ニュードラマーにyoshiを迎え、新たな一歩を踏み出した21g(撮影=intetsu)

 4人組ロックバンドの21g(トゥエンティワン・グラムス)が7月1日に、東京・高田馬場club PHASEでワンマンライブ『Geno Birthday 2017』をおこなった。7月2日に誕生日を控えたGeno(Vo)の生誕記念ライブで、前任のドラマーAct.に代わり、新ドラマーyoshiが加入した初のライブ。この日は3月に配信リリースされたプロレス団体・DRAGON GATE(ドラゴンゲート)のユニット・MaxiMuM(マキシマム)のテーマ曲「1st FINGER」のMV(ミュージックビデオ)の撮影もおこなわれた。「21Genoration」などアンコール含め、全14曲を新生21gのサウンドで届けた。

「会いたかったぜ!」

Geno(撮影=intetsu)

 開演20分前、早くも会場はオーディエンスの熱気が充満。Act.に変わり、新たにドラマーのyoshi(Dr)が加入した新生21gへの期待が高まっていることがフロアから伝わってくる。定刻になり会場が暗転すると、ステージの幕が開き「魂ノ歌」でライブはスタートした。イントロでの印象的なコーラスが、聴く者の闘争本能に火をつけ、Geno(Vo)は「会いたかったぜ!」と想いを叫び「天照賛歌」と序盤から熱いサウンドで突き進む。

 yoshiもスティック回しや、ここぞというところでは立ち上がり、オーディエンスを煽りながら、アグレッシブなドラムプレイで聴かせ、mi-ya(Gt)も変形ギターで、いつもとは一味違ったディストーションの効いたヘビーサウンドで盛り上げていく。

 MCではプロレス団体・DRAGON GATE(ドラゴンゲート)の土井成樹・吉野正人両選手を中心に結成されたユニット・MaxiMuM(マキシマム)のテーマ曲「1st FINGER」の制作経緯をNATCHIN(Ba)が改めて説明。SIAMSHADE時代のエンジニアの紹介から始まったことを明かした。MCに続いて、イントロでの可愛らしい猫の鳴き声からラウドなサウンドに突入する、21gらしさ満載のナンバー「ねこのうた」へ。ギターソロでの展開など遊び心がある、一筋縄でいかないナンバーでテンションを上げていく。

 ここで高まった興奮を鎮静させるかのように、メロウなセクションへ。ブルーのライトが静観な雰囲気を演出し、ジャジーさを醸し出す「つき」でライブのシーンは一転。MCを挟み、「寂しさで咲く華」を披露。Genoは抑揚をつけた歌声でエモーショナルに歌い上げ、mi-yaもその歌を引き継ぐように、ソロセクションでは感情を叩きつけるようにギターを歌わせた。

 メロウな曲に続いて披露されたのは“チョコレート依存症”の歌、「チョコレート三丁目」。<Chocolate♪>のラウドな掛け声が響き渡り、楽曲と言葉のバランスが異質な空間を漂わせていく。間髪入れずに突入した「たとえ話」では、NATCHINのドライブ感溢れるベースとyoshiのドラムのグルーヴが牽引。そのサウンドに応えるかのようにオーディエンスも、高々と拳を振り上げ、エキサイティングしていた。

 3人がステージを後にし、ここで、新加入のyoshiのドラムソロへ。yoshiが放つリズムに、オーディエンスもクラップでコール&レスポンス。一緒に音を奏で楽しんだ後は、テクニカルなリズムワークで魅せる。突き抜けるようなスネアのサウンドが印象的でオーディエンスもその演奏に歓声をあげた。再びメンバーがステージに戻り「Mr.アドレナリン」に突入。フロア全体でタオルを振り回しライブはさらにヒートアップしていく。

「1st FINGER」のMVを撮影

NATCHIN(撮影=intetsu)

 再びMCへ。NATCHINに街で誘われ、バンドに加入したことをyoshiが話す。yoshiは21gのことは全く知らなかったという。さらにyoshiはGenoの印象を、マスクを被っていることから、ミステリアスな人物かと思ったと話し、割とゆるい性格にびっくり。逆にGenoはyoshiについて、まだドラムを聴いたことがなかった時は、飲んでいて面白い人だと話し、オーディエンスの笑いを誘った。

 そして、本日のハイライトとも言えるコーナーへ。3月にリリースされた「1st FINGER」を集まったオーディエンスとともにMVを撮影するというもの。ぶっつけ本番でおこなうはずだったが、サビでのノリ方などをオーディエンスも交え相談しながら進行。満を辞して撮影がスタート。タイトルの通り、“人差し指”を天高く突き上げ、ビートに乗って弾みながら撮影は大いに盛り上がった。NATCHINも「やりきった感がある」と満足そうな表情を浮かべた。

 一体感が高まったあとは2ndシングル「エメラルドグリーン」へ。会場全体で作り上げた勢いそのままに、さらに加速度をあげ一丸となり、この時期にピッタリなナンバー「情熱SUMMER DAY」で両手を高く振りかざし、<ワッショイ♪>とお祭り騒ぎ、Genoとmi-yaのツインボーカルも相まって情熱的に盛り上がり、キラーチューン「21Genoration」へ。全身全霊の熱い演奏でボルテージは最高潮に高まり、エンディングでのGenoのシャウトは圧巻の響きで会場を揺らし、本編を終了した。

 アンコールの声に応え、Genoが再びステージに。ここで、NATCHINがGenoのマスクをモチーフにしたケーキとyoshiがデコレーションケーキを持って登場。会場からは「おめでとう!」と生誕を祝う声が飛び交った。全員で「Happy Birthday To You」を歌い上げ、アンコールは「1st FINGER」を演奏。撮影時の練習の成果が発揮され、一体感抜群のエネルギーに満ちた心地よい空間を作り上げ、『Geno Birthday 2017』の幕は閉じた。

(取材=村上順一)

セットリスト

『Geno Birthday 2017』

7月1日 東京・高田馬場club PHASE

01.魂ノ歌
02.天照賛歌
03.JIDANDA
04.MASK
05.ねこのうた
06.つき
07.寂しさで咲く華
08.チョコレート三丁目
09.たとえ話
10.Mr.アドレナリン
11.エメラルドグリーン
12.情熱SUMMER DAY
13.21Genoration

ENCORE

EN1.1st FINGER

■ライブ情報

21g LIVE「NATCHIN Birthday 2017」
 

2017年10月14日(土)
高田馬場club PHASE
OPEN 17:30 / START 18:00

前売り4000円 / 当日4500円 ドリンク代別途600円
チケット発売日:2017年7月2日

入場順 プレイガイド→当日

http://www.21g-jpn.com

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