ゲーム実況者わくわくバンドが目指す新しいエンタメの形とは
INTERVIEW

ゲーム実況者わくわくバンドが目指す新しいエンタメの形とは


記者:村上順一

撮影:

掲載:18年03月07日

読了時間:約16分

 ゲーム実況者わくわくバンドが3月7日に、シングル「デンシンタマシイ」をリリースする。今作はテレビ東京系アニメ『BORUTO-ボルト- NARUTO NEXT GENERATIONS』のEDテーマ。彼らはネットで人気のゲーム実況というコンテンツでの活動をきっかけに結成されたバンドで、メンバーは湯毛(Vo、Gt)、ヒラノ課長(Gt)、フジ(Ba)、フルコン(Dr)、せらみかる(Key)の5人組。すでに昨年はニコニコ動画のイベントで埼玉・さいたまスーパーアリーナ、1月にはゲーム実況のイベントで東京・日本武道館でのステージも経験済み。若い年代からの支持率も高く、ゲーム実況者の中でも特異な存在感を放っている。インタビューでは「デンシンタマシイ」の制作背景、ゲーム実況についてやバンド結成の経緯、さらにメンバーの特色など多岐に渡り5人に話を聞いた。【取材=村上順一/撮影=冨田味我】

バンド結成の経緯

――1月には日本武道館でゲーム実況のイベント『ゲーム実況わくわくフェスティバル ver.5 〜武道館スペシャル〜』に出演されて、そこで演奏も披露されましたが武道館のステージはいかがでした?

湯毛

湯毛 率直に感じたのは武道館は広いですけど、そんなに広さを感じさせないところがすごいところだなと。思っていたより距離が近いんですよね。昨年はさいたまスーパーアリーナでも演奏させて頂いたんですけど、音が広がる感じでまた武道館とは違いました。イヤーモニター必須という感じで。

――ホールでも体感は全然違うんですね。まず、ゲーム実況者という肩書きがあるのですが、どういったものなのでしょうか。

フジ 実況とは言っていますが、友達と一緒にゲームをしている和やかな空気を動画に収めるのが主流です。今では様々な種類があります。

湯毛 テレビゲームでもアナログゲームでも何でもいいんです。プレイしている人が喋っている構図を収めたものがゲーム実況動画です。2008年頃からその名前が付き始めました。僕はゲームが楽しくてワイワイやっているスタイルで、スポーツ実況みたいにされている方もいますし、スタイルは様々です。

――メンバーのみなさんもスタイルは違うのでしょうか。

湯毛 そうですね。僕とフルコンさんみたいにグループで実況やっている人もいれば、せら(みかる)さんのように無所属もいます。

せらみかる そうなんです。僕はゲーム実況界にフワッといる存在なんです(笑)。ネットで絵を描いたりもしてました。

――多岐に渡るんですね。その実況をしながら音楽も同時進行されていて。

湯毛 たまたまゲームと音楽を楽しむというコンセプトのイベントがあって、その時にゲーム実況者としてメンバー全員が出演していました。奇跡的にワンパートずつ揃いまして。「せっかくだからバンドを組んで1曲やってみませんか」という話になり、AKB48さんの「フライングゲット」を演奏しました。

――ゲームソングに関係している曲ではなかったんですね。

湯毛 みんなが知っていてキャッチーな曲を選びました。実際は僕が提案したんです。みんなの中では「これでいいのか?」と疑問が生まれたみたいですが、あれで良かったと言わせました(笑)。

フジ 結果的に「フライングゲット」で良かったです。その時の感触が良くて現在もバンドが続いているという感じです。

――1度バンドは解散されていますよね?

湯毛 そうなんです。活動1年で早くも解散しまして(笑)。自分たちを守りつつ、バンドを続けるのが難しいという判断でした。でもやっぱりバンドを忘れられなくて、「もう一度やろう」とメンバー内で話をして、1年後に再結成しました。

――それにしてもわくわくバンドってストレートで良い名前ですよね。覚えやすいですし。

湯毛 最初は「おやっ?」と思われるんですけど、この名前にして結果的に良かったですね。

――バンド名はすんなり決まったのでしょうか。

せらみかる 全然揉めなくて、むしろスッと付けすぎました…。

湯毛 初めてのイベントで名前をつけようということになり、いくつか案は出たんですけど、僕が出したわくわくバンドになりまして。

フジ もう文化祭の発表会のようなノリです。

――ストレートで個人的にはキャッチーで良いと思います。

ヒラノ課長

湯毛 もう本当に他のが酷すぎましたね。サンダーデスファイヤーとか…。ひねりすぎて逆に滑ってしまっている感じです。

一同 (笑)。

――サンダーデスファイヤーの「デンシンタマシイ」では『BORUTO-ボルト-』は決まらなかったでしょうね...。

湯毛 完全に曲よりバンド名が勝ってしまってます(笑)。本当にわくわくバンドで良かったと思います。僕らのコンセプトでもある楽しいことを追求したい、ゲーム実況や音楽で新しいエンターテインメントの形を作りたい、というコンセプトにすごくあったバンド名だなと思います。

フジ いいこと言ってるじゃん!

一同 (笑)。

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