俳優で歌手の藤木直人が22日、神奈川・横浜ベイホールで全国ライブハウスツアー『Naohito Fujiki Live Tour ver11.1 ~原点回帰 k.k.w.d. tour~』のファイナル公演を開催。同ツアーでは9月7日の静岡・Live House浜松窓枠公演を皮切りに、全国12カ所15公演をまわった。7月にリリースした16枚目のシングル「Speed★Star」や同曲のカップリング曲「EXCLUSIVE」などを披露。全20曲を歌い届けた。ダブルアンコールの「Hey! Friends」では、スペシャルゲストにダンサーの“tabow”こと岡口貴志が登場し、藤木とともに同曲を歌い踊りファンを魅了。藤木は「みんなの支えがあって出来ることなんだなって改めて思いました。本当にありがとうございました!」とツアーを振り返り、感謝の気持ちを明かした。【取材=橋本美波】

今日は悔いなく燃え尽きたい

ライブのもよう

 この日は、台風21号影響で雨風がとても強くなっていた。悪天候にも関わらず、会場には多くの人々が詰め掛け、その中でも女性客の姿が多く見られた。開演時刻になると、照明が暗転しオーディエンスからのクラップが鳴り響く。そしてバックバンドのメンバーと藤木がステージに登場。その瞬間、オーディエンスから黄色い歓声が巻き起こる。そして藤木はエレキギターを持ち、「Speed★Star」のカップリング曲「EXCLUSIVE」を歌い始めた。心高ぶるロックチューンを豪快に演奏し、力強くワイルドに歌う藤木。オーディエンスはその姿に興奮し、クラップしながら体を揺らしていた。

 「今夜はファイナルです!」と藤木が声を張り上げ、2曲目の「Little wing」や「Eぜ」を次々に披露していき、オーディエンスの興奮をどんどん高めていった。

 藤木は、今回のツアーについて「無我夢中でやっているとあっという間にね、この時が来てしまいました。ほっとしている部分もありながら寂しいなって思う気持ちもあるんですけど、今日は悔いなく燃え尽きたいと思います!」と意気込む。続けて「9年前に出演したドラマ『シバトラ』という作品で、この場所(横浜ベイホール)は撮影で使ったんだよね」と語り、懐かしむ様子を見せていた。

 MCが終わると藤木はエレキギターを置き、アコースティックギターに持ち変えると4曲目の「Wonderful Days」を奏ではじめ、そっと包み込むように優しく歌い届けていく。まるでその空間は、優しい陽だまりのような温かみのあるものになっていた。

 4曲目が終わると、藤木は激しくギターをかき鳴らし「アイネ・クライネ・ナハト・ミュージック」でワイルドな姿を全面に押し出していた。

 そして、メロディアスなピアノの音色と、その上に重なるドラムビートが印象的な「グッド・オールド・サマー・デイズ」へと繋ぎ、過ぎ去った夏を思い出させるような、明るく爽やかなサウンドが場内に響いた。

 ライブ中盤では、「T-ROX~ティラノザウルス・ロックス~」「Sweet」「So Long…」「哀しみの花」「SAMURAI FUNK」「Hallelijah」をメドレー形式で披露。懐かしのバラエティーに溢れた楽曲たちに、オーディエンスも嬉しそうな表情をしていた。

 MCでは藤木が、オーディエンスに向けて「みんな俺にどんな役をやってほしい?」という質問を投げかけるとオーディエンスからは「部長!」「社長!」「医者!」などといった様々な回答の声が上がって苦笑いする場面も。

 藤木はマイクスタンドに片手を置き、真剣な眼差しでミドルナンバー「シュクメイ」を歌唱。そのままタオル旋風が巻き起こるポップチューン「タイムトラベル」へと続き、後半に向けて会場の一体感は更に増しているようだった。

20周年はもっと華やかなツアーに

藤木直人

 藤木は黒いジャケットを脱ぎ、白いTシャツ姿になると「まだまだ元気はありますか?」とオーディエンスを煽る。そして、10曲目の「コズミックライダー」を披露し、そのまま「Speed★Star」に突入。ブルーのライトが藤木を照らしながら、とびきりな笑顔で歌い、ギターをテクニカルに弾いた。

 そして、マイクスタンドからマイクを外し、ステージを左右に動き周りながら歌う「Go for it!」、ミラーボールがギラギラに場内を輝かせた「サンクフル☆エブリナイ」を披露。藤木が無邪気な子供のように、はしゃいでいる様子が印象的だった。

 再び藤木はギターを手にすると、気分が晴れやかになる「パーフェクトワールド」「ミチタリタセカイ」「OH! BROTHER!」をフィナーレに向けて、全力で奏でる。

 ラスト曲「まっしろいCANVAS」に向かう前に藤木は同曲について、語り始める。「11年か10年前くらいかな。その時は自分の身近な悩みだったり想いを書き出した楽曲ですが、今、世界中でどんどん情勢が不安定になってきている。だからこそ、少しでも良い方向に転がっていってくれればいいなと思って、もう一回歌いたい」と語ると、懸命に歌い届け、ステージを去った。

 オーディエンスからの「直人! 直人!」というアンコールの声援に応え、藤木は再びステージに。アンコールでは、アコースティックギターで歌う「七色」と「陽の当たる場所」を披露し、オーディエンスともシンガロングが生まれていた。

 藤木は、再び今回のツアーに対し「いつかライブハウスを周りたいなって思っていたので、本当に楽しかったです。みんなの支えがあって出来ることなんだなって改めて思いました。本当にありがとうございました! 20周年は華やかなツアーにしていきたいなって思います。でもいずれ、またライブハウスも回りたいなって思います」と感謝と今後の意気込みを述べた。

 そして、特別にダブルアンコールを実施。スペシャルゲストとしてダンサーの“tabow”こと岡口貴志が登場し、藤木の人気曲「Hey! Friends」をともに歌い踊り、オーディエンスの幸せと喜びで溢れたツアーファイナルは幕を閉じた。

セットリスト

1EXCLUSIVE
2Little wing
3Eぜ
4Wonderful Days
5アイネ・クライネ・ナハト・ミュージック
6グッド・オールド・サマー・デイズ
7メドレー
「T-ROX~ティラノザウルス・ロックス~」「Sweet」「So Long…」「哀しみの花」「SAMURAI FUNK」「Hallelijah」
8シュクメイ
9タイムトラベル
10コズミックライダー
11 Speed★Star
12 Go for it!
13サンクフル☆エブリナイ
14パーフェクトワールド
15ミチタリタセカイ
16 OH! BROTHER!
17まっしろいCANVAS

アンコール

18七色
19陽の当たる場所
ダブルアンコール
20Hey! Friends

ライブ情報

「Naohito Fujiki Live Tour ver11.1~原点回帰 k.k.w.d. tour~」アジア公演開催決定 
★in Hong Kong

【日時】2017年11月15日(水)
【会場】マクファーソンスタジアム(香港)
【開場/開演】19:00/20:00

★in Taipei

【日時】2017年11月17日(金)
【会場】ATT SHOW BOX(台北)
【開場/開演】19:00/20:00

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