ジャズピアニストの桑原あいとジャズドラマーの石若駿が11月8日に、コンセプトアルバム『Dear Family』をリリース。この作品はデュオ編成でレコーディングされたアルバムで、テレビ朝日系の報道番組『サタデーステーション』と『サンデーステーション』のオープニングテーマである「Dear Family」の制作オファーを起点にスタートした企画。収録曲は「家族」をテーマに2人それぞれが作曲したものから、共作したもの、即興演奏とさまざま。一発録りという演奏も、2人だけのサウンドとは思えない奥行きがあるものとなった。桑原に今作について、ジャズという音楽について話を聞いた。【取材=小池直也/撮影=片山 拓】
音楽を俯瞰して見れる石若駿
――ai kuwabara trio projectの活動、ライブではストリングスなどと共演、最近では伝説的なドラマーのスティーブ・ガッドや、ベーシストのウィル・リーとコラボレーションした『Somehow, Someday, Somewhere』を発表など、多岐に渡る活動をされていますが、新作はなぜ石若駿さんとのデュオになったのでしょうか?
そもそも、テレビ朝日系の報道番組『サタデーステーション』と『サンデーステーション』のオープニングテーマを「石若くんと桑原さんにお願いしたい」とオファーを頂いたんです。「編成はお任せします」というお話だったのですが、石若君はドラムの1人オーケストラみたいなマルチドラマーなんですよ。凄く色彩豊かなドラムを叩くので、あまり人を入れないで2人のガチンコでやった方が良いんじゃないかと。他の音を足す事が勿体無かったので、石若君に「いっその事、デュオでやっちゃわない?」と提案したら「良いですね」となりました。それからテレビ朝日さんからもOKが出たので、デュオで制作する事になったんです。
その時に採用された「Dear Family」以外にも何曲か候補を作ったんですよ。それをボツにするのは勿体ないので、「Dear Family」を録り終えた後にアルバムを作る事が決まりました。私も最初はオープニングテーマで終わるものだと思っていたんですけど、この様な形になってびっくりしました。嬉しいリリースになりましたね。
――テレビ朝日における報道番組とジャズの組み合わせと言えば、『報道ステーション』の松永貴志(ジャズピアニスト)による「Open Mind」や、J-SQUAD(米・NYで活躍するジャズメンで結成されたバンド)による「Starting Five」が思い起こされます。
そうなんです。実際、その様な流れでオファーを受けました。
――しかも「Dear Family」のリズムは8分の7拍子が採用されています。「Open Mind」も8分の6拍子を基調にしたユニークなリズムを持った楽曲でしたが、そういう文脈は意識されていましたか?
私の曲は変拍子(3拍子、4拍子以外のリズム)が多いらしいんですけど、あまり変拍子だと思って作る事はないです。歌って気持ち良いと思うところでやっていて、「変拍子」って世の中にないんじゃないかな、と思っています。全部「1」みたいな感覚でとっているので。
ただ作曲をするのに当たって、オープニング映像の絵コンテを見せてもらったんです。番組の趣旨は「土日に家族が観る、温かいニュース番組」。なので「攻めているけど、温かい気持ちになる曲が良い」という要望も受けまして、「難しいな!」と(笑)。
お茶の間でずっとテレビを流している人が、ハッとするものは何だろうと自分なりに考えて、実際テレビを観て探しました。でも、私達はジャズミュージシャンなので「お茶の間だけではなく、聴いた人が『わかる!』となるものを作りたい」という気持ちもあったんです。そして結果的に8分の7拍子になって、2人で「お茶の間に7拍子流れちゃうんじゃね?(笑)」と話していました。
私達も「ノリづらいんじゃないか」と懸念して、8分の8拍子(4拍子と同義)バージョンも作ったんですよ。同じメロディで少しリズムにゆとりがあるものです。でも、このメロディは8分の7拍子じゃないと良くないんですよね。結局テレビ朝日さんが、7拍子の方を採用してくださったので嬉しかったです。
――「Dear Family」は石若さんとの共作との事ですが、それぞれがどの様なバランスで作曲されたのでしょうか。
基本的にイントロからメロディラインを私が担当していて、石若君にフルバージョンに入っているソロフォーム(ピアノソロ)のコード進行などを全部作って貰いました。ソロの後にどうエンディングに持っていくかは2人で考えましたね。
――桑原さんから見た、作曲家としての石若さんはどうでしょう?
