表現の幅広げた「一か八か」巴山萌菜、Re:versedで見せた新境地
INTERVIEW

表現の幅広げた「一か八か」巴山萌菜、Re:versedで見せた新境地


記者:佐伯敦史

撮影:

掲載:18年03月12日

読了時間:約11分

声優の迫真の演技からヒントを得た“笑い声”

――そんな「一か八か」は、赤い公園の津野米咲さんが作詞・作曲されています。

 赤い公園さんの曲はキャッチーでありながら刺激的な曲が多く感じていたのですが、この曲はさらに個性的なメロディと歌詞なので、早く歌いたいという気持ちが強かったです。津野さんとはまだお会いしたことはないのですが、先日ツイッター上でつながることができまして、私の歌い方をほめてくださったんです! すごく嬉しかったですね。

巴山萌菜

巴山萌菜

――歌う上で何か準備はされましたか?

 歌い方はレコーディング前にかなり研究しました。「このアーティストさんのこういうところを参考にしてみたら?」と事前に色々と教えていただいたのですが、もし参考にすればどうしてもその人のマネになってしまうと思いまして。私なりの表現でこの曲を歌いこなすにはどうすればいいのかを考えたんです。

 そんななか、アニメをもう一度観てみたら、声優さんの演技のすごさにすごく感動したんですね。

――もしかして、サビ前に入っている「笑い声」は…。

 そうなんです、声優さんの「もしかしたら人ではないんじゃないか」、と思えるくらいの迫真の演技からヒントを得ました。夢子ちゃんや生徒会長が笑っているのを実際に自分も演技をしてみたり、最初に「研究した」と言ったのは、まさにそこでして。アテレコのような形で、家で練習しました。

 また、作中に登場する夢子ちゃんの「さぁ、賭け狂いましょう!」というセリフを意識して曲の語尾を上げてみたり、色々と工夫しましたね。逆に、2番の<見つめて 見つめて>という部分は、彼女の女の子らしい一面を見せ付けるように歌いました。

――ご自身が作品から感じ取ったもの全てを曲に込めた、と。

 はい、それとドラマの監督の英勉さんから「狂った感じで歌ってほしい」というリクエストをいただいていたので、それをどう表現するのか? という面からも歌い方を考えまして。レコーディングで実際に笑い声を入れたときは、聴き直すのがちょっと恥ずかしかったですね(笑)。

――歌う上で難しかったところはありますか?

巴山萌菜

巴山萌菜

 1番の<どうにもまるで消化しきれない炎上>と、2番の<どうにでもなってしまいそうな位の感情>です。レコーディングの前に、歌えるギリギリのテンポにアレンジされたので、ここをどれだけ正確に歌えるのか、そして聴いてくださる皆さんに感情がうまく伝わえることができるのかが勝負でした。

――ちなみにバンドによる生演奏の収録も同日におこなわれたとか?

 はい、私のレコーディング前にレコーディングがおこなわれたので、皆さんの迫力のある、攻め抜いた演奏を聴いて気持ちが高まった状態で歌うことができました!

――カップリングには平井堅さんの「LIFE is...」が収録されています。こちらの曲を選んだ理由は?

 以前から平井堅さんの曲が好きだったということもあるのですが、『賭ケグルイ』という、登場人物が狂っていくような世界観の作品に、こういうしっとりとしたバラードが合わさったら素敵だな、と思いまして、この曲を選びました。

 こちらは実は「Re:versed」ではなく、むしろシンガー・巴山萌菜のつもりで歌っている曲なんです。「一か八か」を聴いて「Re:versed」の音楽を満喫していただいたら、今度は巴山萌菜としてこういうバラード曲も歌えるんだ、というのをお見せしたい、という思いを込めました。

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巴山萌菜
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