自身初のワンマンライブ『Let’s Get Going』を開催(撮影= 森 久)

 女優で歌手の水谷果穂(19)が8月11日、東京・渋谷 duo music exchangeで自身初のワンマンライブ『Let’s Get Going』をおこなった。7月12日にリリースされたデビューシングル「青い涙」を含む全13曲を披露した。ライブは質問コーナーやオフショット映像の放映など、歌以外でもワンマンならではのコーナーで楽しませた。「ここから始まっていくぞ!という気持ちを込めたタイトルです」と話したように、未来へ向かって力強く進んでいく姿勢が感じられた。

一人ひとりに曲が届くように

(撮影= 森 久)

 お盆休みに突入するこの日は山の日で祝日。彼女は記念すべき初のワンマンライブを迎えた。会場のduoには多くの観客の姿が見受けられた。開演の時刻を少々過ぎたところで、アコースティックギターの旋律とコーラスが美しいSEが鳴り響くなか、サポートメンバーがステージに。「スプラウト」のイントロが流れると、少し緊張した面持ちで水谷果穂が拍手に迎えられステージに登場した。彼女の持つ透明感のある歌声が、会場に爽やかな風を運んでくる。

 本日1回目のMCでは「一人ひとりに曲が届くように歌っていきます」と意気込みを話、「ちいさなラブレター」を披露。会場からは手拍子、その温かい観客の後押しに笑顔見せる水谷。ハンドマイクでステージを左右に移動しながら、観客に語りかけるように歌い上げる水谷の姿が印象的であった。バラードナンバーの「つぼみの夢」では言葉をしっかりとメロディーにのせ、感情を込め届ける。

 水谷は歌詞サイトで同曲の詞に共感し、楽曲は知らなかったが大好きになったというエピソードから、ライブで初めてのカバー曲となるZARDの「心を開いて」を披露。ピュアな歌声は、この曲の魅力を120%引き出し、水谷のキラキラとした笑顔が癒しを与えていく。

 ここで質問コーナーを展開。事前に水谷への質問をファンから集め、いくつか紹介。その質問の中にあった「挑戦したい楽器は?」の問いに「ギターとか歌いながらできる楽器がいいです」と回答。50年後の自分はの問いに「孫がいて、縁側にいて、かき氷がおいしいことで有名になる」と水谷らしい回答で会場を和ませた。さらに、レコーディングやライブの前に喉を潤すため、以前は唐揚げを食べていたが、現在はオリーブオイルを飲んでいるという事実を明かす場面も。

続いては「青い涙」のMV撮影で訪れたニューカレドニアでのオフショットを公開。ファンクラブの会員しか見れない映像から、関係者マスコミ向けのプロモーション映像などその映像を観ながら、水谷が解説するというコーナー。映像のエンディングで手を振る自分自身に手を振る水谷の姿に、会場もほっこりとしていた。

 トークコーナーを終え、「1年前に音楽祭で初めて歌った、私にとっては音楽の始まりとなった思い出の曲です」と話し「朝が来るまで夢を見て」でライブは後半戦に突入。しっとりと情感を込め歌い上げる水谷。そして、デビューシングルのカップリング曲「恋のレシピ」では、天井で回転するミラーボールが会場の壁に水玉を投影。恋愛の甘酸っぱさも相まって、ノスタルジックな気分にさせてくれた。

こういう場所を大切にして頑張っていきたい

(撮影= 森 久)

 リズミカルでメルヘンチックなポップチューン「気まぐれ王子様」では可愛らしいフリも見せ、キラキラとした笑顔を振りまいていく。その楽曲の主人公になりきるかのような、女優と歌手というスタイルの片鱗を見せてくるようだった。「あっという間に歌手になってしまいました。やってて良かったなと思うことが多いです。新しいことがたくさんで、いっぱいいっぱいになることもあったけど、皆さんの応援が支えになりました。こういう場所を大切にして頑張っていきたい」と涙ぐみながら語った。

 さらに「青い涙」について「歌っていくうちに、かけ離れた大人の女性の曲だと思っていたのに、いつのまにか自分のことのように聞こえてきて、この短い期間にいろんなことがあってそう感じることができた」と話し、デビューシングル「青い涙」を届けた。透明感のある高音域が清涼感のある空間に変えていく。フロアには青いペンライトをリズムに合わせて、ゆっくりと振るファンの姿も見られた。Aメロでは優しく観客に語りかけるように歌い、サビでは歌の表情を変え広がりを見せる。本編ラストは「明日への扉」。未来への一歩を踏み出すかのように、力強い歌声を聴かせ本編を終了した。

 アンコールを求める声に再びステージに戻ってきた水谷。Tシャツ姿にポニーテールというスタイルで登場。ワンマンライブのタイトルである『Let’s Get Going』について「ここから始まっていくぞ!という気持ちを込めたタイトルです」と話し、「空想トレイン」を届けた。躍動感あふれるポップチューンで、初のワンマンライブ『Let’s Get Going』の幕は閉じた。

【取材=村上順一】

 

セットリスト

01.スプラウト
02.タカラモノ
03.ちいさなラブレター
04.つぼみの夢
05.サヨナラの意味
06.心を開いて(ZARD Cover)
07.朝が来るまで夢を見て
08.恋のレシピ
09.ナナイロ
10.気まぐれ王子様
11.青い涙
12.明日への扉

ENCORE

En.空想トレイン

※タイトルは、M6.M8.M11以外は、仮タイトル。

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