あんなに音楽を俯瞰して見れる人というのは、特にドラマーでは少ない。楽譜から音楽を読み取る力が凄くあるので、それは作曲家としてしっかりしているから出来るんだと思います。ドラムだけに固執していないというか。彼の作る曲で面白いなと思うのは、彼の明るい性格に対して作る曲が意外と暗かったり、波がある事が多い事ですね。
普段会っている石若君が陽で、曲を作る中身が陰で、みたいな。その二面性が面白いなと。作曲家によくあるパターンなんですけどね。彼はピアノも弾けるので、音感もあるし、小さい頃からクラシックもやっています。私が思いつかない様なコード進行を提示してきますけど、曲の構成も「こっちの方が良いんじゃない?」と提案してくれて、音楽を大きく捉えられる人だなという印象です。
――後からやり直さずに、1発録りでレコーディングをおこなったそうですね。
そうですね。リハーサルも1回でした。それも、ほとんど曲のバランスを見る為のもので。お互いに書いてきた曲を照らし合わせて、どういう曲が足りないかなど。今回ボーナストラックとして収録されているカバー曲を決めたりするだけです。なので、後はほとんどスタジオでやりました。
彼は元々、私のai kuwabara trio projectで叩いてくれていたんです。そのライブの時に、たまにデュオコーナーがあって、そこで2人でやるという事はありましたけど、がっつりやる事は今までありませんでしたね。
――レコーディング時はライブ時とはまた違った感じ?
割と「こう来るな」という感じにもなってきているんですよ。裏切られるというより、「石若君ならこうしてくれる。あ、してくれた!」みたいな。例えば「Tuneup」という私が作った曲があるんです。「2分くらいかけて徐々に曲のエンジンがかかっていくから、ドラムのフレーズを少しずつ変えて自由に叩いて欲しい」とお願いしたんです。まだ尺も決まってなかったんですけど、2テイク目でもう完璧でしたね。サイズ感やイメージの共有も。
彼は1回やってすぐ掴むんですよ。すぐ“石若駿フィルター”でちゃんと音楽を発信できる人なので、その速さは凄いなと改めて思いました。そして、今回1番の発見は、石若君のエネルギーが切れない事。大体レコーディングしていると、皆疲れてきたり、テンションが落ちたりするんです。私も凄くその波がある人で、集中力が続かなくなると終わるタイプで。朝も弱いので、割と昼過ぎからが良いのですが、今回のレコーディングは10時入りの日もあって。頑張りましたけど、やっぱり体が重かったりもしました(笑)。
石若くんは朝から「あいちゃん、おはよー!」みたいなテンションで、夜まで変わらないんですよ。これは、もうどこの現場に行っても無敵だなと思いました。それも一種の才能なんです。だから毎日違う場所で、違う人と演奏できるんでしょうね。
今はジャズが何かわからない
――先ほど話にあった「Tuneup」なのですが、明確なメロディはなく、ビートで曲が展開していくのと、ピアノの弦を直接指で弾くサウンドが印象的でした。
まさに、ビートだけで音楽が成り立つようにというコンセプトで作りました。これはお互いに一発録りなんですけど、一緒には演奏していないです。お互いのテイクをジャッジするためにお互いを聴いていて。
内部奏法(ピアノの弦を打鍵ではなく、直接指で弾く奏法)については、出来るか出来ないかを毎回ライブで訊きますね。やりたい時に出来ないと嫌なので…。弦を直接触るので錆びやすくなりますし、調律も狂いやすくなってしまうんです。
――収録曲で想い入れのある楽曲はありますか?
