『日本における統合型リゾートの展望を見出す』をテーマにトークセッションをおこなったデビッド・ベッカム氏ら

 元イーグルスのギタリストのジョー・ウォルシュが4日、都内で、米国に本社を持ち統合型リゾート(IR)を開発・運営するラスべガス・サンズによるパネルディスカッションに登壇。『日本における統合型リゾートの展望を見出す』をテーマにトークセッションをおこなった。元サッカー・イングランド代表のデビッド・ベッカム氏らが参加し、日本のエンターテイメントについて考察し、語り合った。ジョーは「素晴らしいパフォーマンスセンターが出来れば…」と日本により多くのライブをおこなえる大型施設が建設されることを望んだ。

 グローバル親善大使のデビッド・ベッカム氏を始めとする、スポーツや音楽においてライブエンターテイメント業界を代表する国内外のリーダーが一堂に会し、日本のエンターテイメントにもたらす可能性についてのパネルディスカッションをおこなった。

 この日は他に、イーグルスやボン・ジョヴィなど世界のトップミュージシャンをマネジメントしてきたアーヴィン・エイゾフ氏、Oak View GroupのCEOであるティム・レイウェック氏を始めとする音楽業界、スポーツ業界、ビジネス業界を代表する特別ゲストが参加した。

ジョー・ウォルシュ

 アーヴィン・エイゾフ氏はエンターテイメントの一つとして、音楽が重要であると話す。エリック・クラプトン、ボブ・ディラン、ビリー・ジョエルなど海外の大物アーティストを招聘してきたウドー音楽事務所の支援もあり、海外アーティストが来日できるようになったと語り、約40年前にイーグルスで来日した、ジョー・ウォルシュを紹介。

 ジョーは現在のライブイベントについて、昨今の会場問題、日本の伝統的な施設が使えないことに言及。会場の予約が取れないことにより、多くの海外アーティストが苦渋を飲んでいると話す。そのためには現代的な設備を持った会場を作って欲しいと話し、「今の日本では(気軽に公演をおこなうことは)難しい、素晴らしいパフォーマンスセンターが出来れば…」と切実な願いを明かした。

 それに賛同するかのように、ティム・レイウェック氏は「日本にマディソン・スクエア・ガーデン(米・NY州にあるアリーナ)のような施設が出来れば、国内アーティストの憧れにもなるだろうし、世界的な舞台の一つになる」と、世界に通用する一流の施設が必要であると語った。

 これらの発言に対し、ラスべガス・サンズのPresident and CEOロバート・G・ゴールドスティーン氏は、それを実現するには「土地」「資本」「経験」が必要だと言い、政府の支援が重要になってくると言及。「可能だが簡単なことではない。このIRを政府に認めてもらわないことには先へは進めない」と今後の大きな課題を指摘した。【取材・撮影=村上順一】

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