DAOKOから考える、ラッパーからポップスターが生まれる未来
DAOKO
<記者コラム:オトゴト>
米アーティストのBECKが、女性ラップシンガーのDAOKO(ダヲコ)とコラボレーションした「UP ALL NIGHT x DAOKO」を配信リリースしました。これはBECKの新作アルバム『Colors』に収録されている「Up All Night」にDAOKOが客演したものです。
DAOKOは最近「打上花火」(DAOKO×米津玄師)、「ステップアップLOVE」(DAOKO×岡村靖幸)とユニークなコラボ作品を連続リリースしています。若干20歳ながら、26歳の米津玄師、52歳の岡村靖幸、そしてBECK。コラボ相手の意外性もさることながら、年齢も国境も越えて幅広い音楽性に対応できるのが彼女の持ち味。
それはニコニコ動画のラップシーンから彼女が登場した事が大きいと思います。元々ヒップホップは客演文化が強いですし、色々なアーティストとネットを介して共演した事が彼女の音楽的コミュニケーション能力を育てたのでしょう。現在、R&B/ヒップホップが主流となっているビルボードチャートでも、上位20位中の約半数は客演曲で、フィーチャリングは世界的に見ても盛んです。
さらに現在の彼女の肩書きは「ラップシンガー」。そう、ラップだけではなく、ウィスパーヴォイスで歌もこなすのです。さらにミュージックビデオやライヴではダンスも披露しています。このDAOKOのエンタテインメント化は彼女が敬愛する椎名林檎の影響もあるでしょう。今は歌って踊れてラップして、且つ御洒落。すっかりポップスターとして申し分ない存在になっています。
近年はフリースタイルラップが日本でも流行し、「ラップをする」という事が敷居が低い時代になってきました。ラッパーからエンターテイナーへ。こういうケースのアーティストがこれから増えていくのでしょうか。そのスタイルはもしかしたらリアルなヒップホップ側からは色々と物議を醸すかもしれませんが、個人的にDAOKOの今後に注目しています。【小池直也】

新進気鋭のバンドQUBIT「tiny desk concerts JAPAN」出演決定
DAOKO「選挙がより近いものに感じた」NHK選挙特番でテレビ初ナレーター挑戦
岡村靖幸、テーマは「結婚」NHK「SONGS」に初出演
DAOKO「アルバムの大切な一部」4th ALBUMジャケットデザインを公開
DAOKO
「御伽の街」配信リリース サウンドプロデューサーに小袋成彬
DAOKO、映画『かぐや様は告らせたい』挿入歌 橋本環奈「空気感を見事に」
DAOKO、妖艶な佇まいと優しい歌声で「打上花火」:紅白
ザ・ブルーハーツ、HIP HOPとの親和性はいかに