自分の中で光を見つける、浅井健一 & TIK 現代で生きる意味とは
INTERVIEW

自分の中で光を見つける、浅井健一 & TIK 現代で生きる意味とは


記者:村上順一

撮影:

掲載:18年02月09日

読了時間:約16分

朝寝起きで歌詞を書くスタイル

――浅井さんは音楽を聴くときはどのように聴かれるのでしょうか?

浅井健一

 普通に聴くよ。プレイヤーだからもうリスナーに戻れないっていうはあるね。いつも作ることばかり考えてるし。

――そうなると浅井さんのリスナー時代は短いですよね。

 23歳くらいで終わったね。

――では、制作のインプットはどういったところからされるのでしょうか?

 ラジオだね。J-WAVEとかTOKYO FMとか普通の。InterFMが多かったかな。最近はあまり聴いてないけどな…。ラジオ聴いていてたまにカッコいい音楽が流れると「おお」って思うよ。今はYouTubeでたまに音楽聴くかな。

――浅井さんは、自身の音楽をこういう風に聴いて欲しいという思いはありますか?

 いや、どういう風でもいいよ。自由に聴いてもらってさ。もちろんCDは買って聴いて欲しいな。

――この作品を聴いてなるべく良い音で聴いて欲しいと僕は思いました。というのも、エンジニアを4人も起用したりと並々ならぬ音へのこだわりを感じまして。普通1人か2人ですよね?

 そのつもりだったんだけど、何故かこうなっちゃったね。俺も基本1人の方がいいんだけどさ。たぶん次からは1人だよ。

――そのなかでマイケル・ツィマリングさんも今回ミックスを担当されていますね。

 そうそう、マイケルはブランキーのときにずっとやってもらってたから、マイケルの音が好きなんだわ。久しぶりにやってもらった。

――では、今作でサウンド的に特に気に入っている曲は?

 う~ん…強いてあげるなら「Beautiful Death」かな。楽曲制作としては「Vinegar」と「すぐそば」は大変だった。

――「すぐそば」が個人的にお気に入りなんです。この曲はどのように出来上がったのでしょうか。

 他の曲と同じで、部屋で曲を作り上げてたね。

――部屋以外、例えば、サーフィンをやられている時や車に乗っている時に楽曲ができるということはないのでしょうか。

 それはないな。やっぱり楽器、ギターがないとね。でも、これから先はピアノで出来た曲も出てくるかもね。

――ピアノで作った楽曲聴いてみたいです。あと、気になったのは「Ginger Shaker」や「Vinegar」「Fried Tomato」など、浅井さんの曲は食に通ずるタイトルが多いと感じたのですが、これには理由が? 過去の作品でも沢山ありますよね。

 俺の音楽は食べ物がよく出てくるよ。やっぱり腹が減っているときに歌詞を書いているからじゃないかな(笑)。朝寝起きで書いているから。コーヒーとかカフェオレとか飲みながら2時間歌詞を書くんだよね。夜よりも朝の方がええよ。健康的だし、判断力が鈍ってない。

――朝ですか! ミュージシャンの方は夜型のイメージなのですが、浅井さんは何時間くらい睡眠をとるのでしょうか?

 5、6時間だよね。もっと寝たいんだけど目が覚めちゃう。もう歳なんだって思う(笑)。身体がそうなんだから仕方ない。あと、朝に防腐剤が入っていない味噌で作った味噌汁を飲むと、夜よく眠れることを生活していく中で発見したんだよね(笑)。

――味噌汁ですか!? 今度試して見ます。さて、「New Pirates」の歌詞に<始めるよ第二の人生>とありますが、これは意味深だと思いました。どういった気持ちで書かれたのでしょうか?

 それは内緒で、4月くらいになればそれがわかると思うよ。まあ、あんまり気にしなくていいよ。そこは聴いた人が自由に感じてくれればいいかな。

――逆にすごく気になるのですが、時が来るまで待ちます(笑)。他にも<手始めに髪バッサリ切る>という歌詞がありますが、髪の毛を切られてしまうんですか。

 その時は切りたいなと思って。たぶん切らんと思うけど(笑)。

――色々と妄想が膨らみますね。さて、アルバムを引っさげたツアー『Sugar Days Tour 2018』が3月から始まりますが、浅井さんがライブで一番高揚感を得るときは?

 みんながひと塊になってぶっ飛び突き進んでいるときだよね。

――この前ライブを拝見させていただいて思ったのですが、みなさんけっこう気さくに浅井さんに話しかけていますね。

 話しかけてくるね。俺は最大限返事をしてるよ。

――確かに答えられてました。ということは、ガンガン話しかけても大丈夫なのでしょうか?

 うん。友好的なことであれば(笑)。

――ステージ上に投げかけられた言葉で印象に残っていることは?

 去年の『どこにもない景色TOUR 2017』の東京LIQUIDROOMで「朝まで騒ぐか!」って叫んだら、客の1人が「俺、仕事なんだけど…」とか言う奴がおって。あいつ面白かった(笑)。

――最後に、これから始まるツアー『Sugar Days Tour 2018』の見どころをお願いします。

 『Sugar』どえらい良いアルバムだから、みんなこれを聴いて楽しい気持ちになってもらいたいのと、ツアーはTHE INTERCHANGE KILLSの演奏がどえりゃあことになっているんで、まずライブに来て、サウンドの海の中を泳ぎに来て欲しいね。

(おわり)

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