見た事のない自分見れた、majiko 夜明けを迎えた先に続く未来
INTERVIEW

見た事のない自分見れた、majiko 夜明けを迎えた先に続く未来


記者:小池直也

撮影:

掲載:18年03月06日

読了時間:約10分

夜明けとなった自作曲

――そして、唯一の自作曲「Avenir」も収録されています。

ニューアルバム『AUBE』をリリースするmajiko

 フランス語で未来という意味です。これは去年、闇の深い時期がありまして。その時にラジオ出演のために神戸に行ったんです。そこに「SAVOY」というバーがあって、親戚のおじさんに「そこは行っとけよ」と言われていたんですね。凄くお洒落なバーでした。白いスーツを着た有名なマスターがいるんですよ。

 その弟子の方と話していたら、すっとカクテルを出してくださって。それが「Avenir」という名前のカクテルだったんです。それに元気を貰ったので、いつか前向きな曲ができたらその名前を付けようと。そして、闇が晴れた時に初めて書いた曲が「Avenir」だったんです。これは入れなきゃと思っていました。

 アレンジも含めてこんなに明るい曲は初めて書きましたね。それまで本当に混沌としていましたから。出来上がってから曲に助けられたと感じました。曲を書き始めた時は決して気持ちが晴れやかまではいきませんでしたが、自分を励ますために書いたというのが大きいです。今は「もう私は何でもできる」、「縛られてないんだ」と感じています。

――その闇が晴れたきっかけというのは何だったのでしょう。

 やっぱり移籍もあり、環境が変わった事が大きかったと思います。それまでは自分が何をしたら良いかわからなくなっていて。環境が変わった事で気分も一新し、やる気が出てきた感じです。メジャーデビューした最初は、自分のやりたい事をただやりたいと思っていたんです。でもそんなに簡単な事じゃないなと思い知りました。もっともっと色々な人に聴いてもらう為にはどうしたら良いのかな、今でも考えています。

 人間関係は今でも悩みますけど、今はびっくりするくらいオープンなんです。先日初めてテレビ東京の音楽番組に出演しましたが(『プレミアMelodiX!』)、昔の私なら断っていたなと思いますよ。出てみたら全然大丈夫でむしろ、もっと出たいなと。あんなにカメラに近くまで寄られたのも初めてです。白目むくかと思いました(笑)。病みつきになりそうなあの感覚は何なんでしょうね。

『AUBE』通常盤

――出たいテレビ番組は?

 うーん、生放送には出てみたいですね。あのエキサイティングな感じを味わってみたい。

――新譜発売翌日からリリースバーティ『majiko presents「new album ”AUBE” release party』が始まりますね。

 初めての自主企画なのでどうなるのかはわかりませんが、自分の好きなバンドやアーティストの人たちと一緒に『AUBE』を盛り上げられる事がとても嬉しいです。収録した曲も何曲か披露しますし、それも楽しみですね。

 一緒にステージに立ってくれるサポートメンバーも最高です。ずっとご一緒してもらっている方もいらっしゃいますし、皆お兄さんみたいな感じで和気あいあいとしていますよ。

――このリリースを皮切りに2018年はどんな年になりそうですか?

 個人的にも次の芽吹きの年になればよいですね。占いとかはそこまで信じていないのですが、この3年は大殺界だったので。今年から抜けたので大丈夫じゃないかなと思っています。タイトルの『AUBE』も先ほどの「Avenir」を入れるに当たって、同じフランス語から付けました。「Avenir」が未来という意味なので、それに対する「夜明け」。未来の夜明けという意味合いがあります。

――これから挑戦したい事などはありますか。

 どんどんフェスとか出てみたいですね。アレンジも作曲もやっていきたいですし、沢山あります。あとは、バンジージャンプとかしたいです(笑)。飛び降りてみたい。よく海外で蹴られて落ちるバンジージャンプあるじゃないですか。あれをやってみたいんです。

――バンジーですか…夜が明けた今だから?

 すみません。昔から人と接し方がわからなくて、いきなり品のない話題をしてしまったりしていましたね(笑)。ニコニコ動画に動画をアップしていた頃は引きこもる前の時で、精神的に病み期を迎え始めた頃でした。ニコ動は唯一楽しめる逃げ場だったんです。そこから高校を卒業して引きこもってしまって。そこから良くここまで人と話せる様になったなとは感じます。

 初めてライブに出た時はもう2度と呼ばれないと思っていて「皆食ってやる」という感じでした。野心だけはあったんですよね。そこで頑張ったら、好きになってくれる方がいて色々な所に呼ばれる様になりました。そこから、また病み期があってまた復活した感じです。

――そういう意味で音楽は1人でやるものではないのかもしれませんね。

 そうかもしれません。もし皆さんの耳に届くまでが音楽というのだとしたら、1人でやってのけてしまう人もいるかもしれませんが、色々な人がいてこその音楽だと思います。チームがやっぱり大事ですよ。今の(制作)チームは凄く面白いですね。バラエティに富んだ人たちで、私の事を気にかけてくださって。それだけで本当に嬉しいです。

 人それぞれ悩んでいる事があると思うので、私の音楽がそういう方の背中を押したり、腕を引いたりするきっかけになれば良いなと思います。

――majikoさん自身も音楽に救われてきた?

 はい。辛い時に思い留まった事もありました。

――では、最後に読者にメッセージをお願いします。

 『AUBE』は新しい夜明け、新しい自分がいっぱい詰まったアルバムだと思うので、是非是非聴いてみてください。よろしくお願い致します。

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