石井竜也

 歌手の石井竜也(57)が2日、東京・六本木の東京ミッドタウンでおこなわれた、ラジオ公開生放送イベント『JET STREAM 50th Anniversary Special 〜Invitation to DREAM FLIGHT〜』(TOKYO FMほか)に登場。米米CLUBの代表曲「浪漫飛行」を披露するとともに、番組への思い出などを語った。

 『JET STREAM』はFM史上最長を誇るラジオ番組で、世界各国の旅を、ナレーションとともに音楽で綴るというスタイルが人気を博し、3日の放送で50周年を迎える。また、番組のスポンサーを日本航空が実施、「浪漫飛行」はその日本航空のCMテーマソングとして使用されている。初代ナレーションには俳優の故・城達也さんが担当、以後俳優の小野田英一、ラジオ・パーソナリティーの森田真奈美、俳優の伊武雅刀と続き、現在は俳優の大沢たかおがナレーションを担当している。

 石井は、かつて森田がナレーションを担当していた際にゲストとして放送に登場したこともある。「浪漫飛行」は1987年にリリースされた米米CLUBのアルバム『KOMEGUNY』に収録、そして1990年にシングルカットされた。その際、「西日本版」「東日本版」の2種類が地方別でリリースされ、東日本版のB面には「ジェットストリーム浪漫飛行」と題して『JET STREAM』の番組の雰囲気に合わせたイージーリスニング風のインストゥルメンタルバージョンが収録されている。

石井竜也、古澤巌、溝口肇、大沢たかお

 そのことについて「その当時から今日のことを予測されたかのようですね」とたずねられるが、かつて自身も『JET STREAM』のリスナーで、番組に対し思いの深さを明かす石井は「いえ、今日はここに来る直前まで『ここに出られるのかな』なんてドキドキしていました。普段そういうことはないけど、今ここでもまだドキドキしていますから」と番組への出演に緊張の様子を見せていた。

 またこの日は、バイオリン奏者の古澤巌と、チェロ奏者の溝口肇が登場。番組テーマソングでもあり、ボビー・ヴィントンの代表曲でオールディーズとしてはスタンダードナンバー『ミスター・ロンリー』をバイオリンとチェロの初のデュオ演奏にて披露した。『ミスター・ロンリー』は、2002年10月以降は溝口が演奏した録音、2017年4月からは古沢がベルリンフィルハーモニーオーケストラのメンバーとともに演奏した録音物が番組で使われている。

 溝口は31年前にデビュー、その際にナレーションを務めていた城さんが、当時デビューアルバムを1週間にわたってコーナーにて特集、以降もアルバムをリリースする毎に特集を組んでもらった思い出を振り返りながら、テーマを演奏したことに対して「残念ながらお会いすることはできませんでしたが、テーマ曲を担当することが決まった時に、そのことを思い出して『やっと恩返しができる』と嬉しい気持ちで演奏させていただきました」と感慨深い思いを明かした。

 新たに使われている、古澤のプレーによる録音は、イタリアの作曲家ロベルト・ディ・マリーノのアレンジにもと、12月にレコーディングを実施している。古澤は『ミスター・ロンリー』という曲自体を、若い頃にこの番組を聴いて初めて知ったという。(取材・撮影=桂 伸也)

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