メジャーで芽生えた「歌ってもらうことの喜び」一問一答

 囲み取材での一問一答の一部。

――「明日への序奏」はどういう想いで書いたか?

 助走を続けている方々に届けたいと。私も17年個人で活動していましたし、今もまだ助走中ではあるんですけど、助走を助走と思わずに無我夢中で取り組んでいる人こそいつの間にか飛んでいるという。そういう事があると思っていて、羽ばたくことということよりも今回は助走を続けることに意味があると思いますし、そこに凄く光を当てた曲です。合唱曲をイメージされた曲ですので、合唱の皆さんと一緒に歌っている。なので、世の中のタイミングとか、関係なしに自分の間合いで自由に助走を続けてほしいなと思います。

――いつできたか?

 昨年の6月に出来ました。学生さんや親御さんなどいろんなお手紙を頂くなかで、自分自身も北海道から上京した時の、パン屋さんに住み込みしていた当時の心の葛藤や迷いとか不安みたいなものを思い出した時に、当時も自分のそばにこういう曲があったらいいなと思いもあって両方の意味で書きました。

――合唱をイメージした理由は?

 一つの夢で自分の歌が自分よりも長生きするというのがあって、教科書に載ることが大きな夢の一つなんですけど、自分の歌を歌い紡いでもらいたいという思いだったり、あと合唱そのものの魅力、声のパワーが合わさって奏でられる、自分ではできない深みだったり広がりだったりが私自身も興味があるというか、イメージ的に合唱として自分の歌を皆さんに歌い紡いで頂きたいという思いで、今回合唱をイメージして書きました。

 個人で活動していた時は、歌う喜びや聴いてもらう喜びを凄く感じられたんですけど、歌ってもらう喜びは今までなかったというか、歌ってもらうことは今まであまりなかったんですけど、メジャーになってからは、学生さんたちが学校で歌ってくれたりとか、カラオケで歌ってくれることも、凄くたくさん耳にするようになって、歌ってもらう喜びを新たに感じて。もともと合唱曲を作りたいという思いはあったんですけど、今回改めて合唱として書きました。

――ステージ下で杉並児童合唱団のリハーサルを見ていたが。

 感動してしまって、自分がイメージしていた合唱とあまりにぴったり合い過ぎていて、自分がイメージして思い描いた、専門的なことはわからないんですけど、なんとなく合唱をイメージして書いた「明日への序奏」が奏でられた時に凄く心に届いて感動しましたし、この歌が学校だったりいろんなところで歌い紡がれていくことを夢見ながら見ていました。

――4月からツアーが始まる。そこでも合唱されると思うがどういう企画なのか。

 合唱プロジェクトを立ち上げていて、特設サイトも作ったんですけど、合唱動画を応募してもらって、その合唱に対しては「お弁当ばこのうた~あなたへの手紙~」「サクラ~卒業できなかった君へ~」「明日へ向かう人」、そして「明日への序奏」の4曲のなかから好きな合唱動画を応募してもらってそのなかから、ツアー、4都市のステージに一緒に立とうということでその団体を選出させて頂く企画なので、札幌、大阪、名古屋、東京で一緒に合唱を届ける。

 先日、私の故郷の札幌で発売記念イベントをやったんですけど、その時も大学生の子たちと一緒に合唱をしました。自分自身が大学を中退して上京したこともあって、当時の自分と同じ年の子たちと合唱でステージで故郷の北海道で共演するのは感慨深かったですし、胸が熱くなりました。

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