2人とも頑張ったという意味では「Dog doesn't eat dog world」だと思います。石若君に「とにかくガチンコで攻めまくれるプログレ曲を書いて」とお願いされたんです。「そういうの俺は書けないから、あいちゃんが書いてよ」と。まさにそんな感じの曲ですね。譜面当日に渡して、その場でばーっと読んでやったので、勢いのあるものが録れました。
――桑原さんの楽曲はタイトルのセンスも面白いなと感じます。
ありがとうございます。そもそも『Dear Family』というタイトルのアルバムに決まってから、全曲とまではいきませんが「家族」にまつわるワードを入れようと石若君と話していたんですよ。なので彼の楽曲には「Family Tree」、「Granpa's Sunglass」という曲があります。私の「The Great U's Train」のUはUncle(叔父さん)という意味で、小さい子供が「おーい、U!」と呼んでいる様なイメージで書きました。
そういう中で「Dog doesn't eat dog world」は、まずペットの犬を想像してもらいたくてDogが付いています。それから「Dog eat dog world」には「弱肉強食」という意味もあって、さらに「Dog doesn't eat dog」には「夫婦喧嘩は犬も食わない」という言葉もあります。それらを掛けあわせて出来たタイトルなんです。“Dog”というところがミソですね。どんな犬かを皆さんに想像して頂きたいです。私としてはプルートが凶暴になった様な犬のイメージなんですよ(笑)。デカめで、耳が垂れていて、茶色い犬。
タイトルは唯一の言葉なので、凄く考えますね。ピンとくるものが見つかるまで探しまくります。曲のイメージがまずあるので、そこから「英語でこういう意味があるけど、これじゃ汚いから他の類語であるかな」と辞書を使ったりして、たどり着いていく感じですね。
――普段ピアノをツールとしているから、言葉に惹かれるのでしょうか?
言葉というものには、常に憧れていますね。寺山修司さんが大好きです。寺山さんの小説よりも、短歌とか詩とか短い物の中に、宝石の様な言葉が詰まっていて。だけど、深い意味があって。凝縮された感じが堪らないです。
――今作のボーナストラックとして、マッシヴ・アタック(英音楽ユニット)「Saturday Come Slow」とマルーン5(米ロックバンド)の「Sunday Morning」が収録された理由は?
まずは、「タイトルにSundayとSaturdayが入っている曲を選ぼう」というところから始まって、勝手に私が選びました。前からマッシヴ・アタックは好きで、選曲している時に「そういえば、マッシヴあるわ!」と。あの曲は簡単な歌詞だし、魂の叫びの様な感じもあって、ピアノで弾いた時の相性も凄く良かったんです。
マルーン5の方は絶対皆知ってるだろうと思ったんですけど、まさかの石若駿が知らなかったですね(笑)。でも、CM曲としてほとんどの人が知っている筈なので、この曲はセッション的なアンコールのイメージで演奏しています。自分がカバーしようと思った曲は、本当にピンと来たものだけです。好きなアーティストでも全然ない事もありますし。まずは、ピアノの事を第一に考えますね。楽曲がどんなに好きでも、ピアノとの相性が悪ければやる意味がないので。
――ジャズ以外の好きなアーティストはいますか?
好きなアーティストを訊かれても、あんまり出てこないんですよ。色々な物を同じ感じで聴いていて、あまりハマる事がないです。今回のカバー曲の選曲に関しては成功したと思いますね。あと、アレンジをするのは好きではないんです。拍子を変えたり、いかにも原曲が無くなる様なアレンジをされる方もいらっしゃるんですけど、私は原曲を忠実にやりつつ、エッセンスを取り込んでいきたいタイプなので。「選曲の時点で完成度が決まる」みたいなところもありますね。次にカバーしたい曲はまだ見つかってないです。
――そういえば、Apple Musicのプレイリスト『TVで気になる洋楽ヒッツ』に「Dear Family」がセレクトされていましたが、どう思われました?
