自分の中で光を見つける、浅井健一 & TIK 現代で生きる意味とは
INTERVIEW

自分の中で光を見つける、浅井健一 & TIK 現代で生きる意味とは


記者:村上順一

撮影:

掲載:18年02月09日

読了時間:約16分

 オリジナリティあふれるロックサウンドで常にシーンの最前線で活躍する、元BLANKEY JET CITYの浅井健一。ソロとして、そしてSHERBETSとしても活動している彼が率いるプロジェクトで2016年にスタートした浅井健一&THE INTERCHANGE KILLS。メンバーには元NUMBER GIRLの中尾憲太郎(Ba)と、アメリカやカナダなど海外で活動していた小林瞳(Dr)が参加。バンドスタイルとしては「攻撃的な音楽に特化したバンドにしたい」と、3ピースでの編成になったと話す。そのTHE INTERCHANGE KILLSが2月14日に、2ndアルバム『Sugar』をリリース。収録曲の「Ginger Shaker」の歌詞にも記される“生きる”ということについてなど、浅井健一に話を聞いた。【取材=村上順一/撮影=片山拓】

3ピースの良さはシンプルなところ

――最初ソロでやろうとしていたところに良いメンバーが集まったそうですね。プロジェクト名の由来は?

『Sugar』通常盤ジャケ写

 マインドを変えて、エヴィルスピリットを“KILL”するということです。

――現在、中尾憲太郎さん、小林瞳さんと1年以上活動してきて、新たな発見はありましたか?

 3人のアンサンブルがますます合ってきて、やればやるほどライブが盛り上がってきてる。本当に楽しい状態だね。

――浅井さんは今まで4人バンドや3ピースとやってこられましたが、4人バンドと3ピースの違いをどのように感じているのでしょうか?

 自分がやっているバンドで4人編成はSHERBETSがそうなんだけど、キーボードや楽器が増えるとサウンドに厚みが出ていいじゃん。3ピースはやっぱりシンプルなところが好きかな。

――そういえばBLANKEY JET CITYになる前は4人だったという話を聞いたのですが。

 4人編成のロメオズディストレスっていうバンドを組んだときは、ボーカルがおって、俺がギターだったの。その時はまだ歌ってなかったんだよね。

――そうだったんですね。歌に目覚めたのはいつ頃だったのでしょうか。

 そのバンドの途中だよね。俺がコーラスをやり初めて、そのときのボーカルよりも自分の声の方が通るなということが発見されて、自分で歌ってみようかなって。俺は昔(10代の時)から歌が下手で有名だったんだわ。でもバンドをやりたかったから、ギタリストとしてだったらバンドに参加できると思ってね。だから、昔は完全にギタリストだったんだ。その途中から「歌が歌えるかも」と思ってやり出したの。

――ご自身の歌が個性的なことは歌を始めた頃から感じていましたか?

 うん。あと「自分達の作っている音楽はカッコいい」という自信があった。

――浅井健一&THE INTERCHANGE KILLSで曲を制作されていて、キーボードのサウンドを入れたいと思うことはないのでしょうか。

 ないね。そういう音楽はSHERBETSでやればいいじゃんって感じだから。THE INTERCHANGE KILLSは、攻撃的な音楽に特化したバンドにしたいなと思ってるから3人で問題ないね。

――ということは曲を作るときは、THE INTERCHANGE KILLS用、SHERBETS用などきっちり分かれている感じなのでしょうか?

 そうだね。今はTHE INTERCHANGE KILLSのシーズンなので、他のことは考えてないけど。

――では、今作の制作はいつ頃から始まっていたのでしょうか。

 一昨年の12月に1回目のレコーディングに入って、去年の8月に2回目のレコーディングに入って全部仕上げた。前半では4曲くらいで、あとは全部後半で一気にね。

――『Sugar』のコンセプトはあったのでしょうか?

 コンセプトはいつも同じなんだけど、「どえりゃあカッコいい音楽を作る」という。それが常にコンセプト。

――シンプルでわかりやすいです。では、今作のアルバムの『Sugar』というタイトルを付けた理由は?

 麻薬だね。一度この音楽を聴いたら、また聴きたくなるという。そうなったらいいなというのも半分あるかな。

――ちなみにあとの半分とは?

 普通に「甘くておいしいもの」。

――意外なお答えでした。浅井さんに「甘くておいしいもの」という言葉が出てくるイメージがなかったもので。甘いものはお好きなんですか?

 お酒をしばらく断ったりすると甘いものが欲しくなるね。お酒が糖分だから。酒を飲む人って甘いものを欲しがらないじゃん? だから酒やめてる時は甘いものが欲しくなるよ。

――ということは断酒をするときがあるということですね。

 たまにね。飲み過ぎるとメチャクチャ飲んじゃって、生活が乱れるから、たまに反省してしばらくやめたりする(笑)。

――ちなみにタバコは吸われるんですか。

 煙草は普段全く吸わないんだけど、酒を飲むときだけ吸う感じ。俺は寝起きの煙草なんて絶対嫌だもんな。おいしくないし、身体に悪そう。せっかく新鮮な朝なのにさ。何か、考え事をするとき吸いたくなるっていうよね。

――曲を作っているときはどうでしょう?

 吸わないね。会議とかやると吸いたくなるね。それとさっきも言ったけど、酒を飲んでいるとき。深く吸い込まないようにしてる。多少は肺に入れるけど、あまり入れると肺に良くないじゃん(笑)。

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