半崎美子「17年根をはり続けてきた」地道な音楽活動から花咲かす
メジャーデビュー後、初ワンマンをおこなった半崎美子
シンガーソングライターの半崎美子が4日、東京・六本木EX THEATERで『「うた弁」発売記念ツアーファイナル コンサート2017~特選!かんしゃの根菜盛り合わせ弁当~』を開催。根菜や根など「土の中」をテーマに、丁寧に作り上げたステージで19曲を披露。ライブ前には報道陣による囲み取材に応じた。半崎は「17年根をはり続けて、芽を出したという感じ。ここから実を付け、曲という花をたくさん咲かせたい」と今後の活動について意気込んだ。
同ツアーは、今年4月に発売したメジャーデビューミニアルバム『うた弁』を引っ提げたもの。4月から6月にかけて全国29カ所、42公演をおこなった。7月には『「うた弁」発売記念移動おかわり販売ツアー』と題し、第2弾の全国ツアーを開催。今回が全てのツアーの最終公演で、初のワンマンとなる。
北海道・札幌出身。大学在学中に音楽に目覚め、大学中退後に単身上京。パン屋で住み込みで働きながら、曲を書き続きた。圧倒的なライブパフォーマンスと人一倍の行動力によりライブ活動のみでファンを増やし続けてきた。ショッピングモールでのパフォーマンスで出会った家族の手紙をきっかけに作曲したという「明日へ向かう人」は泣ける歌として話題になった。
半崎は「今まで個人で開催してきたのですが、今回はメジャーになって初めてのコンサートなのでそういう意味ではもちろん、スケールアップしたものお届けしたいです。でもチームとしては、変わらないのでいつもの自分らしさというものも出していきたい」と本番に向けて意気込んだ。
今年もショッピングモールを始め、様々な場所でライブをおこなってきた。2013年からは、3年連続で東京・赤坂BLITZでの単独公演を成功させている。半崎は「ショッピングモールはもちろん大事なのですが、こうして一つのショーとしてお届けするのも私としてはこだわりがあるので。いつもは1年の集大成としておこなうのですが、今年は17年分の集大成としてお届けしたい」とデビュー後初のワンマンに向け特別な気持ちを明かした。
人が行き交うショッピングモールでのライブを数多くおこなう半崎。「人が急に立ったり、来たりすることはないので。どちらも良さがあると思うのですが、こういった空間もお客様が集中してのめり込むには素敵な場所なので楽しみです」と音楽の世界観に集中できる空間について語った。
メジャーデビューして様々なメディアにも出演している。「今日もそうなのですが、新しい出会いがたくさんあります。個人でやっていた時は、朝から椅子の搬入だったり外回りなどもやっていたのでステージに集中できます」と話す。
上京してから、地道に17年活動してきた。「2014年くらいから、椅子の並べ方やポスターの位置などを工夫していくことで徐々に人が立ち止まってくれるようになってきました」と手ごたえを感じられるようになってきたのは、最近であることを明かす。
4月にメジャーデビューして、全国ツアーもついにファイナルを迎える。「これまでずっと活動してきたことを続けてきただけなので、ありがたいことです。ショッピングモールでの出会いは私の宝物なので、これからも続けていきたい」と人々の出会いを大切にする姿勢は変わらない。
半崎は今年を振り返り、「今回は根菜という、『土の中』ということがテーマなのですが、17年根をはり続けて、今春に芽を出したという感じですね。ここから実を付け、曲という花をたくさん咲かせたいなと思います」と今後の活動について意気込んだ。
来年春には、全国4カ所でコンサートツアーをおこなう。なお、この日の模様は後日レポートを掲載する予定。【取材・撮影=松尾模糊】