超ウケました。ジャスティン・ビーバーの次に、私たち(笑)。「日本人だわ」と思いました。でも、単純に嬉しかったです。ジャズは、日本ではどうしても洋楽みたいな感じになりますよね。テレビでピックアップされて聴く機会もないので、敷居が高いと思われてしまいがちになるのもわかります。
ただ、アニメでジャズ要素が使われていたり、意外と皆好きな部分も多いんじゃないかなとも感じるんです。クッキング番組のBGMがジャズ、ということも結構ありますが、誰もそれを嫌がらないですからね。耳馴染みが良い曲が沢山あるので、意外と日本人に合うんだと思います。それを大きくとりあげて、「ジャズピアニスト!」として身構えられてしまうと「ジャズピアノって凄いよね」という感じになってしまうので。もっと、そういう感じじゃなくて、気軽に「ジャズ」という言葉を発する事ができる様になれば良いですね。
――60年代は、日本でも蕎麦の出前がアート・ブレイキー(米ジャズドラマー)の「Moanin'」を口ずさみながら仕事をしていた、という様な話もあります。
当時はスタンダードジャズの時代だったから、わかりやすく「ジャズ」と言えたと思うんですよ。今はジャズが何か私もわからないくらい、ジャズは広がっているんです。ヒップホップかジャズかわからない音楽をやっている人たちもいて、それは結局ジャズのところで売られていたり。「私、ジャズ好きなんだよね」と話していても、それはいわゆるスタンダードジャズだとは限らないんですよね。
だから皆の「ジャズ」と呼ぶものが一致しないので、しないならしないで「この曲好きだな」と思った物がジャズだったら良いなと思っています。それは時代が変わってきている証拠で。テレビでプログレみたいな物や、フュージョンの様な音楽がかかっていますが、それは全部ジャズとして取り上げようと思えば、出来てしまうものですし。なので洋楽ヒッツに入っていれば嬉しいです(笑)。
音楽は人そのもの
――昨今はジャズミュージシャンが、シンガーやラッパーのバックバンドで活躍する場面も増えてきています。桑原さんはシンガーとの共演などは?
あります。国内でも、女性ボーカリストの方に呼んで頂く事が凄く多いですね。やっぱり歌える物が良いんですよ。音楽は「歌」だと思うんです。私もピアノは歌うように弾きたいと思っていますし、声は喉の楽器なので最強ですよね。歌の人とやることは定期的にやっていきたいと思っていますし、インスト(ボーカルなしの器楽演奏)に固執するつもりはありません。
私はキーボードが得意じゃないので、あまり現実的ではないかもしれませんが、レイラ・ハサウェイ(米ソウル歌手)と共演してみたいです。あのソウルな世界を見てみたいです。あと、日本ではCHARAさんが凄く好きですね。
――ベース・鳥越啓介さん、ドラム・千住宗臣さんを迎えた、新プロジェクトの『桑原あいザ・プロジェクト』を立ち上げられましたね。こちらに関してはいかがですか?
メンバーはジャズ畑じゃない人になっています。違う音楽性を出していきたいと思って始めました。なので、今までとはまた違うと思いますね。
――なぜ、ジャズ畑以外の人と?
面白そうだったからです(笑)。
――普段と違う言語を話す人と演奏する事での、偶発性はやはりあるんでしょうか。
絶対ありますね。化学反応みたいなものが必ずある。私の知らない世界を見せてくれるわけだし、私もその人達にどれだけ世界を見せてあげられるのかという事もあるので、常に刺激が待っています。「こうしてくれるかな?」と思ったら、絶対違う言語で返ってくるので。「わかりっこないだろ!」という言葉で返して貰った方が、キャッチしがいがあるし、音楽はそういうところから生まれてくるものが絶対あるので、挑戦したくなったんです。
もちろん石若君とやっていても、凄く楽しいです。ただレギュラーでやる時に誰とやりたいかなと考えたら、違う人ともやってみたいなと。長くやっていたら、それぞれの人生の歴史が音楽になっていくわけですから、その三者三様の景色が音楽になっていくんじゃないですかね。
――年上のミュージシャンと演奏すると、気を遣ってしまう事はありませんか?
