。これは結構なチャレンジでしたね。

――難しそうですからね。またキャラ弁は作ってみたいですか。

DICK やってもいいですけど、今度は普通の弁当でいいです(笑)。

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