歌舞伎役者の中村獅童とモデルでタレントの森星が11月30日、都内で『「KIMONO ROBOTO」オープニングセレモニーイベント』に登場。この日が初対面だった2人。森は「とても素敵な方」と獅童に好印象な様子。獅童はさっそく森を歌舞伎に招待し、2人で約束の指切りを交わす場面も見られた。

 「KIMONO ROBOTO」は、マカオで統合リゾートを運営するメルコ・リゾーツ&エンターテインメントがプロデュースする、日本の伝統文化に刺激を受けた世界的アーティストによる「着物×ロボット」のエキシビジョン。全国各地に残る伝統的織物技術を用い、人間国宝や皇室ご用達の着物作家など日本を代表する職人たちの手による13点の着物のコレクションが一堂に並ぶ。そして、アイスランドのシンガーソングライター・ビョークや現代写真家のピーター・リンドバーグ氏などがミュージックビデオや写真でその着物を用いた作品を展開している。

 エキシビジョンを主催するメルコ・リゾーツ&エンターテインメントのCEO、ローレンス・ホー氏は「私たちは日本の芸術と文化をプロモートする為、ローカルの職人さんや教育機関と何年も対応してきました。このプロジェクトは2014年から完成まで3年を要しました。未来をインスパイアすることに突き動かされてきました。新しい世代がこの美しい芸術に触れる架け橋になっております。着物の美しさを世界の全ての世代に届けたいと思います」と挨拶。

 セレモニーのゲストとして、森星と中村獅童、そして英モデルのケイト・モスが登場した。白と黒のシックな着物で登場した森は「日本の伝統の織物と世界を代表するアーティストのコラボレーションが五感を刺激するというか、久しぶりに気持ちが高ぶっています」と興奮気味。

 和服で訪れた獅童は「私自身も伝統と革新をテーマに活動しておりますので、こういう所にお招きいただいて、刺激を受けております」と自身のスタンスにもリンクするエキシビジョンについてコメント。

 ケイト・モスもその作品や織物に興味津々な様子を見せていた。セレモニーではゲストのカウントとともにライトアップがおこなわれ、エキシビジョンの開催を祝した。

指切りを交わす森星と中村獅童

 森は「日本の伝統と進化し続けるテクノロジーがコラボレーションすることはとてもいいことだと思いますし、力強いと感じました。オリンピックもあるので、これからも日本の魅力を発信していきたいという気持ちもあります。日本人として嬉しいプロジェクトです」とエキシビジョンについて語る。

 母親がアメリカ人の森は「私は成人式や七五三をやる機会がなくて着物はあまり着てこなかったので、今日は着れて嬉しいです」と着物について語り、「中村さんとは初めましてなんですけど、とても素敵な方です。もっと男性の方にも着物をさらっと着て欲しいです」と初対面の獅童にも好印象の様子。

 獅童は「ありがとうございます。来年1月3日から(市川)海老蔵さんと一緒に劇場新橋演舞場で歌舞伎のお芝居やらせて頂くので、是非着物で遊びに来てください」と呼びかけると、森は「はい。ぜひ是非、お約束します」と2人で指切りをする場面も。

 昨年、獅童はバーチャルシンガーの初音ミクと共演し、観客もネットへの書き込みで舞台に参加するという斬新な企画で話題となった「超歌舞伎」にも出演している。今年の4月にも千葉・幕張メッセでおこなわれた『ニコニコ超会議』の中で「花街詞合鏡(くるわことばあわせかがみ)」の演目で初音ミクと共演した。獅童は「ロボットと歌舞伎というのも面白いと思いますね。ここ最近は新作ラッシュで色々な作品が誕生しておりますので」とロボットを用いた歌舞伎の可能性も多いにあると言及。

 最後に、獅童は「若い方たちにも着物や歌舞伎に興味を持ってもらいたいです」とこの展示を通して日本の伝統芸能の発展を願った。

 なおエキシビジョンは、東京・表参道ヒルズ本館B3Fスペース オーで12月1日から10日までの間おこなわれる。【取材・撮影=松尾模糊】

この記事の写真

記事タグ 


コメントを書く(ユーザー登録不要)