ありますけど、音楽をする上で「気を遣う」というのは絶対に必要のない事だと思います。それは生きている年数が違うので、言語数は敵わないですけど、まずは同じ所に立つところから始めないと成り立たない。音楽になった瞬間は「遠慮しないですよ」と言ってしまいますね。
それに私を誘ってくださるミュージシャンは「あいちゃんを出して」と言ってくださる人が多いので、そういう風に言ってくださったら意見もしっかり言うようにしています。音楽家として対等に向き合うのが一番の誠意かなと。「私は後輩なので」と遠慮する事ほど失礼な事はないと思います。
――日々の生活の中で、会社の人間関係に悩んでいる方もいらっしゃると思うんですよ。
まあ、音楽業界の上下関係は独特なところがありますけど(笑)。私はお会いするミュージシャンは絶対調べていきますね。どんなキャリアを積まれてきたか調べて。知っているアルバムなどが絶対あったりするので。
やっぱり先輩なのでリスペクトとして伝えたい事でもあるんですよ。「あなたの音楽を聴いて今私がここにいる」という事を。憧れの人とお仕事をするというのは、どの職種でも嬉しいと思うんですよ。でも、現場によってはレコーディングが終わってから言う場合もあります。終わってほっとした時に言うと「早く言え」と大体言われますね(笑)。
そうは言っても、基本は挨拶ですね。とにかく目を見て挨拶する事が一番かなと。「おはようございます、桑原あいです」というのをしっかり。“自分がここにいる価値”というものを絶対残して帰りたいと思っているので、どうやって印象を付けて帰るかというのは割と考えています。
――やはり、鍵はコミュニケーションですね。
本当にそうですよ。音楽は人ですから。結果的に残るのは音ですけど、弾いているのは人なので。
スティーブ・ガッドやウィル・リーと演奏した時はまず、2人が人として素晴らしすぎたんですよ。本当に「俺たちの事をヒーローとか先輩とか思わないで。あなたのリーダー作品なんだから、やりやすい環境で、君が幸せだったらそれで良いんだ」と言ってくれたんです。そうしてくださる事で私も自然な状態でいれました。それは年を重ねた人だからこそ、わかるのかもしれませんが、常に私を気遣ってくれたんです。
そういう人の出す音は、そういう音なんです。ちゃんと聴いてくれるし、対等な意見や会話として音を出してくれるです。それがどれだけの相乗効果を生むか、という事を味わいました。なので先輩と音楽をする時、私はどうにか近づこうと思いますし、後輩とやる時もどんな人かなというのをまず見たいんです。だから「ミュージシャンとしては素晴らしいけど、人としては…」というのは、私はないと思います。まず人としてコミュニケーションをとりたいんです。
――例えば批評家によっては「その人物ではなく、音そのものを聴くべき」と言う人もいますし、スキャンダルによってそのアーティストの音楽を嫌悪してしまうという事も最近はあると思います。
私は音楽に罪はないと思います。第三者から見たら「スキャンダルがあるから、それは販売しちゃ駄目」ということはありますけど。「当時の功績なのに、なぜ残しておかないのだろう」と逆に考えてしまいます、音楽ですからね。ただ「人としていけない事をしたから、そういう風にしなくてはいけない」という意見もわからなくはないので、難しいです。だから、そこには従うしかないですよね、ミュージシャンは。悲しいとは思いますけど。ただ、音楽で誰か1人が幸せになるのであれば、その音楽を消す必要はないんじゃないですかね。
「その人物ではなく、音そのものを聴くべき」という方がいたら「その音は、その人が出しているから、その人ですよね」と言いたいです。ただ、それは人それぞれではないですかね。割り切って音楽のみを聴ける人と、アーティストの人間性までを含めて音楽を楽しむ人、どちらもいて良いと思います。