タレントのりゅうちぇるが14日、渋谷・明治神宮会館で開催された、都市型サミット『DIVE DIVERSITY SUMMIT SHIBUYA 2017/渋谷多様性社会サミット』(略称:DDSS)でパネルディスカッションに登壇。「自分の色を取り戻そう」と言うテーマで「周りの環境に負けずに出していって欲しい」と自身の経験を明かしながら、本来の自分を出せていない人々にエールを送った。

 DDSSは、「多様性(DIVERSITY)」を乗り越えなければいけない課題や障害ではなく、新たな気づき・アイディアをもたらすチャンスと捉えることで、ビジネスや社会課題の解決に活かしていこうと、渋谷区で初めて開催されているビジネスカンファレンス。7日から15日の1週間にかけて渋谷区内でおこなわれ、メインカンファレンスは13日・14日・15日の間でおこなわれる。初日には小池百合子東京都知事や長谷部健渋谷区長の基調講演もおこなわれた。

 りゅうちぇるはメインカンファレンスDAY2で、「表現の多様性・創造の多様性」をテーマにしたパネルディスカッションに参加。個性的なファッションや、フェミニンなキャラクターでありながら周囲を恐れずに自分の意見を言う姿が若者を中心に支持されており、イベントの主旨をより広く分かりやすく伝えていく存在として「DDSSエバンジェリスト(伝道師)」に任命されたことから、今回の登壇が実現。

 パネルディスカッションには、スマホの先駆けとなる携帯「iモード」サービスを立ち上げ様々な企業のビジネスリーダーを歴任してきた夏野剛氏をモデレーターに、「Digital 50」(世界のデジタル・イノヴェイター50人)にも選出された世界的なデジタルクリエイター水口哲也氏、ACCマーケティングエフェクティブネス賞グランプリ等、国内外で数々の賞を受賞しているクリエイティブディレクター佐藤夏生氏も出演。「表現の多様性・創造の多様性」をテーマに基づき、それぞれがキーワードを出してディスカッションをおこなった。

 りゅうちぇるが出したキーワードは「自分の色を取り戻そう」。「学生時代は目の前の見えている世界が全てだから、学校でいかに浮かないかが大事で、自分の色を持つことはとても大変なんです」と切り出したりゅうちぇる。自身も幼少期からピンクやパープルといったかわいい色合いや、人形遊びやままごとが好きで、周りの「男の子」とは感覚がちょっと違うと気が付いていたという。

パネリストデビューした、りゅうちぇる

 そして、家族にも隠して違う自分を表現していたと告白。高校入学を前にして本当の自分を抑えきれなくなり、ついに「ちぇるちぇるらんどの王子様」という世界観で、自分の理想の世界観をTwitterで表現し始めたりゅうちぇるは、目の前の人以外の遠くに住む人々からも応援コメントをもらうようになり、SNSの中に自分の居場所を作ることに成功。

 SNSで個性的な表現が支持されているちょっとした地元の有名人となったことで、高校時代には自分らしさを表現できるようになったと語った。「自分のような存在が皆さんの前に出続けることで、自分を出せないという子たちが少しでも生きやすくなってくれたら」いうりゅうちぇるの熱い想いに、「確かに、りゅうちぇるの存在が世の中を変えたよね」と夏野氏。

 また、りゅうちぇるは、SNSを通じて、個性的な表現をする人が周りに気兼ねなく存在できる街「原宿」を知り、高校卒業後に上京したことも語り、自分を抑えずに表現し続けたからこそ運命の人にも出会えたと、今年結婚したばかりの愛妻・ぺこへの熱い想いも語った。

 「自分の色を取り戻そう」というキーワードを、「自分の色を見つけよう」ではなく、あえて「取り戻そう」としたことに対して、「自分の色はもともと自分の中にあるもの。だからこそ、周りの環境に負けずに出していってほしい」と語ったりゅうちぇるに、パネリストの面々も感心しきり。

 そして、「自分の色を表現し続けることで、さらに自分がなりたい違う色が見えてくる。だからこそ、これからはいろいろな表現方法で自分の色を出して、進化していきたい。」と今後の幅広い活動への意欲を語った。

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